【発達障害あるある】ASD特性による「口下手」「人と関わるのがしんどい」と思っている方へ
こんにちは。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスのサービス管理責任者(保有資格:臨床心理士・公認心理師)の鈴木です。
臨床心理士の知識と、発達障害のある方を支援した経験にもとづき今回は「口下手」「人と関わるのがしんどい」についてお伝えします。
1.口下手な理由・特性
口下手と聞くと、皆様どんなイメージを持ちますか。おとなしい、一人でいる、集団でいてもあまりしゃべらない、といったイメージでしょうか。
口下手は「話すことが不得意で、思うことをうまく人に言えないこと」(デジタル大辞泉)と定義されています。
定義を見ると、相手に伝える手段の1つである「話す」ことの苦手さが際立ちますね。
思っていることを相手に伝えられないと、口下手と思われてしまいますね。
上記を読んで発達障害の特性を考えてみると、口下手にもさまざまな「苦手」があることを見立てることができます。
コミュニケーションにおいて「言いたいことをうまく伝えられない」「言葉選びを間違える」ことまで考えると、口下手の意味が深まり、対処法も見つけやすくなるでしょう。
2.人と関わることがしんどいと思うことの理由・特性
誰しも、人と関わることに疲れを感じたり、嫌気がさしたりした経験があるでしょう。
たまに疲れてしまっても、一晩寝れば回復される方もいらっしゃる一方で、継続的に他者と関わることがしんどいと思う方もいるでしょう。
対人関係が苦手な理由として、発達障害の特性が考えられます。
ASD(自閉症スペクトラム障害)特性により、自己中と思われてしまう可能性を前回のブログで記載しました。
無理に人にあわせたり、顔色をうかがったりすると、過剰適応になって疲労に繋がる可能性もあるので、意図的に他者と一定の距離を保つことも、場合によっては必要でしょう。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスの利用者では、過去に訓練時間以外はずっとイヤホンをして過ごし、他者との関わりを極力減らそうとされている方がいらっしゃいました。
就職に向けた訓練をする上で、他者とコミュニケーションをとることを苦手とする特性があったのです。
他者と関わることにしんどさを感じる場合には、その理由やきっかけを明確化し、苦痛の程度を減らしていく支援をします。この利用者は、信頼できるスタッフ、次に利用者を見つけることで、少しずつイヤホンせずに過ごせる時間を増やしていきました。
必ずしも、周りと同じように他者と関わらなければいけない、という訓練ではなく、ご本人の希望するペースで、就職先の希望職種を吟味しながら支援しています。
人と関わることのしんどさの根本を知ることで、不安障害(社交不安)等の二次障害の軽減に繋がるケースもあります。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、ご本人の特性に合わせた目標設定で、コミュニケーション訓練をおこなっています。
利用者の実際の困りごとから、場面設定をし、実際のセリフを作ることもしているので、自身の経験からコミュニケーションに苦手意識があっても、次はこうする、こう考える、ができるので、大変自信に繋がります。
3.上記コミュニケーション特性の対処法
ASD(自閉症スペクトラム障害)特性によるコミュニケーションの苦手さは、相談がとても増えました。
発達障害そのものが皆様の知るところになったことが理由の1つでしょう。
一方で、コミュニケーションの苦手さを自覚したものの「コミュニケーションが苦手だからこそ、相談に行きにくい」と思う方も多いのが事実です。
相談に行く、ということは、自分のことを話すことになるので、口下手、しんどい思いをしながら話すことになるのではないか、と心配になり、よりしんどい思いや傷つき経験に繋がってしまう、という心配な気持ちになってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
上記のように、ネガティブスパイラルにならないよう、我々のような支援のプロフェッショナルがいるのです。
具体的には、自分が口下手、人と関わることにしんどさがあるのなら、相談相手、支援者、カウンセラー、医師に、その旨を伝えた方が良いです。
話すことが苦手、という自覚があることを相手に伝えることで、相手はぐっとあなたに寄り添い、わかりやすい関わりをとってくれるでしょう。また、相手はあなたが口下手と知らない可能性をなくすことができます。
また、実際に相手と話すことを少なくするために、事前に自分の考えをメモやスマホに書き起こしておくと、自分で読むだけ、相手に見てもらうだけ、になるので、とっかかりとしては始めやすいでしょう。
相手との信頼関係が構築され、自分が話してみたい、という気持ちが大きくなったら、口下手でも、しんどさがあっても、伝えてみたくなる意欲が高まることがあります。
とてもポジティブな感情なので、カウンセリング場面では大事にしています。
4.自分で意識しても、工夫しても効果が見られない時は
自分で工夫してみてもうまくいかない場合は、ぜひ専門家に頼ってみましょう。
特に、話すことが苦手なことを最初に伝えると、相手は歩み寄りやすいので、ぜひお願いしてお話するようにしてみてください。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、コミュニケーション訓練に力をいれています。
一人ひとり異なる利用者の苦手な部分、特性によって対人関係に支障が出てしまっている点について、明確にアセスメントすることで、課題解決のお手伝いをしています。
無料相談会、体験利用もおこなっておりますので、ぜひお申込みください。
文責 臨床心理士 鈴木
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