発達障害の二次障害、原因と予防
~看護師がお伝えしたい、実践できる二次障害要性~
学校や職場での人間関係から、不眠になったり 何をするにも力が出ず、家に引きこもりがちになるなどのご経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。 このような状態は、長引くことでうつ病などの 二次障害の引き金にもなってきます。 今日はこのような症状を予防する方法や、二次障害発症の前駆症状(注意サイン)について、 また二次障害予防など 次の順で詳しくお伝えしていきたいと思います。
① 「二次障害」とは
② 発達障害の二次障害について
・2つの分類
・二次障害の原因
③ 発達障害二次障害の前駆症状(注意サイン)
④ 実践できる二次障害予防対策
①「二次障害」とは
「二次障害」の診断は、 EBM(科学的根拠に基づいておこなわれている医療)とはいえ 、診断が非常に難しいことがあります。 これは発達障害に限ったことではありません。例えば二次障害だと診断していたものが実は主疾患で 主疾患と診断していたものが二次障害だったということが起こり得ます。「 うつ病だと思い受診し、確かにうつ病ではあったが ベースに発達障害があり、うつ病はその二次障害だった」というように。発達障害の治療は対症療法が主体にあります。なので、治療や処方内容が大きく変わるということはないかもしれません。
では発達障害の二次障害について、さっそくみていきましょう。
② 発達障害の二次障害について
・2つの種類
発達障害の二次障害は主に精神疾患です。 1つだけ発症する場合、複数発症する場合など、その発症の仕方は 個人によって違います。 (大きく内在化障害、外在化障害の2つに分類しています。)
・二次障害の原因
発達障害の特性により、人間関係においてネガティブな経験が積み重なり、毎日ストレスにさらされてしまうことが、二次障害の大きな原因です。つまり二次障害はまわりの環境や人間関係によって引き起こされているケースが多い。
このことから二次障害の原因には次の2つの事が言えます。
1)必ずしも二次障害を発症するとは限らず、周囲の理解や適切なサポートや本人の工夫によって回避できる。
2)二次障害は症状に応じた治療(対症療法)を行うことで回復を望める。 発達障害自体は脳機能の障害なので、治癒するという考え方はしないのですが、二次障害は対症療法により回復を望むことができる。
③ 二次障害の前駆症状(注意サイン)
ここでお話しする前駆症状は、必ず生じるものではありません。 個人によって体調不良の現れ方が違うこともあります。 毎日のセルフチェックを行うことで少しづつご自身で 気づいていくものもあるかと思います。 うつ病・双極性障害…疲れやすい、何もかもが億劫になる、眠れない入眠困難。 適応障害…体の不調、消化器症状(胃が痛い、嘔気、腹痛など)などが出現する。 不安障害・強迫性障害…フラッシュバックやパニック症状、過呼吸、PTSD様症状が生じる。 依存症…何か特定のモノ(お酒やギャンブルなど)や過程(ゲームなど)に対して、 やめたくてもやめられないという時間と回数が増えてくる。
心身症…体の不調と心の不調が連動している状態が続く、また頻度が増えや程度重くなってくる。 不登校・引きこもり…体の不調が続く(本来はない自覚症状)、無理に外出すると体調を崩しその回復が遅延する。 反抗挑戦性障がい・行為障害 ・暴力・ 家出・反社会的な行動…他者の言動に苛立つ、とにかくイライラや怒りが噴出しやすくなる。大声を出したくなることが増えるなど、怒りが外にも向けられ、言動に現れるようになる。
④ 実践できる二次障害予防対策
周囲の理解や適切なサポート、本人の工夫によって二次障害は回避できる、とお話ししましたが実際にどのような「工夫」をしたらよいのでしょうか。「自分でできる工夫」についてご紹介します。
<二次障害予防対策>
1)セルフケアチェックを毎日おこない、自分の状態・状況を客観的にみる。ご自身の体調を客観的に見るために訓練として、体調を3段階に分けてチェックします。(「良好サイン、注意サイン、悪化サイン」をそれぞれ書き出します。)
2)注意サインにチェックが入った時には、対処法をおこないそれでも回復が難しい時には、休息を優先し体と心を休める。
3)重症事項にチェックが続き、対処法を実施しても回復しない場合、定期受診まで我慢せず、速やかにかかりつけ医を受診する。 *気づきが遅かったとしても3)を守ることで二次障害の重症化を回避できます。あきらめずに受診し回復をゆっくり待ちましょう。
二次障害は回復を望める疾患です。 かかりつけ医に早めに相談することをお勧めします。
また、個人の工夫だけでは回避できないのが二次障害です。 ご自身の周りの環境があなたにとってストレスが必要以上にかかるものであれば、 それはその環境を変えることも重要な二次障害予防の一つです。しかしこのことは 周囲の人やこの社会の協力が必要ということも、最後にお伝えしておきたいと思います。
”二次障害発症予防は広く言えば、私たち定型発達者の挑戦でもある”と 私は思っています。いつの日か発達障がいの方が「自立」して「特性」を生かすことができる社会になり 、生きづらさや困りごとがなくなり、「発達障がい」という言葉自体がなくなる社会を目指していきたいと思います。
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