【発達障害あるある】「なかなか話が噛み合わない」時の対処法とは

こんにちは。ディーキャリアITエキスパート田町オフィスです。

今回は「なかなか話が噛み合わない」についてお伝えします。

皆様、対人での会話だけでなく、メールやチャット、SNSの機能等で他人とコミュニケーションをとる機会があると思います。
一昔前は、対面で話すことが主流でしたが、インターネットの普及やテレワークの推進により、コミュニケーションの手段が多岐にわたります。
前回（2022年11月25日）のブログで、共感とコミュニケーションについて説明しましたので、あわせてご確認ください。

コミュニケーションの手段がたくさんある中で、これら手段を使いこなしていくことが大切です。
対面のコミュニケーションを中心に、相手となかなか話が噛み合わないことを経験した方はいらっしゃいますか。
このブログを見ている方自身かもしれませんし、頭の中で思いつく特定の人物がいる、という方もいらっしゃるでしょう。

話が噛み合わないことで、アンガーや癇癪（かんしゃく）となって表出されるなど、不利益に繋がらないよう、学びを深めましょう。

話が噛み合わないことについて説明いたします。

1．ASD（自閉症スペクトラム障害）の特性

ASD傾向のある方の場合、他者視点・想像力の欠如、興味関心の偏りなどの特性により「相手の話している内容を適切に理解できない」「相手から質問の意図からずれた回答をしてしまう」という困りごとを有する場合があります。

2．ADHD（注意欠如・多動性障害）の特性

ADHD傾向のある方の場合は、ワーキングメモリーの弱さ、注意力の欠如、思い込みの強さなどの特性により「話している途中で質問の内容を忘れてしまう」「話の内容を早とちりしてしまう」などの困りごとがあります。

3．コミュニケーションの経験不足

SNSの普及により、SNS特有のコミュニケーションパターンについていけないことがあるでしょう。
また、SNSでのテキストやチャットでのコミュニケーションに慣れてしまい、対面や電話で、声を用いて話すことに苦手意識をもつ方もいらっしゃいます。
コミュニケーションは一辺倒ではなく、総合的なスキルになるので、どちらか一方に慣れるだけでなく、自分の生活や就労時に役立てられるように、さまざまな方法でスキルを学んでいきましょう。

ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、コミュニケーション訓練を精力的におこなっています。コミュニケーションの方法を、直接的に学ぶ機会は少ないことでしょう。
就労移行支援事業所では、就職に必要なコミュニケーションスキルを獲得できるよう支援していますので、ぜひ1度、お問い合わせください。

4．話が噛み合わないことへの対処について

4-1.自分自身が話の噛み合わなさについて自覚している場合
自分自身で話の整理をしてから表現（表出）することが大切です。
報告や連絡なら、相手に伝える内容をあらかじめメモしておくことができますが、報告後に相手から確認や質問があった時に、的確に回答できるかはまた別の話になります。
相手から質問された内容に対して、的を射た回答をするためには、反射的に回答するよりも時間をかけて行うことが1つの対処策となります。時間をかけることは、自分の理解を深めることになります。
さらに、相手の使った言葉を使うこと、自分の回答が、相手のほしい回答になっているか、自分から確認してみることも有効です。
どうしても苦手意識が消えない場合は「的確な回答が苦手」と相手に伝えておくことにしても良いでしょう。

4-2.相手に話の噛み合わなさを感じている場合
自分が相手に対して「話が噛み合わない」と感じる際には、ある程度相手に好きに話してもらうことが大事です。
自分が質問をして、相手が回答した際に、的を射てないと感じる際には、相手が別に、あるいはたくさん話したいことがある場合が考えられます。
相手がしたい話を一通り聞き、改めて自分から同じ質問、表現を変えて同じことを訪ねている質問をしてみても良いかもしれません。
コミュニケーションが1回のQ&Aで終われば御の字ですが、コミュニケーションが苦手な方は、何回かやりとりをして、お互いの理解を深めることが大切です。

ぜひ取り組んでみてください。

文責　臨床心理士　鈴木

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