ADHDがある人は思い込みが激しい?対策について
目次
1.ADHDがあるとなぜ思い込みが激しいと言われるのか?
1-1.障害特性による「衝動的な行動」が思い込みによる行動だと捉えられている
1-2.失敗体験の積み重ねによる他者へ頼ることの難しさが「自己判断を優先している」と捉えられている
2.自分でできる対策具体例
2-1.確認・相談するクセをつける!
2-2.自分を客観視できる状態を作る!
2-3.別の視点で考える!
3.周りができる対策具体例
3-1.相談しやすい環境を設定する
3-2.本人の行動や状態のフィードバックをする
4.まとめ
1.ADHDがあるとなぜ思い込みが激しいと言われるのか?
ADHDがある方が思い込みが激しいと言われる理由として、下記のことが考えられます。
- 障害特性による「衝動的な行動」が思い込みによる行動だと捉えられている
- 失敗体験の積み重ねによる他者へ頼ることの難しさが「自己判断を優先している」と捉えられている
ひとつずつ説明していきます。
1-1.障害特性による「衝動的な行動」が思い込みによる行動だと捉えられている
ADHDの特性を持っている方は、自分の意図とは別に衝動的に行動をしてしまうことがあります。
これは、本人の性格の問題ではなく、「地図を読むことが得意」「走ることが苦手」などと同じ、
先天的な脳の特性からくる行動です。
この「衝動的な行動」は、背景(障害特性)を知らない人の目にはどのように映るでしょうか?
例)「書類を必ず朝礼前に提出してください」という指示が出た
→提出せずに別の作業をしていた(衝動的に別の作業をしてしまった)
→「別の作業の方が優先順位が高い」と思い込んでいるように見える
このように、()は障害特性を知らない人には見えていません。
その結果、障害特性が背景にある行動であっても、
「思い込みによる行動だな」と結論付けてしまうのではないかと思います。
1-2.失敗体験の積み重ねによる他者へ頼ることの難しさが「自己判断を優先している」と捉えられている
ADHDなど発達障害は、得意なことと苦手なことの差が激しい障害です。
そのため、苦手なことを求められる環境だと失敗体験が多くなってしまうことが多々あります。
失敗体験が多くなるとどうなるのかというと、
人と関わったり、自分の気持ちを人に話したりすることへの苦手意識が強くなります。
その結果、相談をしたり誰かに聞いたりすることが難しくなって、
自己判断でなんとか完結させようとするようになるのではないでしょうか。
この「自己判断で完結させようとする」という状況が、
背景を知らない方から見ると、「自分の判断だけで思い込みで進めている」と思われるのではないかと思います。
このように、ADHDの特性として「思い込みが激しい」というものはありません。
「思い込みの激しさ」につながる特性を持っているのは、
どちらかというとASD(自閉症スペクトラム障害)の障害がある方が多いです。
しかし、ADHDの特性が一つの要因となって現れた行動が「思い込である」と判断される可能性はあります。
「思い込み」に思われる言動に対しても、一度立ち止まって背景を想像することが大切なのかもしれません。
2.自分でできる対策具体例
(1)確認・相談するクセをつける!
「聞けない」「相談ができない」「衝動的に返事をしてしまう」これらが原因で、「結果、自己判断をして思い込みになってしまった」というパターンが多い方は、とにかく相談するクセをつけることをオススメします。
ADHDだけではなく、アスペルガー症候群を含むASD(自閉症スペクトラム障害)などの発達障害の診断を受けている方、うつ病などの精神障害がある方、また、身体障害や知的障害がある方の場合、「障害者雇用」という働き方の選択肢があります。
障害者雇用において、企業には「合理的配慮」提供の努力義務があります。
合理的配慮とは、企業・障害者双方の合意によって、障害がある人が仕事で力を発揮するために提供される配慮のことです。
この配慮を受けるためには、「自分はこういうことに困っていてこんな助けが必要」ということを相手に理解してもらわなければなりません。
つまり、相談や説明することがとても大切になるんです。
さらに、働き始めてからも障害上困ったことがあれば、都度自分から相談をする必要があります。
(定期面談が設けられている企業もあります)
一般企業であればなおさら、自分から相談という行動を起こさなければ、困っていることに気づいてもらえない可能性があります。
相談へのハードルは人それぞれで、気を使ってしまったり、過去のトラウマがあったり、何て言っていいか分からなかったりといろいろありますが、まずはそのハードルに向き合って、どうしたら相談がしやすいのか?と考えることから始めると良いと思います。
「自己判断をして相手から見ると思い込みになってしまった」
そんな状況になることを防ぐために、できるところから相談の練習を始めてみることをオススメします!
