【発達障害】ASDについて――どんな特性がある?基礎知識を学ぼう(後編)
こんにちは、ディーキャリア新潟オフィス:職業指導員の五十嵐です。
後編ではASDの特性があるとどのような困りごとが出やすいか、について見ていきましょう。
【社会的コミュニケーションが苦手】
文字通り言葉を受け取ってしまう、裏の意味がわかりづらいことで、他者とのコミュニケーションの苦手につながることがあります。
・冗談や嫌味が通じない
・相手を傷つけたり怒らせたりするような、ストレートな発言をしてしまう
・他者との距離感、暗黙のルールがわからない
・会話のやりとりやタイミングがズレる
【対人相互反応が苦手】
場の空気や相手の気持ちがわからないことで、社会的コミュニケーションの苦手さが加速したり、空気の読めない人と思われる可能性が高まります。結果、自分では知らないうちに相手に悪い印象を与えていたり、相手を怒らせたりすることがあります。
・言動が冷たいと言われる
・他者からの自分の見え方に無頓着
・集団行動からズレやすい
【強いこだわり、曖昧さの苦手】
予め決まっていたことの変更や少しでもルールを破ることに対して、強く反応してしまうことがあります。考え方のくせとして、思い込みに囚われやすく、ネガティブなできごとや考えを引きずり、不安感が強くなる、自分の考えに固執してしまうことで、他者とぶつかってしまう、といった困りごとが起こりやすいでしょう。
・決まっていたルールから外れることに対して強く反応する(自他への怒りに繋がったり、もやもやした気持ちになるなど)
例・運転中に50キロ制限の道で、1キロでもオーバーすると、運転手に対して「ルールを守らなければいけない」と相手を糾弾してしまう
・予定の急な変更でパニックになる(急にミーティングの時間が変更になったり、業務指示が増えたりすると混乱する)
例・上司との面談が「15時から」と言われていたのに、上司の都合で15時を過ぎても面談が始まらないとパニックになってしまう
・一度思い込んだらその考えから抜け出せない
【限定された興味関心】
シングルフォーカス、ハイコントラストの影響で「興味関心の幅が非常に狭く、限定されやすい」こともあります。結果として、興味関心がないことには取り組みづらい、逆に関心があることには過剰な反応をしてしまう、といったことも考えられます。
・選択の幅が非常に狭くなる
・ある分野の知識は豊富だが、一般常識やトレンドなど、関心がないことは知らないといったズレが発生しやすい
・結果、他人には興味のないことを延々話してしまう(対人相互反応が苦手なので、相手がつまらなそうにしていても気づきにくいことも影響)
【感覚過敏・鈍麻】
視覚や聴覚の過敏により、光がまぶしく感じられすぎることで視覚情報に制限がかかる、人の話し声や機械音が必要以上に気になってしまい、集中できない、休めない。
感覚鈍麻により、自分の疲労感・ストレス度合いがわかりづらい。気づかないうちに頑張りすぎて、倒れてしまう。
【まとめ】
これらの特性や苦手さは個人によって異なるため、全てのASDがある方がこれに当てはまるわけではありませんし、全て当てはまる方もいらっしゃるかもしれません。
あくまで上記は一例であり、個人で「苦手としやすいこと」が異なるため、発達障害は「他者からわかりづらく、理解されづらい障害」といえるのです。
だからこそ、自分自身は「どのような困りごと」があって、「どんな配慮が欲しいのか」。
「課題に対して、自分はどんな対策をしていけばいいのか」、「どんなサポートがあれば働きやすくなるのか」。
自分でわかっていて、それを一緒に働く人に伝えていく努力が必要となります。
とはいえ、自分のズレや特性を自分だけで理解して、整理し、伝えるのは非常に難しいです。
もしかしたら自分では「できない」と思っていることが他者から見たらできていたり、「できている」と思っていることが他者から見たらできていなかったりするかもしれません。
つまり「自己理解」と言いながらも、自分のことを本当の意味で理解するためには、「他者視点」や「フィードバック」が必要になってくるわけです。
そんな「自己理解」と「コミュニケーション課題の対策」を一緒にできてしまう場所がここ「ディーキャリア新潟オフィス」です。
一人で悩んでもいい結果はでません。
まずはお気軽にご相談ください。
【あわせて読みたい】
ASD/ADHDをお持ちの方、グレーゾーンの方が抱えやすいコミュニケーション課題については、下記記事で詳しく取り上げていますので、ぜひご覧ください。
【発達障害/グレーゾーンの方向け】コミュニケーションが苦手、の原因を大まかに捉える/その対策案
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