2024年03月15日

大人の発達障害　就活：面接に必要な自己理解について

このブログで分かること

・自己理解の方法

・面接で聞かれる自己理解とは

・デーキャリア大分オフィスの訓練内容について

～お知らせ～　ついに開催‼「みんなの就労フェスタ」について

自己理解の方法について

自己理解の方法には3つあります。「自己分析」「特性把握」「フィードバック」「各種データ」。自己分析以外は客観的な視点から自身を捉えていきます。データ結果に納得することもあれば、他者からのフィードバックが腑に落ちないこともある、自己理解は生涯にわたっておこなわれるもので、半年や1年では、なかなかすべてを網羅し「自分を理解する」ということは、難しいと感じています。今回のブログでは、就職に必要と考えられる自己理解とくくりを設けて、進めていきたいとおみます。就職に必要と考えられる自己理解の内容として以下の５点が挙げられます。

・仕事上の困りに気付く、把握している

・得意や強みを知っている

・苦手なことを把握し、自分でできる対処法や工夫が分かり、実際におこなうことができる

・会社に申し出る妥当な配慮事項が分かる

・「自分に合った職場環境や仕事」が分かる

以上の内容は全て仕事に必要な自己理解です。特に「自分に合った職場環境や仕事が分かる」とは、”やってみたい”や”好きだから”という理由だけで、仕事を選ぶという意味ではなく、自分に合う＝得意や強みが活かせるかどうか、”こうありたいと願う自分””こうなったらいいなという自分像”よりも、”今の自分”に合う環境を把握しておくことです。

面接で聞かれる自己理解

面接で聞かれることの9割以上は「自己理解」がベースになっています。

・自己紹介（得意や強み/業務内容でできることを知るため）

・苦手なことと（自立して対応できるかどうか/配慮事項）

・心身の体調について（ストレス対処や現在の体調について/セルフケア）

・離職理由（過去の状況の捉え直し/以前と現在の状況）

・志望動機（自分に合う仕事をどのように捉えているか、「働く」をどのように捉えているか）

以上の項目について言語化して準備しておくことも大切ですが、重要なことは「困りごとにつながりやすい自分の特性や、苦手な部分や弱みについても、腑に落ちている（納得して受け入れている）こと」です。面接練習した時と違う質問をされた場合、準備したこと文章をそのまま使えないことがほとんどです。…となると、自分が本当に自己理解していることだけが言語化されます。だからこそ、自他ギャップのない自分（自他ギャップができるだけ少ない自分）を把握しておく必要があります。

ディーキャリア大分オフィスの訓練内容について

ディーキャリア大分オフィスの訓練内容について、ご紹介します。「自己理解」は最初のコース「ライススキルコース」で、主におこないます。例えば、”自己理解ワークシート”を用いて、さまざまな場面や関係性から自分の行動や感情を振り返ったり、自分の考え方の傾向（クセ）などを、把握できるような訓練（グループワークや個人ワーク）に取り組みます。さまざまな項目の訓練を受けることで、少しづつ自分の強みや苦手に気づいていきます。特に仕事における苦手に関して、対処法や工夫も考えていきます。ライフスキルコースの達成目標を達成し、次のワークスキルコースに移行します。

「ワークスキルコース」とは実際の職場環境に近い環境を提供し、オフィス内業務やテキストを用いた疑似業務、その他デスクワークの作業ベース仕事、運営会議やチーム業務などもおこないます。その目的は業務遂行とともに、自分で考えた対処法や工夫が実践できるかどうか/効果があるかなどの検証、ストレス対処をおこなうこと、ビジネスマナーを守り仕事上必要なコミュニケーション（報連相・確認）をとる訓練をおこなっています。企業見学/実習や就活準備も併行しておこないます。1業務に1回振り返りとスタッフからのフィードバックワークを受け、自他ギャップがないか確認していきます。自分の評価と他者評価にギャップがある場合には、納得ができるような訓練を継続していきます。ワークスキルコースの達成目標をクリアしたら、次のコース「リクルートコース」に移行します。

リクルートコースでは就活メインの活動を自立しておこなっていきます。日々のスケジューリングを自分でおこない、面接練習や企業面談などの就活を進めます。就活をしながら自分に合う仕事を見極め、就職したい企業を選んでいきます。スタッフのサポートを受けながら進めます。「自己理解」をベースに履歴書や「就労パスポート」（特性や苦手や配慮事項などを詳細に記す書類）の修正が必要になることもあります。「○○だと思っていた自分」について、実習や企業面談を受ける中で、自他ギャップを感じ、もう一度自分と向き合い自己理解を修正し深めていく時期でもあります。

どのコースにも共通して取り組んでいる「自己理解」。就職には不可欠で自分に合う仕事に就くには重要なことですので、3つのコースでしっかりおこなっています。