2024年09月06日

双極性障害による就労の課題を乗り越える方法｜うつ状態・躁状態別のアプローチ

双極性障害を抱えている方が
就労において遭遇する「思わぬリスク」や
「取り返しのつかないトラブル」を防ぐためには

うつ状態と躁状態それぞれに適した
対策を取ることが必要不可欠です

本記事では、就労における重大な障害を回避し
健康的に働き続けるために知っておくべき
具体的なアプローチを解説します

自分自身や周囲の支援が足りていないと感じる方は
ぜひ最後までお読みください

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ディーキャリア柏オフィス大松です
ディーキャリア柏オフィスは発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している
就労移行支援事業所です

発達障害（注意欠如・多動性障害ADHD　自閉症スペクトラム障害ASD　限局性学習障害SLD）
精神障害（うつ病、双極性障害、適応障害、パニック障害など）のある方などが在籍されております
専門知識のあるスタッフで運営しています

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双極性障害とは何か

双極性障害の簡単な説明

双極性障害とは
気分の波が大きく変動する精神疾患の一つです

気分が極端に落ち込んでしまう「うつ状態」と
逆に異常に高まる「躁状態」が繰り返されることが特徴です

これらの状態が長期間にわたって交互に現れることがあり
感情のコントロールが難しくなるため
日常生活や仕事に大きな影響を与えることがあります

うつ状態と躁状態の特徴

うつ状態は
強い疲労感や無力感
そして何をしても楽しいと感じられない
「抑うつ気分」が主な特徴です

この状態では
簡単な作業すらも困難に感じることがあり
集中力や意欲が大幅に低下します
日常の生活が苦痛に感じられ
社会的な活動も難しくなる場合があります

一方で、躁状態では
気分が異常に高揚し
何でもできるような気分になることがあります
エネルギーに溢れ、自信過剰になりやすいですが
その一方で衝動的な行動を取りやすく
トラブルを引き起こすこともあります

注意力が散漫になり
考えがまとまらず
結果としてミスが増えることも多いです

就労における双極性障害の影響

双極性障害を抱えている場合
就労には多くの困難が伴います

うつ状態の時には
仕事に対する意欲が極端に低下し
業務が滞ることがあります

また欠勤が増えることで職場の評価や
人間関係に悪影響を及ぼすことがあります
反対に躁状態では
過剰な自信から判断力が低下し
仕事における重大なミスや同僚との衝突が生じやすくなります

このように
双極性障害は就労において持続的な
パフォーマンスを保つことが難しくなり
そのため特別な支援や配慮が必要です

この記事では
うつ状態や躁状態それぞれの課題に
合わせた就労支援の方法を詳しく解説し
職場でのトラブルを未然に防ぐためのアプローチについてご紹介します

うつ状態の特徴と就労の課題について

うつ状態の主な症状

うつ状態とは
気分が著しく落ち込んでしまい
普段の生活が非常に辛く感じられる状態を指します

具体的には気分の低下が続き
どんなに楽しいことをしても
喜びを感じられなくなることが多いです

また、エネルギーの喪失も特徴的で
少しの活動でも疲れやすく
何かを始めること自体が億劫になります

さらに、集中力の低下が見られ
仕事や家事においても注意力が散漫になりがちです
その結果、思考がまとまらず
日常生活に支障をきたすことが多くなります

うつ状態における就労の課題

うつ状態が就労に与える影響は非常に大きく
特に以下のような課題が生じやすいです

仕事に対するモチベーションの低下
うつ状態になると
どんなに重要な仕事でも「やりたい」「頑張りたい」という
気持ちが湧きにくくなります
その結果、業務への意欲が著しく低下し
締め切りが守れなかったり
計画通りに進められないことが増えます
業務遂行能力の低下や欠勤の増加
うつ状態にあると、エネルギーが不足し
普段なら難なくこなせる作業が
非常に困難に感じることがあります
作業スピードが遅くなったり
ミスが増えたりすることがあり
業務効率が下がります
さらに、体調が優れずに欠勤が増えてしまうことも多く
職場での責任感や評価に悪影響を与えかねません
職場での対人関係の困難
うつ状態では
他人と接すること自体が
ストレスになることが多くなります
対話にエネルギーを割けず
職場でのコミュニケーションを
避けたくなることがあります
そのため、同僚や上司との間に誤解が生じたり
人間関係がギクシャクしたりすることがあります
このような状況が続くと
職場で孤立感を感じやすくなり
ますます仕事への意欲が低下するという
悪循環に陥ることもあります

