大人の発達障害、不眠について~睡眠と活動のバランス~
夜眠りたいのになかなか眠れない、昼間のことがアレコレ気になって眠ろうとしても眠れない、ベットに横になるのがつらい(眠らなきゃと考えてしまい、ベットにはいることがストレスになる)、今回はそんな眠れない困りごとについて、「本来、人間のからだに備わっている原始的な反応を利用」した対処法について、ご紹介したいと思います。
はじめに:夜間の睡眠障害・・・なかなか眠れない、睡眠導入剤で一旦は眠れるけれど、2時3時に目が覚めて結局2時間くらいしか眠れない・・・あるいは2時過ぎくらいから眠ってはいるけれど途中何度も目が覚めて落ち着かず、ぜんぜん寝た気がしない・・・など、睡眠の困りごとに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
「からだを横にして目を閉じているだけでも、からだは休まっているし、あまり眠れないことにフォーカスしない方がいい」など、よく耳にしますし実際そうなのかもしれません。でも、眠れないことはつらいですし、つらさは夜だけにとどまらないことも多いですよね。頭がボーっとする、頭痛、元気が出ない、からだが重く感じる、動くことがツライ、疲労感が取れない、仕事のパフォーマンス力が下がる、いつもできていることがスムーズにできず落ち込む・・・など、日中の活動に影響しますし、とてもつらいことです。
もちろん眠れないことを病院で相談し、自分に合う睡眠剤を処方してもらい、服用することで不眠が解消できればそれでよいと思います。今日ご紹介するのはお薬を飲んでいる方も、飲んでいない方も、お薬どうしようかな・・・と考えている方にも是非、知っていてもらいたい、という内容です。なぜなら自分の意志とは関係なく、また努力もあまり要しない方法だからです。①~⑤の順で進めていきたいと思います。①眠りを誘うための日中の活動、②眠たくなる人間の原始的なスイッチについて、③夜、眠たくなる1日の具体的な活動について、⑤いざ、眠りへ・・・気軽に試せる「3つの方式」。
①眠りを誘うための日中の活動:夜に眠りを誘う為の日中の活動として、太陽を浴びることが挙げられます。理由は日中、太陽を浴びることでメラトニンというホルモンが体の中で分泌されるからです。このメラトニンの作用のひとつとして「体内時計」(サーカディアンリズム)を整える働きがあります。人間の体内時計は1日25時間なので、1日24時間でカウントする外界と少しづつずれていきますよね。それを調整する働きがメラトニンにはあります。
②眠たくなる人間の原始的なスイッチについて 結論から言うと人は「1回上昇した体温が、下がり始めたときに、眠たくなるスイッチが入る」と言われています。昼食後、眠たくなるという自然現象がありますがその機序で説明すると…お昼休憩でランチ→食べたものを消化するために、胃や腸が動く→その熱量で体温が上昇する→いったん上昇した体温が落ち着いてくる過程で、体温の低下が生じる→眠たくなるスイッチが入る→午後からのデスクワークで眠たくなってしまう。からだのなかでは食後、このような現象が生じています。(食後に眠たくなる理由として、体温以外にも、食べることで血糖値が上がることも挙げられます。)
③夜、眠たくなる1日の具体的な活動について 次にからだの原始的な機序を利用して、夜には眠たくなる日中の活動についてご紹介します。(この通りでないと機序が作用しないというわけではありません)
日中の活動として、朝目覚めてからベットに入るまでをご紹介しました。①朝、太陽を浴びるということは、1日をスタートする体にとってとても大切なことです。②朝食は人によってとる習慣がない方もいらっしゃるかと思います。大切なのは朝の内臓を中から温めることが重要なので、温かい湯を飲むだけでもOKです。(ただしお砂糖が入っている甘いものは身体を冷やすので、摂り過ぎは要注意です。お砂糖は身体を冷やす作用があります。)③忙しい日常で運動の時間をあえてとるというのは、難しい方も多いと思います。日中の活動の中で、より体を動かせるほうを選択していくことをお勧めします。(階段を使う。歩くときは姿勢を良くしてできるだけ速足で歩く。これだけでも、毎日の積み重ねで、きもちのよい体つくりができます。)・・・⑥目を閉じていても瞼から光は入ります。できれば明るいところで休むよりも、照明を落とした状態で休むことをお勧めします。スマホのブルーライトの悪影響はよく聞くことではありますので、就寝30分前にはスマホを閉じて眠る準備に入ることをお勧めいたします。
次はベットに入ってから気軽にできるものです。発達障害のある方で、眠れない理由の一つとして、「反芻」(はんすう)が挙げられます。発達障害の方の特性としてコミュニケーションエラーがあります。このコミュニケーションエラーから生じるストレスをさらに膨らませてしまう特性のひとつに「反芻」があります。反芻とはコミュニケーションエラーの場面や、その時の状況(相手の表情や言葉、態度)、感情などをリアルに想起し、それを何回も何時間も何日間も、繰り返し考えてしまうことです。詳しくはこちらをご覧ください。反芻への対処法もご紹介しています。
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⑤いざ、眠りへ・・・気軽に試せる「3つの方式」 ベットに入ってから眠りに移行する際に、期待できる3つの方式をご紹介します。「アリス方式」「あいうえお方式」「赤毛のアン方式」です。この3つに共通していることは、”ネガテイブなことを考え始めない様に、全く違うことを想起する”ことです。
「アリス方式」・・・不思議の国のアリス、内容はご存じでしょうか。アリスという少女の見た夢物語という落ちがあるのですが・・・夢の導入としてウサギが案内人として登場します。ウサギに導かれるままに森の中に入っていき、不思議な体験をたくさんするという物語です。このアリスになったつもりでウサギを頭の中で想像します・・・そしてウサギの後をついていきます・・・何が見えるでしょうか?・・・夢の中なので不思議な生き物で出会ったり、あり得ない面白いことがたくさんおこります・・・それを頭の中で自由に想像していくという方法です。
「あいうえお方式」・・・これは簡単で、あいうえおの順で頭文字の単語を想起するという方式です。例えば「あ」であれば「赤とんぼ」、次は「い」は「犬」、次は「う」は「ウサギ」・・・という順で考えていきます。
「赤毛のアン方式」・・・赤毛のアンという物語がありますがご存じでしょうか?主人公の赤毛のアンは想像力が豊かで、どんな現実の中でも自分の夢を見ることができる女の子です。物語の中でアンはプリンセスになったり、有名な作家になったり、風や鳥になることを思い描くこともあります。アンと同じように楽しいことを想像するという方法です。
まとめ 日中の活動は夜間の睡眠の質に大きく影響しています。できるだけ良質な睡眠を確保できるように、自分に合った方法が見つけられるといいなと思います。就労に必要な体力の維持増進、安定して長く働くためには、健康管理を自分でできることが必要になってきます。ディーキャリア大分オフィスでは、そのために必要な知識や具体的な方法や訓練もおこなっています。「セルフケア」「自己理解」、体力トレーニングなどの訓練を通して、セルフケアコントロールを少しづつ身につけていきます。ディーキャリア大分オフィスの訓練内容など、(リワークについて、3つのコースについて、就職について・・・お気軽にお問合せください♪ ディーキャリア大分オフィス直通のお問い合わせフォームはこちら♪
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