【発達障害あるある】臨機応変な対応が苦手な方へ~課題と対策~
こんにちは。ディーキャリアITエキスパート田町オフィスのサービス管理責任者(保有資格:臨床心理士・公認心理師)の鈴木です。
臨床心理士の知識と、発達障害のある方を支援した経験にもとづき
今回は「臨機応変な対応が苦手な方へ~課題と対策~」についてお伝えします。
発達障害と、仕事の要領に関する記事はこちら。
目次
1.発達障害と臨機応変との関連
臨機応変が苦手な理由として、発達障害、特にASD(自閉症スペクトラム障害)特性の「同一性保持」があげられます。
同一性保持とは、特定の場所、やり方、順序などを同じにしたい気持ちが強く、変化を嫌う傾向です。
臨機応変とは、その場その時にあった対応が求められるので、同一性保持の特性と真逆の概念と言えるでしょう。
2.臨機応変が苦手なことの具体例
臨機応変とは、既存のルールや自分が知っているやり方が、今回は異なる、と言い換えて説明してみましょう。
最近あった事例では「卒業プレゼンテーションがあるので、今日の掃除は当番の場所ではなく、自分の使っていたテーブルを拭きましょう」と全体周知したところ、自分のテーブルに加え、ゴミ捨てや床を拭くことがありました。
理由としては、気を利かせたり、気になったり、ということでしたが、これらが示すのは、同一性保持という特性で説明できます。
いつもの掃除のルーティンが身体に染みついているので、同一性保持のまま掃除をしてしまい、今日だけ全体掃除をしない、という臨機応変に対応できなくなってしまったのです。
もちろん、悪気がないことや、良かれと思っていることも多分にあるので、直接的に指摘することはありません。
しかし、他の利用者がスムーズに席に着くことや動線が確保できないことで、卒業プレゼンテーションの開始時間が伸びてしまったことは事実です。
上記の特性は小さなことですが、今後、模擬訓練や実習、あるいは就労後に大きく目立つことが想定されるので、自己理解と対処策を検討していきたいところです。
3.臨機応変への対策
臨機応変への苦手さは、文字通りその場その時に必要な対応となります。
臨機応変の内容を理解・自覚して話す、動くことが求められます。
相手の説明と自分の感覚が一致しないことで生まれるので、すり合わせにはコミュニケーションスキルが求められますね。
指示内容や環境、場所がいつもと異なると感じたら、一拍おいて捉えなおしてみましょう。
自分の考えていること、やり方が合っているかに加え、可能であれば相手に確認してみましょう。
確認することで、ミスの防止に繋がります。
また、臨機応変な対応ができず、明らかに特性が影響しているな、と感じても、その場ではネガティブな態度を示さず、やりきりましょう。
振り返りをした時に、可能であれば自分と関わっている方と情報共有をして、自分の経験、糧となるようにしていきましょう。
効果を実感できれば、ASD特性への対処を1つ獲得したこととなり、自信にもつながるでしょう。
自分で取り組んでみて、効果が実感できなければ、ぜひ我々ディーキャリアにご相談ください。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、特性理解訓練に力をいれています。
1人1人異なる利用者の苦手な部分、特性によって仕事に支障を来している点について、明確にアセスメントすることで、課題解決のお手伝いをしています。
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ブログ担当 臨床心理士 鈴木
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