うつ状態の影響で
仕事をスムーズに進めることが難しくなるため
特別な配慮やサポートが求めらることがあります

うつ状態の際の対策・支援

うつ状態に適した就労支援方法

うつ状態で働くことはとても大変なことですが
適切な支援や配慮があれば
仕事を続けることができる場合もあります
以下のような支援方法が効果的です

短時間勤務や柔軟な勤務スケジュール
うつ状態では、フルタイムで働くことが体力的にも
精神的にも難しい場合があります
このような状況では
短時間勤務やフレックス制度を利用することで
仕事の負担を軽減することができます
例えば、朝が特に辛い場合は
出社時間を遅らせることで働きやすくなります
また、体調に応じて勤務時間を調整できると
無理なく職場復帰が可能になります
在宅勤務や職場環境の調整
うつ状態にある人にとって
在宅勤務は有効な手段です
通勤のストレスを減らすことで
精神的な負担を軽減し
安心して働くことができるようになります
また、職場での環境を調整することも重要です
たとえば、静かな作業スペースを確保する
照明や音の刺激を抑えるなど
体調に合わせた環境作りをすることで
仕事に集中しやすくなります
職場でのサポート体制（上司や同僚の理解、相談窓口の活用）
うつ状態での就労には
職場の理解とサポートが欠かせません
上司や同僚に自分の状態を理解してもらい
仕事の進め方や負担を相談できる環境が大切です
会社内の相談窓口や人事部のサポートを活用
業務の調整や働きやすい環境作りに
協力してもらうことで精神的なプレッシャーを
和らげることができます

セルフケアの重要性

うつ状態で働き続けるためには
自分自身の健康管理
つまりセルフケアも非常に重要です
以下のポイントに気を配ることが
症状の悪化を防ぐために役立ちます

十分な休息
うつ状態では、無理をして働きすぎると症状が悪化してしまいます。体と心の休息が必要なので、しっかりと睡眠を取り、疲れたときには適度な休憩を取ることが大切です。休養を優先することで、心身の回復が早まります。
メンタルヘルスケア
日々のストレスを軽減するためには、メンタルヘルスケアが欠かせません。ヨガや瞑想など、リラクゼーションのためのアクティビティを取り入れたり、自然の中で過ごす時間を作ったりすることが、精神的な負担を和らげる助けになります。
専門家のサポート
うつ状態が長引いたり、日常生活に大きな支障が出る場合は、専門家のサポートを受けることが重要です。精神科医やカウンセラーとの定期的な面談を通じて、適切な治療やアドバイスを受けることで、症状の管理や改善が期待できます。また、必要に応じて薬物治療をおこなうことも考えられます。

セルフケアと職場のサポートが連携することで
うつ状態でも無理なく仕事を続けることが可能になります

躁状態の特徴と就労の課題

躁状態の主な症状

躁状態とは
エネルギーや自信が過剰に高まり
気分が極端に活発になる状態です
具体的な症状としては、次のようなものがあります

エネルギーの増加
躁状態では、身体的にも精神的にもエネルギーが溢れ出し
普段以上に活動的になります
休憩をほとんど必要とせず
何時間でも働けるような気分になることがあります
過剰な自信
自分の能力に対する自信が高まり
何でもできるという感覚に支配されます
新しいプロジェクトやチャレンジに対して
無謀とも言えるほど前向きになり
リスクを軽視してしまう傾向があります
注意散漫
その一方で、注意力が散漫になりやすく
次々と新しいアイデアや計画が頭に浮かぶため
ひとつのタスクに集中することが難しくなります
この結果、仕事が中途半端に終わったり
ミスが増える原因となります

躁状態における就労の課題

躁状態が仕事に与える影響は
意欲的に見えても注意しなければならない
問題点が多く含まれています
以下の課題が特に目立ちます

衝動的な判断や行動
躁状態では、衝動的に物事を決めたり
行動に移したりすることが増えます
この結果、慎重さを欠いた判断や
計画に基づいて仕事を進めてしまい
後でトラブルを引き起こすことがあります
たとえば、重要なビジネス上の決断を急いで
十分な準備ができていないまま実行に移すこともあります
仕事のミスが増える、対人関係のトラブル
躁状態では
気分が高揚しているため細かいところに
気が回らなくなり、仕事のミスが増えがちです
また、他人とのやりとりにおいても
勢い余って失礼な発言や行動をしてしまい
職場の人間関係にトラブルを引き起こすことがあります
自分では気づかないうちに
周囲の人々にプレッシャーをかけたり
誤解を招いたりすることがよくあります
長時間の労働や過労による悪化
エネルギーが高まっているため
長時間働いても疲れを感じにくくなります
結果的に無理なスケジュールを立てたり
休憩を取らずに働き続けてしまうことがあります
しかし、これが積み重なると
体調を崩したり、躁状態がさらに悪化するリスクが高まります
気がついたときには
過労によって心身ともに限界に達している場合があります