(2)自分を客観視できる状態を作る!
自分を客観的に見ることが難しくて、「自分はできている!」と思ってしまうことが多い方の場合、自分を客観視できる状態を意識的に作ることをオススメします。
例えば、
・日記をつける
・他者からのFBをもらう
・他者からの評価を記録する
・自分の言動をビデオに撮ってみる
などが、客観的に自分を見るための方法の一例です。
このような方法を取り続けることで、少しずつ「社会の中での自分の立ち位置」や「自分のタイプ・特性・特徴」が見えてくるのではないかと思います。
ただし、客観的に自分を知ることによってストレスを感じる可能性もありますので、その点は注意が必要です。
特に他人の意見や評価の言葉をフラットな気持ちで聞くことはなかなか難しいのではないかと思います。自分の評価とはちがい、ショックを受けることもあるかもしれません。
ストレス対処法を身に付けたうえで、客観的に自分を見れるような方法を試していけると、「思い込み」が少なくなり、仕事上のミスや他者からの心配も減っていくかもしれません。
(3)別の視点で考える!
「思い込み」の対処法3つ目は、「別の視点で考える(リフレーミング)」です。
「期日に間に合うだろう」「この方法で間違いないだろう」など、他者から見ると「思い込み」に近い考え方をすることが多いという方は、ぜひ「自分以外の人だったらどう考えるかな?」「別の考え方はないかな?」という視点を持っていただきたいです。
例えば、
・「期日に間に合うだろう」→「実際に計算したらどうだろうか?」
・「この方法で間違いないだろう」→「Aさんだったら、上司に確認しているな」
など、視点を変えてみます。
視点を変えることで自分が思っていた事実とは異なる事実が見えてくることがあります。
自分の決まった視点のみで考えるのではなく、上司視点・同僚視点・後輩視点・母親視点などなど、色々な視点で考えてみると、「思い込み」を減らすことができるかもしれません。
ちなみに、この視点を変えて考える/意味を捉え直す=リフレーミングは、ASD(自閉症スペクトラム障害)がある方のこだわりを緩めるという点でもオススメですよ!(*’▽’)
3.周りができる対策具体例
3-1.相談しやすい環境を設定する
周りにADHDの特性がある方がいて、「思い込み」の激しさに困っているという方は、
まずはその方が相談しやすくなるような環境を設定することが大切です。
例えば、月に一度面談の機会を設けたり、何気ない会話を一日一回でもしたり、
直接「何でも相談してね」と伝えるだけでも違います。
相談をしてもらった時には、軽くあしらわずに真剣に向き合うことで、
業務においても相談をしてもらえる機会が増え、結果的にミスの削減につながるのではないでしょうか。
3-2.本人の行動や状態のフィードバックをする
ADHDの特性があって「思い込みが激しいな」と思う方が周りにいる場合、
本人の行動や状態に対して客観的な意見を伝えることも大切です。
発達障害がある方の中には、自分のことを客観視することが苦手な方がいます。
その人の代わりに、周りの方が客観的に見た行動や状態に対して受ける印象を伝えることで、
どんどん本人の自己理解が深まっていき、ご自身で対策を立てやすくなります。
例えば、思い込みによる行動をしている様子が見られた時には、
「今○○をしていたけれど、それは~という印象を受けるから、本当は▲▲をしてほしかったよ。
次からは作業の途中で経過確認に来てもらえると助かります」
のように、改善してほしい行動と次にとってほしい行動を具体的に伝えます。
このフィードバックを繰り返すことで、少しずつミスにつながる行動が少なくなっていくと考えられます。
4.まとめ
以上、ADHDなど発達障害がある方の「思い込み」への対策をお伝えしました!
・自分ではそんなつもりはなくても他者から見ると「思い込み」に思われてしまう。
・「思い込みをしている」と言われたことがある
そのような方は、心理的ストレスを減らすためにも、ぜひ今回お伝えした対策を試してみてくださいね!
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