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派遣、SES、請負・・え?出向なの?

SES(System Engineering Service)という言葉を聞き始めたのはいつのことだろう。

こんにちは。ディーキャリアITエキスパート名古屋丸の内オフィスの志村です。

そう言えば、取引相手が大企業(や、そのグループ企業)の頃、独特な言い方で「入場」っていうのがありました。

SESだと客先に常駐で仕事をするんです。
広いフロアのちょっと向こうの方にいる人たち・・・お客様です。 こっちは何人かは自社の社員だったりします。 まあ、一人だけのこともある。
一人だけだと、すぐ隣で自分と同じような仕事をしている人が顧客先の社員(お客様)のこともある。

う〜ん、「派遣」?じゃないの? それとも「出向」?

えぇ・・ もう言い方はさまざまです(笑)困ったねぇ・・・
(最近は広い意味で、派遣も含めてSESという用語を使うこともあるようですね)

はい。お客様の会社(仕事場)で常駐で仕事してますが・・・実は契約上はいろいろあって、言い方も違うし、真面目に言えば、ちゃんと違いがあります。

みんな、そんな事・・・気にしていないよね(苦笑)

でも、違いがあって、違いを知っていることが大事なこともある。

「派遣」は労働者派遣法(「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」)によって一定の制限を受けます。
これ、結構メンドウなんです。・・・なんて言うとお役所の皆さんに叱られますかね(苦笑)

派遣法は何度か「改正」されて、IT業界にはその影響が大きかった。 (「特定派遣」が無くなった時は結構大変でした。法律で無くなっちゃうのだから仕方ないので、「一般派遣」の許可を取得しなくてはならない。前職で許可申請手続き、ほぼ一人でやりました)

IT業界の昔からの定番の仕事の一つは「技術者派遣」です。
IT技術者を顧客の会社に常駐させて、顧客の求める情報システム開発をおこなう。 そこで「顧客の指示で」働いてもらえばいい。
単純でしょ。

大型計算機が企業の主力だった頃、そうやって長いこと、IT業界は仕事をしてきたのです。
派遣の仕事は作業場所もお客さんが用意してくれるし、基本的に設備・備品も全部お客さんのものです。自社に場所や設備(PCとか)を持たないで済むから、そこは楽ができる・・・(^_^;)
コストが抑えられるので非常に助かる。だから儲かっていたのかもしれません。当時は右肩上がりで利益が上がりました。今では、いろいろ状況が変わって・・・そうは簡単にいきません。

もっとも、派遣事業は許可をとらないといけないし、書類もいろいろあるし、派遣事業報告の義務もある。 だからメンドウな部分もあります。

それとは違って、技術者を客先に行かせないで、情報システム開発を「請け負う」場合もあります。
「一括請負」です。
この場合はIT企業が自社内で顧客の情報システムの開発を行い、できあがったら納品します。

「顧客のシステムを作る仕事」は基本的に、このどちらかです。

それで、法律的には「請負」がまずあった。 技術者の「派遣」は昔からちょっと微妙でした。
何故か・・・というと、 職業安定法という法律があって、そこには「労働者供給」は違法だとなっている。 労働者を「供給」する契約でもって、他人の指揮命令の下に働かせるのは禁止されている。

え?派遣とどこが違うの?・・・ややこしいでしょ(苦笑)

基本的に自分が雇っている人(労働者)を誰かに「供給するよ」と約束して、そこに送り込んで、その客の指示で働かせるのはダメってことです。
人身売買につながりかねないってことだったからです。
それで仕事として「請け負って」、その仕事の成果物を納入する(納品)ようにしなさい、ということになった。

これが、先ず在りきです。

でもね、お客様のところに行って、その状況をよく知って、お客さんのために(代わりに)働く・・・特に、何かを作るみたいなことって、請け負って持ち帰ってやるのだと、難しいこともあるじゃないですか。
顧客の業態にもよります。その場でないとできないことだってあるからね。
しかもね、この人(技術者)じゃないとできない仕事だったら・・・どうすりゃいいの?ってことになります。

