大人の愛着障害/愛着形成について ~対人関係に不安を感じるときの対処法 ~
このブログを読んで下さっている方の中には、人との程よい距離感がわからない、養育者の事を恨んでしまう、親の期待に応えられないときに必要以上に自分を責めてしまう、あるいは「ありかなしか」「好きか嫌いか」などの極端な判断になりやすい、怒りのコントロールが難しい、過去にとらわれて現在の生活に支障がおこってしまうなど、対人関係や情緒的な面において、生きずらさを感じておられる方がいらっしゃるのではないでしょうか。今回は大人の発達障害と一部、症状の現れ方が似ている「愛着障害」特に「大人の愛着障害」、対人関係に不安を感じるときの対処法について、お話ししていきたいと思います。
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ディーキャリア大分オフィスの職業指導員、看護師の秋元です。ディーキャリア大分オフィスについてご紹介します。
<ディーキャリア大分オフィスについて>
①発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している、大分県で唯一の就労移行支援事業所です。
②発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD:アスペルガー症候群など・内部障害)の方が、ご利用されています。
③大人の発達障害に専門知識のあるスタッフ(有資格者:社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント、看護師、児童発達支援士、SSTスペシャリスト等)で運営しております。
④適宜リモートでの訓練参加もできます。
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オフィスの日頃の様子など、インスタでチェックできます。是非、ご覧ください!
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人が生きていく上で大切な「そのままで大丈夫、心配しないで。」という他者からの承認ですが、さまざまな理由から、獲得が難しかったことで生じる障害です。今回のブログは「大人の愛着障害」と「診断/治療法/愛着形成に不安を感じるときの対処法」について、以下の順で説明していきます。
大人の愛着障害とは何でしょうか。
愛着=アタッチメントとは「特定の人との情緒的な絆」を表す言葉です。(例えば声掛けやコミュニケーションを通して、赤ちゃんは生後3か月頃から“養育者がだれなのか”を認識しているといわれます。このころから1歳半くらいの間を、「愛着の形成期」で、非常に大切な時期だとされています。)基本的に愛着障害は、幼少期の子どもに見られるものとして捉えられているので、成人してから医療機関で、「愛着障害」と診断されることは非常にまれです。しかし子どもの頃にその症状に気が付かず、症状が改善されないまま成長し、「大人の愛着障害」と診断されることもあります。WHOの診断ガイドラインである「ICD-10」と、アメリカ精神医学会の診断と統計マニュアル「DSM-5」によって、診断基準が定められている限定的/医学的な意味での「愛着障害」は、対象が5歳以前に発症する子どもと定義されています。このような限定的な意味での愛着障害とは別に、一般的には心理学用語として使用されている愛着障害の定義があります。
つまり愛着障害とは「幼少期に養育者との愛着が上手く形成されなかったことによって問題が生じる状態」を意味しています。では「大人の愛着障害」の特徴とはどのようなものなのでしょうか。・情緒面・対人面・アイデンティティー確立不良の順で見ていきます。
<情緒面>例えば身近な人のことばや、職場での何気ない一言に過剰に反応を示したり、極端な判断を下すことで、相手に不快な印象を与えるだけではなく、自分自身も責めてしまい「自分いじめ」のような状態に陥りやすくなったりします。また怒りのコントロールが難しいことから、態度や言葉に感情が出てしまい、コミュニケーションエラーを生じてしまう等が挙げられます。怒りのコントロールに関して興味のある方は、怒りのコントロール方法についてのブログをご参照ください。
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大人の発達障害 キレやすい理由と感情のコントロール方法について|就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com)
<対人関係における特徴>例えば、”程よい距離感”が分からず近づきすぎてしまい、初対面の相手などから驚かれてしまうことや、異性に勘違いさせてしまったり、そのことからトラブルを抱えてしまうというケースもあります。また「自分の子どもを、どのように愛せばいいのかわからない」という情緒的な関係を築くことが難しいという事例もあります。
<アイデンティティーの確立における特徴> 社会に出ると自分自身で考え、判断し行動することが求められます。就職先の選択や仕事の中で、判断しなければいけない場面で、非常に困る状況が出てきます。このように自立を困難にしている原因が、愛着障害にあるのだとしたら、「自尊心や自己肯定感の低さ」が指摘できます。「自己肯定感」を高める方法について、興味がある方はブログを参照ください。
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大人の発達障害者、「自己肯定感」を高める方法について|就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com)
大人の愛着障害について以上3点にまとめてご紹介しました。大人の愛着障害は人との関係性が近すぎたり遠すぎたりする点は発達障害、感情をコントロールできない点はパーソナリティ障害にも似ていると言われています。「愛着障害があるのかも…」と思ったとき、どうすればよいのでしょうか。
③「愛着障害かも」と思った時は・・・ 早めに専門機関に相談することをお勧めします。理由は上記の図にあるように診断を受けることで、治療法がわかり必要な治療を受けることができるからです。そうすることで二次障害予防ができ、症状の悪化を防ぐことが可能になります。また、愛着障害と思っていたけれど、実は発達障害やパーソナリティー障害だったと主疾患を特定することができるかもしれません。病気によっては薬物療法(内服薬など)や行動療法を受けることで、困りごとが解決する可能性もあります。前向きに専門機関に相談することを検討してみてください。(発達障害の二次障害として愛着障害を発症する場合もあります。*この場合、「大人の愛着障害の定義」は当てはまりません。発達障害の原因は、1部の脳機能の支障と言われています。)
④大人の愛着形成に不安を感じるときの対処法 大人になってから愛着形成に不安を感じる方へ、4つの対処法をご紹介したいと思います。
・困っていることを整理してみる:自分が対人関係で困っていることを文章にして可視化する。(場面の洗い出し、状況の洗い出し、トラブルの背景、その時の気持ちなど)
*専門機関で相談するときに、まとめておくと伝えやすい。
・人と無理をしてまで関わらない:仕事上でどうしても関わらなければならない場面では、必要最低限で済ませるなど。(無理をして関わることでストレスだけではなく、対人関係への苦手意識が強まってしまう。)
・会話がつらいときは聞き役に徹する :うなづきや質問で会話の主導を相手に持ってもらうことで、自分が話す時間と回数を減らすことができます。
・自分が安心できる場所を確保する:ありのままの自分でいられる空間、安心して休息できる場所を、短時間でもいいので意識して確保する。自宅でなくてもキャンプ場や落ち着く景色が見える場所。好きな趣味(読書や音楽、映画など)に没頭するなど、が挙げられます。是非、対人関係において不安を感じた時は、そこで立ち止まらず、つらい状況から心身ともに距離を置いてみてください。
愛着障害は適切な対処法や必要であれば(主疾患の発見)治療を受けることで、克服に近付くことができます。ぜひ、専門機関に相談しましょう。冒頭の図に紹介した言葉ですが、「そのままで大丈夫、心配しないで。どんな私も大切な存在だから・・・」と、いつの日かご自身で自分に伝えることができたらと思います。
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ディーキャリア大分では専門のスタッフが、訓練を通して「自己理解」「自己把握」など、就職や就労継続に必要な様々なスキルを分かりやすい説明し訓練をおこなっています。
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