今日の短所が明日も短所とは限らない【発達障害コラム】
短所と長所はあくまでもいまの環境においての話
先日、ミドリムシの研究でも知られる株式会社ユーグレナの創業者の出雲充さんが「短所と思ったものが明日には長所になることもありえる」と雑誌(プレジデント2022年9/2号)で語っておられたのですが、短所・長所というものを時間軸で捉えるという概念が今の時代には非常に大切だなと感じました。
ディーキャリアでも自己理解の一環として、自身の強み・弱みを把握しましょうという取り組みをしているのですが、自身の強み・弱みというのも言ってしまえば、今の環境においての話です。環境によっては強みと思っていたものが弱みになったり、弱みだと思っていたものが強みになったりするのです。
私が最近、非常に興味をもった話があるのですが、それは聴覚障害のある方を積極的に採用している企業の採用理由です。その会社では耳がまったく聞こえないことがなによりも強みになるとのことでした。どういうことかというと、職場の騒音が激しく健常者ではその環境に耐えられるものではないというのです。ですが聴覚障害のある方はその環境でものすごいパフォーマンスを発揮してくれる。なので聴覚障害のある方を積極的に採用しているとのことでした。
聴覚障害と聞くと一般的にはハンディキャップのようにとらえられることも多いのですが、特定の環境下では強みにもなるという実例です。
短所には環境だけではなく、時間軸も取り入れよう
今の時代は変化の激しい時代です。いろいろな方が10年後はこうなっていると推測されていますが、実際のところ10年後なんてもうどうなっているかわかりません。そんな時代においては、あなたの短所が長所になる時代がくるかもしれない。
ディーキャリアに通われている方の中にも「私なんて短所ばかりで長所なんてひとつもない」と落ち込まれる方がいるのですが、そんな方に伝えたいメッセージは「あなたがいま短所だと思っているのは、あくまでいまの環境での話。環境が変わればそれは短所ではなくなるかもしれない。時代はどんどん変わっていくのだから、あなたの短所が明日も短所だとは思わない方がよい」ということです。
自身の強みに対する対処・対策というのも大事ですが、環境と時間軸という考え方をもつことによってさらに生きやすくなると思うのです。
発達障害のある方には多くの特性があると思います。しかし、それは弱みばかりとは限らない。環境や時間軸でみるとそれは強みにもなりえる。過集中にしろ、こだわりにしろ、衝動性にしろ、特定の環境下ではそれは大きな力ともなりえます。
自分に悲観する必要はありません。自分の短所に悲観するときは「今日の短所が明日も短所とは限らない」という言葉を思い出してみてください。
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