躁状態における就労の課題は
一見ポジティブに見える活動的な面に隠されていますが
これらの問題を適切に管理しないと
重大なトラブルにつながる可能性があります

躁状態の際の対策・支援

躁状態に適した就労支援方法

躁状態ではエネルギーが溢れる一方で
注意散漫や衝動的な行動によって
仕事に支障をきたすことがあります
そのため、適切な支援や環境調整が重要です

定期的なチェックインやフィードバックを受ける仕組み
躁状態の際には、本人が自分の行動や判断を正確に把握できなくなることがあります。そこで、上司や同僚と定期的にチェックインをおこない、進捗状況や判断が適切であるかを確認してもらう仕組みが有効です。また、フィードバックを定期的に受けることで、仕事の進め方や態度に問題が生じていないかを早期にキャッチすることができます。これにより、問題が深刻化する前に対策を講じることができます。
過度な労働を避けるための働き方の見直し
躁状態ではエネルギーに溢れているため、長時間働き続けてしまうことがあります。しかし、過労は後で体調を悪化させる大きな要因です。そのため、働き方を見直すことが必要です。例えば、あらかじめ決められた休憩時間を守ることや、一定の時間を過ぎたら仕事を強制的に終了させるルールを導入することが有効です。こうしたルールは、本人だけでなく職場全体で共有することで、無理をしすぎることを防ぎます。
衝動的行動の抑制をサポートするマネジメント
躁状態では、衝動的な行動を取ってしまいがちです。これを防ぐためには、マネジメントのサポートが効果的です。例えば、重要な決定の前に上司や同僚に確認を取る仕組みを作ったり、タスクを小分けにして順番に進めるような働き方を促すことができます。また、状況に応じてタスクの優先順位を再確認し、突発的な行動を控えるよう指導することも有効です。

職場での理解を深めるためのコミュニケーション

双極性障害についての知識を職場で共有する
職場で双極性障害に対する理解を深めることも重要なポイントです
障害に対する知識が不足していると
躁状態の人の行動が誤解され
職場での人間関係が悪化する可能性があります

そのため、職場全体で双極性障害についての基本的な知識を共有することが大切です
例えば、専門家を招いての講習や
障害に関するガイドラインを作成し
従業員に配布することが考えられます

これにより、職場での理解が深まり
支援がよりスムーズにおこなわれるようになります

躁状態にあるときは
仕事に対する意欲が強くなる一方で
無理をしたりトラブルを引き起こしやすくなります
適切な支援とコミュニケーションを通じて
健康的で安定した就労が可能となります

まとめ

うつ状態と躁状態、それぞれに適した就労支援の重要性

双極性障害を持つ人にとって
うつ状態と躁状態の両方が就労に大きな影響を与えます
うつ状態ではエネルギーや意欲の低下により

仕事に集中できないことが多く
一方で躁状態ではエネルギー過多や
衝動的な行動が問題となることがあります

したがって、それぞれの状態に適した支援を
受けることが重要です
個々の症状に応じた対策を取ることで
職場でのパフォーマンスを維持し
健康的に働き続けることが可能となります

個々の症状に合わせた支援が必要であることの強調

双極性障害は人によって症状の現れ方が異なり
うつ状態や躁状態がどの程度頻繁に起こるかもさまざまです

したがって、画一的な支援ではなく
個々の症状に合わせた柔軟な支援が必要です
短時間勤務や柔軟なスケジュール
職場でのサポート体制など
それぞれの状況に合った対策を講じることで
より効果的な支援が実現します

就労移行支援の活用方法

双極性障害を持つ方が就労を続けるためには
就労移行支援を積極的に活用することが効果的です
就労移行支援では
障害を持つ人がスムーズに職場復帰できるよう
さまざまなサポートを提供します

例えば、適切な職場を見つけるサポートや
職場での問題が発生した際の調整
働きやすい環境作りに向けたアドバイスなど
幅広い支援をおこなっています

専門機関や支援サービスの紹介

うつ状態や躁状態が長引いたり
職場での困難が大きくなった場合には
専門機関や支援サービスの利用を考えることが重要です
精神科医やカウンセラーによる治療を受けることで
症状のコントロールがしやすくなります

また、各地域の就労移行支援事業所では
障害を持つ方が働き続けるための具体的なサポートを提供しています
これらの機関を利用することで
就労の困難さを軽減し
健康を保ちながら働くための道が開けます

双極性障害を抱える方に向けた具体的なサポートを提供する事業所の役割

双極性障害を持つ方に向けた支援事業所は
日々の体調管理や職場での課題に対して
専門的なサポートを提供しています

これらの事業所では
障害の症状に応じて働き方を調整したり
職場との連携を図り
働きやすい環境を作るためのアドバイスをおこないます

個別に相談しながら
長期的に安定した就労を目指す支援を受けられるため
双極性障害を抱える方にとって重要な役割を果たしています

これらのサポートを活用することで
双極性障害を抱える方でも安心して
働き続けることができ
キャリアを築くための道を開くことが可能になります

就労移行支援事業所【ディーキャリア柏オフィス】

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