イメージが苦手!自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴を教えます!【ピア支援員Kが語る】
おはようございます。ディーキャリア所沢オフィスのピア支援員のKです。
皆さんは非言語情報に苦手意識はありますか?
非言語情報とは、表情や言葉の裏にある真意などといった、表の言葉以外の明確に言語化されていない情報のことを言います。
このような非言語情報を特に苦手とする自閉症スペクトラム障害(ASD)と呼ばれる発達障害があります。私自身も自閉症スペクトラム障害(ASD)であるため、何かを想像したり、気持ちを読み取ることがとても難しいです。
今回はそんな自閉症スペクトラム障害(ASD)の特徴を自身の体験談を交えながら紹介していきたいと思います。
前回は注意欠陥・多動性障害(ADHD)の特徴についての記事を取り上げているので、興味がある方はこちらも併せて読んでみてください。
過集中ってどんな状態?注意欠陥・多動性障害(ADHD)の特性について教えます!
前述した通り、自閉症スペクトラム障害(ASD)は非言語情報を特に苦手とします。そのため、言葉の裏にある意味を汲み取ることが難しいです。よくあることとして、抽象的な言葉が分からず、言葉をそのままの意味で汲み取ってしまうことがあります。例えば、久々に会った友人との会話で「今なにしてるの?」と聞かれたとします。相手は最近の仕事の様子を知りたくてそう言ったつもりですが、その言葉を聞いた私は「今〇〇っていうゲームやってる」と返してしまいます。自分の中では、「今なにしてるの?」と聞かれたとき、自分が1番印象に残っていることを思い返し、それが1番夢中になっているゲームに結び付きます。そのため、相手が聞きたかった内容とズレが生じてしまいます。
また、抽象的な言葉の理解が難しいことから、そういった言葉を用いられると不安になってしまうこともあります。これは私の実体験なのですが、仕事で「これ適当にやっておいて」と言われたとき、「あ、適当でいいんだ」という認識になり、サボりながら仕事をしたことがあります。当然ながら、後で上司に叱られました。上司からしたら「そういった意味じゃないのに」と思う一方、私としては「適当でいいって言ったじゃん…」となり、それ以降、「適当でいいよ」という指示に対して不安を覚えるようになりました。
- 自閉症スペクトラム障害(ASD)のメリット
抽象的な言葉を苦手とする一方、具体的な作業指示に対してはめっぽう強い傾向が高いです。1から10まで説明し、「こういう時はこういう作業をしてください」と具体的な指示があると不安が払拭されるため、テキパキと仕事に取り組めます。また、具体的なものに強いことから、数字を扱う仕事で真価を発揮できる可能性が高いです。具体的には経理業務や出退勤管理、請求業務などといった、決まった手順に沿っておこなう作業内容が当てはまります。こういった事務作業は単調な作業が多いうえに、正確性が求められるため、飽きてしまう方や苦手とする方がいる一方、やることが明確化されているため、こういった仕事で強みが発揮できます。
実際に私も経理業務を始めとしたさまざまな業務に携わっておりますが、仕事をしていて非常にリラックスしてできますし、何より、不安がなく仕事に取り組むことができています。私は自分の仕事をとても楽しいものと捉えていますが、別のスタッフの人が同じ業務をすると難しかったり、自分には向いていなかったりと、同じ仕事でも苦に感じてしまうそうです。
- 自閉症スペクトラム障害(ASD)のデメリット
具体的な指示に対しては強みを発揮することができますが、職場では常に丁寧に説明してくれる時間があるとは限りません。上司が忙しく、突発的に仕事を振られたり、作業指示に急な変更などが生じた場合は不安が強くなり、対処できない可能性があります。そのため、メンタルの管理がしっかりとできていないと、強い不安から体調を崩してしまったり、塞ぎ込んでしまうこともあります。
私も前職では、曖昧な作業指示が分からず、不安に思いながら仕事に取組むも叱責を受け、そこから1年間引きこもるようになってしまいました。当時は会社に行くのも憂鬱で、眠ったら出勤する時間になってしまうことから、眠るのも嫌になるほどでした。
- デメリットへの対策
曖昧な作業指示については、自分だけのマニュアルを作成することが効果的です。周囲の人は当たり前におこなっていることであっても、自分にとってはとてもハードルが高い可能性があります。そういった不安をなるべく払拭できるように、どんなに細かいことであっても、不安に思う作業については事細かに記載することが効果的です。人一倍努力する必要がありますが、そういった姿は仕事に対して熱心な印象を持たれる可能性があるため、評価してくれる方も必ずいます。
しかし、自助努力だけでは難しい場面もあります。そういった際には、職場に配慮を求めることも、ときには必要になります。具体的な作業指示をいただく、分からないことは必ず聞く、といった配慮があるだけでも仕事に対する不安が大きく変わっていきます。
- 最後に
私は現在、職場の方々に配慮事項として、具体的な指示をいただくことと、分からないことに対する質問の時間をいただいています。そのため、すっきりとした気持ちで業務に取り組むことができますし、大きな不安もなく、とても平穏な気持ちで仕事ができています。前職では怒られてばかりでしたので、仕事に対してネガティブな感情を持っていましたが、今では胸を張って仕事が楽しいと言えます。もしも、障害特性で仕事が上手くいっていないのであれば、1度障害特性と向き合ってみることをお勧めします。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川オフイス・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、ディーキャリア所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、様々な情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸凹Tweet
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