ASDの傾向がある人のパニック 対策について
1.ASDがある方に起こるパニックの種類について
1-1.パニックとは
1-2.静かなパニックとは
2.ASDがある方にパニックが起こったときの対策について
2‐1.本人ができること
2‐2.周りができること
3.まとめ
今回は、ASD(自閉症スペクトラム障害)の診断を受けている方や、
その傾向がある方に発生する可能性がある「パニック」について解説していきます。
※この記事では、電車で呼吸がしにくくなるなどのパニック発作についてではなく、
ASD(自閉症スペクトラム障害)の特性のひとつである「パニック」について解説しています。
1.ASDがある方に起こるパニックの種類について
ASDがある方のパニックには、一般的に想像されるような「行動に現れるパニック」と、
行動には表れず思考がストップするような「静かなパニック」の2種類があります。
それぞれのパニックについて解説していきます!
1-1.パニック
「パニック」は、自分で自分の感情や行動がコントロールできなくなる様子を指します。
原因は様々で、
- 見通しが立たない
- 曖昧な表現の指示をされて分からない
- 嫌いな感覚に直面した
- 予期せぬ出来事が起きた
- 過去の嫌な経験を思い出した(フラッシュバック)
- 自分の考え(こだわり)を否定された
- 複雑なことを考える必要があるとき
- 大きな恐怖を感じたとき
など、精神的なストレスが大きくなる場面が挙げられます。
表面的な行動に現れるパニックでは、
「暴言を吐く」「暴力をふるう」「泣く」などの行動が表出します。
1-2.静かなパニック
「静かなパニック」では大きな行動の変化はありません。
考えることが難しくなって、固まってしまうというような症状が起こります。
原因は表面的な行動に表われるパニックと同じで、
ASDの特性上理解が難しいことが起きたときなどに症状が現れることが多いと考えられます。
外から見ると、「話しかけても返答がない」「触れても反応がない」などの様子が見られます。
また、本人には、「パニックに陥っている間の記憶がない」などの症状が出る場合があります。
上記の症状に当てはまっても、それが「静かなパニック」なのか、
ADHD(注意欠如多動症)の「過集中」によるものなのかは医師の判断によります。
考えられる可能性のひとつとして「静かなパニック」が挙げられると考えて頂ければと思います。
2.ASDがある方にパニックが起きたときの対策について
2‐1.本人ができること
「行動に現れるパニック」でも「静かなパニック」でも、
どちらも「原因を知ること」が大切です。
パニックが現れる前には必ず原因があります。
その原因を把握して、なるべくその原因と遭遇しないように生活を送ることが
パニックを引き起こさないために重要なことです。
特に、職場や学校で症状が出てしまうと、自分も周りも困ってしまいますよね。
「パニック状態になると、その間の記憶がない」という方は、
周りの人に聞いてみたり、パニックに陥ったときの自分の状態を動画に撮ってもらうようお願いしたり、記憶がなくなる前に自分が行っていた行動を思い出したりしてみることをオススメします。
「パニックを引き起こす前の言動」に着目して、原因を探ってみてください。
そして、その原因を取り除くための対策を考えてみましょう。
<事例>
状況:「この書類をアレンジして、皆に分かりやすいようにまとめてほしい」と指示をされた。気が付いたら記憶がない状況が続いていて、周りに話を聞いたら30分程反応がない状態が続いたらしい…。
原因:指示内容の理解ができなかったこと
対処:まずは自分が理解できる指示の仕方を考える。そして、指示が分からない時には教えてほしいことを質問して明確な指示をもらえるように工夫する。
2‐2.周りができること
自分の周りの人がパニックに陥ったときに、周囲で見ている人ができる対応策もお伝えします。
パニックに対しては、「安全を確保する」「見守る」という姿勢が大切です。
下手に声をかけたり、怒ったり、理由を問い詰めたり、触ったりするとより深刻な状況になる可能性があります。
第一に、パニックになっている本人と周りの人の安全確保が、第二に、パニックになっている状況を見守ることが大切です。
また、本人が今後対処するためにも、
パニックが起きる前の状況を観察することもできるとベターです。
そして、パニックがおさまった後に、その状況をお伝えすると本人の自己理解にもつながり、
再発防止にもつながるのではないかと思います。
3.まとめ
今回は、ASDがある方に起こる「パニック」について解説していきました。
パニックには「行動に現れるパニック」と「静かなパニック」の二種類があります。
それぞれ表出の仕方はちがいますが、原因や対処の方法には共通しているものが多いです。
原因を把握して、効果的な対策が取れるようにすることをオススメします。
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