こちらの会社を辞めて、あちら(お客様)の会社に入るの?
う〜ん、本人もそれはしたくないって言うしね(苦笑)ウチだって辞められたら困るし・・・。 それにこの仕事が一段落ついたら、お客さんはこの人が必要なくなるかもしれない・・・

はい、困ったねぇ。

ということがあって・・・(これは、あくまでも一つのケースで、全部がこうじゃありません)、法律的にいろいろな経緯で「派遣」という仕事の形態ができたのです。

「出向」は、もっとややこしい・・・(^_^;) だから、それは今回の記事では割愛です。
出向だとその人がどこに所属するか、どの会社の社員かということも関わって、しかも出向自体にいくつかの形態があったりする。
いや、ホントにややこしい。
出向で働くということは特殊なケースだと思っておいた方がいいです。

普通はね、仕事を「請負」でするか、もしくは「派遣」でするかです。
それで、IT業界は「技術」が関わるものだから、この状況がもろに当てはまるのです。

まあ、そういう法律上の問題があって、IT業界で「請負」「派遣」に加えて「準委任」契約が出てきました。
それがSESです。SESという言葉を使い始めたキッカケはそういうことなんです。

準委任とかSESとか・・・法律的には微妙な言葉です。はっきりした定義は多分ない。
SESは派遣と同じように客先常駐で働きます。一括請負と違って「成果物・納品物」を要求されない。サービスを提供するのです。何時間作業したか・・・で、お金が支払われます。 その辺りは派遣と同じです。

派遣と違うのは、指揮命令者が自社の社員(または自分自身)です。委任されたのだからね。
派遣は派遣先に指揮命令者がいます。

ほら、全くややこしいでしょ。

指揮命令者が誰で、どこの所属(どこの会社の人)かというのがとても重要です。
請負契約で顧客の仕事を受けたのに、顧客の誰か(リーダーやマネージャーなど)に命じられたことを仕事としてやると、それは「偽装請負」と言われて、実質的に「派遣」じゃないかと言われます。

派遣だとすると、派遣法の適用になり、さまざまな規制がある。派遣をするには許可を受けていないといけません。それに行政に報告義務もあります。
会社によっては「請負」契約をしているのに、派遣かと思われるような仕事の仕方をしていると、 ・・・「偽装請負」だろうと言われて、行政指導、場合によっては行政処分の対象になります。

派遣ではないよ、作業を委任されたのだと、こちらは言うわけです。

客先に行って作業するし、顧客との打合せもするが、基本は自社の管理下で作業しているのですよと、主張します。 そういうふうにしたい時「準委任契約」とします。これは請負契約の派生形態です。

そういうのをSESと言います。

ね、法律を意識して仕事をすることって、結構大変でしょ。でも、社会は法律に沿って動いているのだから、それはちゃんと守らなくてはならない。

技術者やっていると・・・そんなこと、どうでもいいじゃない!と言いたくなる。

でもね、ある時、会社が労働局とか労基署の指導の対象になる。経営陣や管理部門がそのためにかなりの労力(つまりはコスト)を使うことになる。
ITの技術だけ分かっていて仕事すればいい・・・というわけじゃないのが大事なトコロね。

法律が分からない技術者は「超一流」にはなれません。
法律、契約、経営のことも基本は分かっていないとね。
社会の常識?・・・です・・・ ・・・と、言っておこう(笑) だって、「適法・合法」で仕事したいでしょ。

お役所からの指導があると、ホント、大変なんだよ。みんな知ってる?(^_^;)
そこが分かるかどうかで・・・技術者の価値も随分違います。

ちなみにIT技術者の立場から考えても、派遣やSESで働くのと一括請負の仕事をするのとでは・・同じようにシステム開発をしていても、いろいろ、違いが出てくる。

どんなふうに違うかも、機会があれば、お話したりしています。ディーキャリアITエキスパート名古屋丸の内オフィスをヨロシクです(^_-)-☆


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