#2 「怒りよ、君はどこへ向かうのか」
今回の登場人物
コラエーヌ
自称・学園のアイドル。カワイイものに目がない。怒りスイッチがONになると暴走モードに。
オロろー
心優しく、気配りもできるが、優しすぎる性格ゆえに貧乏くじを引きがち。
原先生
コラエーヌ達の担任の先生。最近ショックだったことは「プールの自販機からクエン酸飲料が無くなったこと」
怒りよ、君はどこへ向かうのか
「もー、また赤い子…！これで三人目じゃないの～！」
「ねぇ、コラエーヌ…もうそのくらいにしておいたら？」
「まだよオロロー、次こそ…次こそ出る気がするの…！」
「で、でも…もうかなりの回数まわしてるし…」
「アタシは、どーしても、この「紫色の魔女っ娘」が欲しいの！なぜか、この娘にはシンパシー感じちゃうのよね…見てなさ～い！」
「だ、大丈夫かなぁ…」
〜数分後〜
「ぐぬぬぬぬ・・・」
「ね、今日はもう帰ろう…？ほら、ハンバーガー食べて帰ろう！コラエーヌ好きだよね！」
（爆発音）
「キィィー！！何なのよ！紫の娘だけ出ないじゃないのよ！誰かの罠？陰謀！？どうなってるのよ、この機械はー！（ガンガン！）」
「あわわわわ…コラエーヌ、お、落ち着いて…！」
「うっさいオロロー！！！あんたは黙ってなさいー！（カンカン！）」
「イタタタタ…こうなっちゃうとコラエーヌは手がつけられないよぉ…ど、どうしよう…！」
「あれ、オロろーじゃないか。どうしたんだい、こんなところで？」
「ぜんぜぇ～！ゴラエ゛ーヌ゛がぁぁ…」
「ムキ―！！！」
「ああ、なるほど。オロろー、とりあえず深呼吸～」
「ス～ハ～、ス～ハ～…」
「落ち着いたかい？」
「はい、ありがとうございます……先生！どうしよう、コラエーヌが！」
「おっと…そうだった！おーい、コラエーヌー！」
「だからアンタは黙ってなさいー…って、なんで先生がいるのよ！！」
「偶然通りかかったんだ。それより、何をそんなに怒っているんだい？」
「どうもこうもないわよ！何度やっても、ガチャガチャで欲しいものが出ないの！！」
「なるほど、それで真っ赤になってたわけか…。コラエーヌ、その気持ち僕もわかるよ。」
「・・・先生も？」
「うん。僕の場合は、赤いツノのついたヤツが欲しかったんだけど、緑色のヤツばかり当たってね…。」
「先生はその時、イライラしなかったの？」
「もちろんしたさ。なんで出ないんだー！ってね。でも、コラエーヌみたいな怒り方はしなかったよ。」
「どうして？？」
「考えてごらん？怒りに任せて機械を叩いたり、友達に当たったりしても、欲しいものは手に入らないよね？」
「それは、そう、だけど…」
「自分の気持ちを素直に出せるのはコラエーヌの良い所だよ。でも、怒りの感情をヒトやモノにぶつけてしまうのは良くないよね。」
「うん。」
「他人・自分・モノ、自分の怒りがどこに向かうのか、それを知ることが大事なんだ。」
「アタシは…他人とモノね。オロロー引っ叩いちゃったし…。」
「そうだね。それを知っていると知らないでは、大きな差があるんだ。」
「アタシ、欲しいヤツが出ないことで頭がいっぱいで、周りのこと全然見えなくなっちゃってた…オロロー、ごめんね。」
「ううん、大丈夫！僕のほうこそ、オロオロしちゃってごめんね。」
「…よし、もう時間も遅いし、そろそろ帰ろうか！」
「うん！」
揃って歩き出す
「…しかし、なかなか大漁になったね。」
「まったくよ～、オロローと先生が止めてくれて良かったわ。危うく先生みたいにガチャガチャで破産するところだったわよ…」
「ハハハ・・・破産はしてないけどね。…あれ、オロろーは？」
「あら、ホント。オロろー！何やってんの、置いてくわよー！」
「ごめんなさーい！コラエーヌ、これ！」
「なによ…って、紫の娘じゃない！どうしたのよ！？」
「さっき１回だけ回したら偶然出たんだ、あげるよ！」
「それはアンタがお金を出して引いたのよ、貰えないわ…。」
「じゃあ、その青色の娘と交換してくれない？僕、その娘のほうが好きなんだ。」
「な、なら仕方ないわね…！じゃあ、交換しましょ！
・・・ありがと。」
「よし、いこうか！」
「はい！」
「うん！」
#2 「怒りよ、君はどこへ向かうのか」完
まとめ
「怒ること」それ自体は悪いことではありません。しかしその怒り方が、いき過ぎてしまう場合は注意が必要です。
自分が怒りを感じるポイント、向かう先を把握しておくことが重要です。
あとがき
こんにちは！ディーキャリア郡山オフィスの原です。
前回から引き続き見てくれた方も、今回初めて見たという方も、ディーキャリア郡山オフィスのブログにアクセスしていただき、ありがとうございます。
(ページ下部のバナーから前回のお話にとべますので是非、ご覧ください。)
今回のお話では「コラエーヌ」「オロろー」という新たなクラスメイトが登場しました。
さて、今回のテーマは「怒り」だったのですが、コラエーヌ、初っ端から派手にキレ散らかしていましたね。そして、とばっちりを受けるオロろー。
初登場からすでに、それぞれの課題やパワーバランスが見え隠れしておりますが…彼らのこれからを、一緒に見守っていただけると幸いです。
ディーキャリア郡山オフィスは「大人の発達障害」の方を中心に支援をしている「就労移行支援事業所」です。
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