適応障害になるとどうなる?
おはようございます。ディーキャリア所沢オフィスのピア支援員のKです。
皆さんは適応障害という言葉を聞いたことはあるでしょうか。適応障害とは、何かしらの強いストレスにより、日常生活に支障をきたしてしまう心の病です。実際に私も適応障害を経験し、仕事を休んでしまった経験があるので、その際のエピソードを交えつつお伝えしていきます。
目次
- 適応障害になるとどうなる?
- 適応障害になる原因とは?
- 適応障害になりやすい人の特徴は?
- 適応障害の対処法
- 適応障害になるとどうなる?
適応障害は一言で表すなら、“心の風邪”です。普通の風邪であれば咳や熱が出て、体がだるくて動けない状態です。一方、適応障害では咳も熱もありませんが、体ではなく、心が大きなダメージを受けてしまっており、それにより体を動かすことができないといった状態です。風邪で寝込んでいるときは心身共に辛い状態ですが、適応障害では体はなんともないのに心だけ負荷がかかっている状態です。
ここでいう心が大きなダメージを受けているというのは、具体的には強い不安、意欲(食欲や行動力)の低下、感情が沈んだ状態のままになるなどといった症状が現れます。私の場合ですと、適応障害と診断を受けてから最初の2週間は3日に1食しか食べることができないほど食欲が低下していました。また、体を動かす気力もなく、ほぼ1日中横になり、たまにトイレに行くときに起き上がる程度でした。起き上がるといってもすぐに起き上がれる訳でもなく、30分から1時間ほどかけてようやく起き上がれるレベルでした。その後もすぐに布団に戻りずっと寝てしまうため、寝たきりの生活に近い感覚でした。
食欲が低下し、何も食べずにいると、最初は意欲の低下で起き上がれなかったのが、次第に栄養不足で体に力が入らなくなって起き上がることが困難になってしまいます。ここまでくるとかなり危険だと思い、当時の私はなんとか起き上がって食事を摂ることができましたが、かなりしんどい状態でした。
幸いなことにこの寝たきり状態は2週間程度で抜け出すことができましたが、体力が完全に戻ったわけではないので、外出をすると疲れ切ってしまう状態が長く続きました。仕事に復帰するまでにある程度体力を回復することができましたが、復帰後は仕事を休む前と同じように働くことができずジレンマを感じました。
2.適応障害になる原因とは?
最初にお伝えしたとおり、適応障害はストレスによって引き起こされる心の病です。例えば過度な仕事量や自身にとって負担の強い仕事内容、人間関係などといったものが挙げられますが、実はこれら以外にも就職や昇進、結婚などといった喜ばしいできごともストレスになってしまいます。ストレス=良くないできごとというイメージが強いかもしれません。実はストレスは自身の外部からの刺激によって体の内部に生じる反応であるため、良いできごとか悪いできごとかどうかにかかわらず、ストレスは蓄積していきます。そのため、新しい環境に身を置いた際に強くストレスが現れやすいです。
私の場合、昇進を目指して張り切るあまり、キャパシティーギリギリのラインで仕事を抱え、新しい業務なども増えてきている中で、次第に残業時間が増えていき、自身にとって負荷の強い業務も携わっていたことから適応障害になってしまいました。これらの新しい外部の要素に“適応”することができなかったため、ストレスの積み重ねからメンタルが崩れてしまいました。
3.適応障害になりやすい人の特徴は?
一般的に適応障害になりやすい人の特徴としては、真面目、責任感が強い、几帳面、ストレス耐性が低い、神経質、悩みを抱え込んでしまう人などが挙げられます。これらに共通していえることは、いずれもストレスを感じる・ため込みやすいということです。適応障害がストレスに起因している以上、ストレスを感じやすい傾向にある場合、必然的に適応障害にもなりやすいといえます。また、ストレスを感じやすくとも、適度にストレスを発散することができていれば問題ありませんが、ストレスを上手く発散できずにため込んでしまう人も適応障害になってしまう恐れがあります。
当時の私は仕事で忙しいだけでなく、家でもやりたいことがたくさんあり、優先順位がつけられず、キャパオーバーの状態で上手くストレスを発散することができませんでした。ADHDのある方は、特性上、物事の優先順位をつけることが難しいため、上手くストレスを発散することが難しいケースもあります。また、衝動性が強いといった特性からも、休みが必要と分かっていても活動してしまう、休んでいてもそわそわして落ち着かず休めないなどといったことが起きやすい傾向にあります。
4.適応障害の対処法
適応障害の特徴としては、ストレス対策をおこなうことで回復することができるといわれています。適応障害はうつ病と似ているとよくいわれますが、うつ病との違いはストレスから隔離することで改善されるかどうかです。適応障害はストレスによって起きる病ですので、ストレス対策が効果的だと言われています。
具体的なストレス対策についてですが、ストレスを外的要因と内的要因に分けてそれぞれ対策をおこなっていく必要があります。外的要因とは自身を取り巻く環境・職場のことを指します。具体的な対策として勤務時間・業務内容の変更、人員配置の調整などといった改善が効果的です。また、症状の重さによっては休職といった措置が必要になるケースもあります。これらの注意点としては、変更後に変更前と同じペースで仕事をしてしまうと適応障害が再発してしまう可能性があるという点です。調整後はしばらく様子を見て、ある程度落ち着いてから徐々にペースを上げていく方が無理なく、安定して仕事ができます。
一方、内的要因とは自身のストレスを感じやすい・ため込みやすい・抱え込みやすいといった特性のことを指します。具体的には物事の捉え方を工夫する、ストレスの可視化、相談できる人や機関を見つけておくといった対策が効果的です。外的要因だけ取り除いてもストレスは必ず蓄積していきます。そのため、周囲の人への配慮以外にも自分自身で出来る対策も行っていく必要があります。
私の場合、外的要因については、業務内容・業務時間の変更、業務指示を振る際に必ず上司を経由するといった配慮をいただき、内的要因については、ストレスや疲労の可視化や生活リズムの改善、無理のないペースでの業務への取組みといったことを意識しておこないました。結果として、復帰後に大きく崩れたり、適応障害が再発するといったこともなく仕事に復帰することができました。
いかがだったでしょうか。
適応障害と言葉だけで聞くと何か深刻な病に感じて、自分とは無縁のものだと思うかもしれません。実際、私もまさか自分が適応障害の診断が出るとは思っていなかったので、診断が出たときは驚きました。しかし、実際には適応障害は誰にでも起こりうる心の病ですので、事前に対処方法を知っておくことで、大きく崩れることを予防したり回避したりすることができます。もし、環境が大きく変わったり、ストレスの負荷が大きくなっていると感じたら、一度立ち止まって自身のストレスチェックをしてみると良いかもしれません。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川オフイス・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、ディーキャリア所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸凹Tweet
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