大人の発達障害 キレやすい理由と感情のコントロール方法について
脳には「実行機能」という働きをつかさどっている分野があります。「実行機能」とは「今、取り組んでいること(仕事だったりスポーツであったり、趣味や家事などの活動)」に集中し、その活動をゴールまで達成できるようにコントロールをおこなう機能で、特に「感情のコントロール」をおこなっています。発達障害者の脳機能は、この「実行機能」をつかさどっている分野に支障があるため、怒りのコントロールが難しいと分析されています。今日は大人の発達障害で困りごとの原因のひとつである「キレやすい」の原因について詳しくご紹介していきたいと思います。また原因が分かっただけでは、解決しない事ですので、困りごとを減らしストレスを少しでも解消するため、「で、どうする?」を示した具体的な対処法についてもご紹介します。
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ディーキャリア大分オフィスの職業指導員、看護師の秋元です。ディーキャリア大分オフィスは発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している、大分県で唯一の就労移行支援事業所です。発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD:アスペルガー症候群など)の方が多く利用されています。専門知識のあるスタッフ(有資格者:社会福祉士、国家資格キャリアコンサルタント、看護師、児童発達支援士、SSTスペシャリスト)で運営しています。
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では次の順で説明していきます。①キレやすい原因について ②感情をコントロールする方法
①キレやすい原因について・・・以前のブログでワーキングメモリについてご紹介した時に、発達障害の方の脳機能の支障について説明しました。(→発達障害とワーキングメモリ|就労移行支援事業所ディーキャリア (dd-career.com))キレやすい原因と関係しているので、復習しておきます。
この図は脳を機能別に大きく分けて(分野)表しています。発達障害のある方は、この3つ(黒:眼窩前頭野、赤:側頭葉、黄色:扁桃体)の働きに支障があることがわかっています。 これら3つの部分は、社会生活を送るうえで欠かせない、「人の気持ちを推し量る」「状況を読む 」「感情をコントロールする」といった働きに関係し「社会脳」と呼ばれることもあります。発達障害のある方の「社会脳」と呼ばれる部分に支障があるということが分かっています。これらの機能が支障きたし低下すると感情のコントロールが難しい状態になります。「社会脳」と呼ばれている機能は衝動性を抑えたり、今、自分が置かれている状況や立場を見極めたりしています。例えば「イライラするなぁ、怒鳴りたい気持ちだ。だけど今は怒ってはいけないな」「泣きたい・・・でも今は会社だし、ここで泣いたらみんなとの関りも変わってしまうかもしれない、泣くのはやめよう。」など、自分が今いる環境に合わせて、「自分の感情をコントロールする」という機能をつかさどっています。
②感情をコントロールする方法
職場や学校など公の場所で感情を露わにすることは、現代の日本社会ではなかなか受け入れにくいコミュニケーション方法です。とくに公の場では感情をコントロールすることが求められています。感情をコントロールするにはどうしたらよいのでしょうか。感情をコントロールする方法について4つご紹介します。
(1)運動習慣を持つ→そもそもキレないようにする対処法として運動が挙げられます。前頭葉は運動によって活性化することが確認されています。感情をコントロールする前頭葉を活性化させ、運動を習慣化することでその効果を期待することができるのではないでしょうか。さらにルールがあるスポーツをおこなうことで、ルールに合わせて自分の動きや感情を制御する訓練となります。
(2)深呼吸→キレることから気持ちをそらす方法として、深い呼吸をおこなうことで気持ちが落ちついたり、気分を少し変えることができます。簡単ですが有効な方法です。他にもキレることから気をそらすために音楽を聞いたり、好きな香りをかいだり、好きな飲み物を飲むなども効果が期待できるでしょう。
(3)「棚上げ思考」を取り入れる。一旦、そのことを棚上げする、つまり言いかえると、「今、考えないようにする方法」で、キレる出来事から(自分の感情を)離れさせる方法です。例を挙げると、キレる原因となる対象について、今、すぐ判断を下すのではなく、3日後に考えてみるという方法です。
(4)見方を変えてキレる理由をなくす対処法→キレる対象に対して、怒りの感情以外の感情に変える方法で、キレる理由をなくします。例えばいつもさぼっている同僚に対してすぐ切れるのではなく、”さぼることが良くない事だと分からない人なんだ””さぼってることにも気づけていないのかも””このままさぼり続けても仕事は終わらないだろう”など、キレる感情を他の見方で解釈し直す方法です。
まとめ
今日ご紹介した内容をまとめます。発達障害者がキレやすい原因は、その脳機能の支障から生じていること。感情をコントロールする方法として4つ、(1)運動習慣を持つこと、(2)深呼吸、(3)キレる出来事から自分の感情を離れさせる「棚上げ思考」、(4)見方を変えてキレる理由をなくす方法についてお話ししました。感情のコントロールには必ず自分に合う方法があるものです。自分に合った方法(場面や環境、人によっても方法は変わってくるでしょう)で、キレる回数や限度を減らすことができます。
ディーキャリア大分オフィスでは、自分に合った対処法を見つけたり、習慣化できるような訓練をおこなっています。また感情のコントロールの他にも、ストレス対処法や問題解決についての訓練もおこなっています。体験会などもおこなっていますので、(12月は終了しました。来年1月の体験会については、ホームページの写真でもお知らせいたします。)興味がある方は是非、お問い合わせください。
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