【卒業生インタビュー】仕事、障害とどう向き合うのか②【発達障害】
ディーキャリアを卒業された訓練生の方にインタビューをおこないました。ディーキャリアでの学びや訓練がどう仕事で活きているのか、とても参考になる話を聞くことができましたので、ブログ記事という形で皆様にも共有させていただきます。
第一回はこちら
【ライフスキル訓練の中で印象に残ったこと】
佐藤:ライフスキル訓練の中で一番印象に残ったこと、自分に役立っていることはありますか?
Nさん:印象というのは、自分自身の中でですか?
佐藤:最近こんなことあったなあと思ったエピソードでもよいので、ぜひ聞かせてくれますか。
Nさん:ええと、そうですね――
【苦手な相談をするためには】
Nさん:もともと人に相談するのが苦手なんですけど、ディーキャリアで学んだスキルの中に「アサーティブコミュニケーション」というのがあって。まずクッション言葉を入れるとか、相手のことや状況を考えてから話すようになったら、相談しやすくなったし、自分の伝えたいことも伝わりやすくなりました。
佐藤:自分から発信するためのスキルですよね。
Nさん:はい。自分の言いたいことだけを相手にぶつけるんじゃなくて、相手の様子を見て「今、お忙しそうですが大丈夫ですか」とクッション言葉を挟んでみたり、伝えたいことを予めまとめておいて、「こういうことを聞きたいのですが」と結論から伝えるようにしたりしています。
そうすることで正しい形でコミュニケーションできている自信にもつながって、安心して話せるようになりましたし、自分が伝えたいことを相手が察してくれやすくなりました。
佐藤:相手がちゃんと受け入れてくれる?
Nさん:受け入れてくれるというか、自分自身の変化が大きいかな。
これまでは相談しようとしたとき、言いたいことがまとまらなくて、パニックになり、さらに緊張して自分でも何が伝えたいのかわからなくなることが多かったのですけど、ディーキャリアで学んだコミュニケーション方法を意識して使うことで、相談や報告がとてもやりやすくなったと感じています。
社会人は「報連相」が大切。
新入社員や就活時によく言われる言葉ですよね。
当オフィスに通所されている人でも「報連相が苦手」という方はたくさんいらっしゃいます。
その理由も人によって違っており、Nさんのように「緊張かパニックになってしまう」「伝えたいことがうまく伝わらない」から苦手、という方もいれば「声をかけていいタイミングがわからない」「相手が忙しそうだと話しかけづらい」という理由の方もいます。
過去の経験から「声をかけたら怒られるかもしれない」と思考面から苦手意識につながっている方もいれば「どう伝えればいいかわからない」という方もいます。
つまり一言に「報連相が苦手」と言っても、その理由は千差万別なのです。
だからこそ、第一回でNさんがお話いただいたように「自己理解、自分の苦手の原因」を知って、「自己対処、自分だけの対策」を見つけて、実践していくことが大切なのですね。
ライフスキルコースは全ての基礎となるコースなので、話は尽きないようですが、続くワークスキルコース、リクルートコースではどのような学びがあったのでしょうか?
【ワークスキル、リクルートコースで印象に残ったこと】
【ワークスキルコースでの学び】
佐藤:ライフスキルコースでの学びをたくさんお話いただきましたが、ライフスキルコースが終わって次のワークスキルコースでは何か印象に残ったことはありますか?
Nさん:ワークスキルコースは、締め切り時間を守ることです。業務課題に対して、どうやったら締め切り時間に間に合うかを考えて、スケジュールを立てるんですけど、私はスケジュール管理が苦手だったので、担当スタッフさんと相談しながら設定をしました。
あと、他の訓練生とのコミュニケーション。コースのマニュアルを作るためにミーティングをおこなったのですが、多人数でのコミュニケーションが苦手だったので、話の流れについていくのが難しくて。
ライフスキルコースで学んだコミュニケーションスキルを実践しながら取り組むようにしていました。
佐藤:ワークスキルコースの中で学べたこととしては、スケジュール管理と職場でのコミュニケーションということでしょうか。
Nさん:そうですね、あと面接練習かな。
面接に対して苦手意識が強かったので、就職活動をするのも、面接がなるべくなさそうなところがいいと思ってました。
でも、練習をしたら自信がとってもつきました。今の職場も、ちゃんと練習をしたから本番のときも思ったより落ち着いていたし、言いたいことを伝えられたような気がします。
【リクルートコースでの学び】
佐藤:最後に就職活動、リクルートコースで就職活動をしましたが、就職活動でなにか困ったことはありましたか?
Nさん:就職活動はその企業が自分に向いているのか見極められなくて、やっぱり受けたくないな、と思ってやりたくないな、と思ったりもして。やりたくないけどやらなければという気持ちもありましたね。
でも早く就職してお金を稼ぎたいと思っているから、嫌だけど頑張ろうって。
佐藤:なるほど、就職活動のところで、こういう点がよかったとか、もっとこうしてほしいという部分はありましたか?
Nさん:そうですね、私自身就職活動が思ったより早く終わってしまった気がしていて、もっといろんな職場を吟味したり、自分の適性や考えを整理する時間があってもよかったのかな、とは思います。
でも待ってくれないので求人って。そういうことができないので難しいんですよね。
佐藤:可能であればもう少しじっくりと仕事内容を選んでいければよかったなと。確かにそうですよね、ですけど求人は待ってくれない、迷っているうちに他の人に取られてしまう、ということはどうしてもありえるので、悩ましいところですね。
第二回はここまで。
次回は最終回となりますが「働く中で感じていること」「働く中での生きづらさとどう付き合うか」についてお話いただきます。
それでは次回更新をお楽しみに。
インタビュアー:ディーキャリア新潟オフィス 就労支援員 佐藤
ライター:ディーキャリア新潟オフィス 職業指導員 五十嵐
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