大人の発達障害 ~働くのがこわい・・・不安へのアドバイスと解決法~
苦手から生じる失敗やネガティブな経験から「不安」を感じやすくなる、また脳機能の1部の支障により、負の感情に陥りやすいという特性から、不安に陥り「働くことへのこわさをぬぐえない」という方も少なくないと思います。「不安」に陥りやすい原因、「不安」と向き合う方法(対処法)について、「不安」と就労移行時期の関連性について、ご紹介いたしします。
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<ディーキャリア大分オフィスについて>
①発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している、大分県で唯一の就労移行支援事業所です。
②発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD:アスペルガー症候群、適応障害など)のある方が、ご利用されています。
③大人の発達障害に専門知識のあるスタッフ(有資格者:ジョブコーチ、国家資格キャリアコンサルタント、社会福祉士、看護師、児童発達支援士、SSTスペシャリストなど)で運営しております。
ディーキャリア大分オフィス直通のお問合せフォームです。(リワークの相談、その他聞いてみたいこと:どんな訓練があるの? 具体的にどのようなスキルを身につけられる? オフィスの雰囲気は? 何歳でも大丈夫? スタッフはどんな人がいるの?…など、お気軽にお問い合わせください。
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目次
①不安の原因 ②不安への対処法 ③不安と就労移行時期の関連について
①不安の原因:不安は生存に関わるリスク管理のひとつとして、人間にとって必要な反応であると考えられています(生存不安)。しかしながらその範疇を越えた不安、つまり日常生活活動を脅かすほどの不安は、生きていく上で強ストレスになります。気持ちの萎縮や極端な行動制限を引き起こすなど、日常の生活に大きな負の影響を与えてしまいます。
発達障害のある方の脳の特性のひとつに、感情をコントロールする扁桃体の機能障害が挙げられています。感情のコントロールの難しさと、ネガティブな感情や思考に傾く傾向が指摘されています。扁桃体の支障がある、このことが発達障害のある方が、「不安」になりやすい原因のひとつです。この原因から言えることは、”気持ちの持ちよう”だけでは、脳機能の障害から生じる不安を一掃することは難しいということになります。
また発達障害の特性から、職場や家庭、所属するコミュニティーの中で人との関りを通した過度のストレスにさらされることが多く、「生存不安」を慢性的に抱えながら生活し続けることも、不安増強と慢性化に加担している原因のひとつです。この場合、うつ病などの二次障害を発症してしまうリスクも高まります。
「働くのがこわい」という感情は、これら不安が大きく関わっているのです。
②不安への対処法:不安への対処法として今回は、次の2つをご紹介したいと思います。ポイントは「平常心」です。
・日常生活(いつもおこなっていることを可能な限りおこなう)を持続する。
日頃当たり前に行っている習慣の継続は、「平常心」の強度を高めてくれます。「平常心」を豊かにすると表現されることもあります。豊かな平常心は不安を減弱します。
「平常心」は安らぎと落ち着きを感じさせ、「安心」をもたらしてくれます。日常生活を可能な限り続けること、これは不安への対処としてとても大切なことです。
平常心は疲労困憊してくると弱ってしまい、こころとからだをコントロールする力が弱まります。こころとからだを守るためには、「平常心」を鍛える必要があります。平常心を鍛える方法は、特別な1日を過ごすことではなく、いつも行っていることを可能な限り粛々と継続することです。
平常心でいることができれば、正常な自己評価ができ、自分には存在価値(本質的価値)があることに気付いていきます。
・「行動」:別の活動をすることで、活性化する脳番地(脳野)を変更し不安を感じにくくする方法です。(下図参照↓)
③不安と就労移行時期についての関連について:就労を目指すための準備に入る時期の目安としてご紹介します。(精神疾患の治療過程において、就労時期の目安として一部考えられていることですので、個別性があるためすべてのケースに当てはまるものではありません。)ポイントはストレス対処です。
・自分にとって重症なストレスになるストレス因をある程度、把握している。
・ストレスにある程度、耐えられる(環境、人、状況)
ストレス対処法をある程度身につけていたり、考え方のクセ(認知のゆがみ)を自覚している段階です。
・ストレスの影響を受けにくくなっていること(人)
先の2つがある程度達成すると、ストレスの影響を受けにくくなる段階があります。意識的にでもポジティブな見方がある程度できるようになったり、他者の不機嫌や怒りに対して「平常心」を維持できる状態です。自分と他者との線引きがある程度出来ることで、アサーテイブな行動をとることができます。
・ストレスを自立してある程度解消できる(放っておける、流せる、問題の取り込みをしない)
育ってきた環境、成育歴、特性、体験してきたこと、性格、人生観や考え方のクセ、感情の特徴…など、挙げればキリがないほど人間は個性的です。不安の誘因も人によって違います。「働くことへのこわさをぬぐえない」このような不安に対して、まずはいつもやっていることを粛々と続けてみる、そして脳番地を移行させる行動をやっていく、不安の解決法として今回はこの2つをご紹介しました。不安がすべて消え去ることはないのですが、強いストレスになったり日常生活活動に負の影響を与える不安は、是非解消していただきたいと思います。
ディーキャリア大分オフィスでは、「ストレスコーピング」という訓練を設けて、自分のストレス因やストレス対処の傾向、考え方のクセなどに気付ける訓練をおこなっています。効果的なストレス対処法についても訓練しています。他にも「セルフケア」「自己理解」の中で、自分の体調を把握する方法や、体調が悪化する誘因を自分で把握できるようになるための訓練もおこなっています。自分にとってどのようなストレス対処法をおこなえばストレスが解消できるのか、ストレスに対処できるのかが分かり、実践していくことで就労に近付くことができます。
体験会、見学会などもありますので、お問い合わせくださいませ。お待ちしております!
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文責 秋元美智子
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