【発達障害あるある】ASD特性による「自己中心的」と思われてしまうことへの対処法
こんにちは。ディーキャリアITエキスパート田町オフィスのサービス管理責任者(保有資格:臨床心理士・公認心理師)の鈴木です。
臨床心理士の知識と、発達障害のある方を支援した経験にもとづき、
前回のブログでASD特性による「上から目線」と思われてしまうことへの対応を記載しました。
今回は「自己中心的と思われてしまうこと」についてお伝えします。
1.「自己中心的」と思われてしまう理由・特性
ひと昔前に「ジコチュー」という言葉が流行りました。自己中心的というのは、他者のことを考えず、自分本位の言動を指します。
表現は厳しいですが、ASD(自閉症スペクトラム障害)特性に近しいものを感じますね。
学校やサークル、会社等のコミュニティでは、自分本位ではなく、集団で周りと「うまくやる」スキルが求められます。
「うまくやる」というのはとても抽象的で、家族や学校という経験の中で学ぶことが多いでしょう。
例えば、家族関係が良くなかったり、学校になかなか行けなかったり、学校で周りと関わる機会が制限されていた場合には、そもそも「学習環境がなかった」と考えることができます。
また、ASD(自閉症スペクトラム障害)特性により、他者視点の低さから相手の気持ちを踏まえた言動がとれなかったり、こだわりによって譲れないことがあったりすること等の原因があります。
自身としてはそんなつもりはなかったのに、その特性によって対人関係がうまくいかないことで悩まれる方は少なくありません。
上記のような理由で、適切に他者のことを考え、発言、行動することができないままだと、「自己中心的」と思われてしまう、と考えられます。
2.「自己中心的」と思われてしまうことへの対処法
上記記載のように、ASD特性によって自分の意図しないところで相手からネガティブな評価を受けることを避ける工夫をしてみましょう。
「自己中心的」の対義語を「利他的(他者の利得を尊重する)」と定義した時に、相手のためになるよう、言動をすることが大切です。
ASD(自閉症スペクトラム障害)特性により、相手が求めてること、相手のニーズが分からないことがあるかもしれません。そういった時には「相手に尋ねる」ことをしてみてください。
例えば「ジコチューだな」と言われた時に謝罪し「してほしかったことありましたか」「何かミスりましたか」「必要なことを教えてください」等、相手に尋ねてみましょう。
相手が笑って済ませたり、冗談まじりの反応だったら、場合によってはそのままスルーしても良いかもしれませんが、自分の学びのためにも、1つ食い下がって相手に尋ねることで、自分が理解を深めることも重要です。
また、先回りして、相手が自分に求める対応、言動を尋ねておくことも重要です。
例えば、定期的な会議の際に「議事録やってくれる方~」とリーダーから全体に声がかかったとします。
「最近議事録やってない人が挙手する」という暗黙のルールのようなものがあった際に、自分だけ毎回議事録を回避していたら、リーダーや周りの参加者から「ジコチューだな」と思われてしまうかもしれません。
なんとなく、予感というレベルの感覚でかまわないので、自分の中で違和感をもったら、会議の後に「次回は議事録やった方が良いですかね」と聞いてみたり、会議の前に「今日は議事録やっても良いですか」と尋ねてみるようにましょう。
社会で働く場合には「自己中心的」であると仕事がスムーズに進まないことも多いです。自己理解を深めていくこと、対処法を習得することで解決できることがあります。
上記で共通しているのは「自分から働きかけること」です。「自己中心的」と思われないように、対処法を実践していきましょう。
3.自分で意識しても、工夫しても効果が見られない時は
自分の特性に対してに工夫し、対処法を実践しても、なかなか結果に結びつかない時には、ぜひご連絡ください。
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスでは、特性理解に力をいれています。
1人1人異なる利用者の苦手な部分、特性によって対人関係に支障が出てしまっている点について、明確にアセスメントすることで、課題解決のお手伝いをしています。
無料相談会、体験もおこなっておりますので、ぜひ気兼ねなくお申込みください。
また、特性理解を通して、企業様に合理的配慮を依頼することができます。
「他者視点が低いため、失礼な言動があれば指摘をしてもらう」「一度覚えたルールを変えることが苦手なため、変更がある場合には事前に説明をしてもらう」などを依頼できるので、ぜひ一緒に相談しましょう。
文責 臨床心理士 鈴木
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