【発達障害・グレーゾーン】「コミュニケーションが苦手」【対策③後半:反応する】
こんにちは、職業指導員の五十嵐です。
今回は前回の続きで対策③「繰り返し・言い換え」についてです。
【まずは「コミュニケーションが苦手」な原因がしりたい方】
【発達障害・グレーゾーン】こんな悩みはありませんか?(コミュニケーション編)
前回記事(頷き・相槌)はこちら
【発達障害・グレーゾーン】コミュニケーション対策を考える③【相手の話に反応する】
今回お伝えする傾聴スキルは「繰り返し・言い換え」です。
【以下に自分も当てはまるかも……と思った方にお勧めの記事です】
1 ただ黙っているだけなのに、怒っていると誤解される
5 会話中、自分と相手のペースが合わないことが多い
6 何かをしながらの「ながら聞き」をよくしている
7 返す言葉がすぐに見つからないと、焦って、余計なことを言ってしまう
11 相手に悪い印象を与えるようなコミュニケ―ションをしている気がする
15 相手の話を理解することができない(聞いてもわからなくなる)
事例
上司に指示をもらっている場面。「とにかく聴くことが大事」と聞いたから、ひたすら上司の話を聴くことに集中してみた。
指示が終わった後、上司から問いかけ。
「○○さん、ちゃんとわかってる?」
しっかり聴くことに集中したので、内容の理解もできたし、オープンポジションを意識して聞いたから、相手にも聴く姿勢は見せられたはずなんだけどな……?
「はい」と返事はしたものの、上司は納得がいかない顔。
どうしてこうなってしまったのだろう?
解説
聞く姿勢(オープンポジション)ができているのはとてもよいですね。
ただ、オープンポジションを意識しすぎるあまり「相手の言葉に反応する」ことが疎かになってしまったようです。
話し手は聴き手の「反応」がないと心配になります。
反応というのは「頷きやジェスチャー」などの非言語的なもの、短い言葉で返す「相槌、繰り返し、言いかなどの言語を使ったものの二つがありますが、今回は言語を使う「繰り返し・言い換え」についてです。
前回の振り返り
【頷き】
首を縦に振る非言語的な反応のこと。
ただ首を振ればいい、ということではなく、相手の話のリズムに合わせて頷いたり、相手が伝えたいポイント(声が大きくなったり、手や体の動きが出たり)では大きく頷いたり、といったコツがあるのですが、まずは相手の話に合わせて、小さくでも頷くことが大切でしょう。
【相槌】
「うん、うん」「そうですか」などの短い言語的な反応で、会話のリズムを作る方法です。
声で伝えられるので、相手にも「聞いている」ことが伝わります。
また、ただ相槌をすればいいということではなく、相槌にも
①肯定的相槌
②中立的な相槌
③意欲を低下させる相槌
の3つがあります。
肯定的な相槌は相手の話に同意や賛意を示すもの。
例・「そうですね」「そう思います」「その通りです」
中立的な相槌は相手の話を受け止めたことを示す相槌。
例・「なるほど」「そうですね」「はい」「ええ」
意欲を低下させる相槌
例・「あっそう」「ふーん」のような、素っ気ない相槌
「はいはいはい」「ふんふんふん」のような多すぎる相槌
相槌が大切だから、とにかく反応を返せばいいんだ!ではないので、気を付けてくださいね。
今回の本題
【繰り返し】
相手の話す言葉の一部を短く、そのままの言葉で返す技法。
オウム返しともいいますね。
相手の話したことをそのまま返す、ということは、そもそも話を聞いていなければできないことなので、話し手に「聞いている」ということが伝わります。
結果、相手は安心して話を続けることができますし、繰り返すためには話を集中して聞くことになるので、聞き漏らしも減る、ということですね。
注意点としては大切だと思うキーワードだけを返すこと。すべての言葉を繰り返すのは不自然です。
【言いかえ】
相手の話から感じたことや理解したことを聴き手の言葉で返す技法。
あくまで自分が「こう捉えた」ということなので、それが相手の意図と違っていても問題ありません。
その場合は相手から訂正が入り、そこから会話が広がることもあるでしょう。
言い換えをおこなうためには、相手の話をしっかり聴く必要がありますので、結果として傾聴できている、につながっていきます。
どちらも「言葉」を使った反応になるので、相手に「聴いている姿勢」がしっかり伝わりますね。
とはいえ、注意点であげた通り、相手の言葉をまるごと返す、キーワードを外して繰り返してしまう、言い換えたつもりが、見当はずれなことを言っていた、といったコミュニケーションの落とし穴も存在しています。
やはり、聞きかじりの知識でコミュニケーション上手を目指すのは危険な行為でもあるのです。
本当に「コミュニケーションの苦手を軽減したい!」と思われる方は、ぜひディーキャリア新潟オフィスにて、時間をかけて正しい技法を学び、練習し、身に着けていただければと思います。
【おわりに】
このシリーズでは、毎回書いているので「もう聞き飽きたよ」という方はここから先は読み飛ばして構いませんが、
「自分の苦手とその原因」を正しく理解していなければ、いくらコミュニケーションのスキルを身に着けたり、本を読んでもその課題は解決できない可能性が高いです。
もしかしたら自分では「できない」と思っていることが他者から見たらできていたり、「できている」と思っていることが他者から見たらできていなかったり。
「自己理解」と言いながらも、自分のことを本当の意味で理解するためには、「他者視点」や「フィードバック」が必要になってくるわけです。
そんな「自己理解」と「コミュニケーション課題の対策」を一緒にできてしまう場所がここ「ディーキャリア新潟オフィス」です。
一人で悩んでもいい結果はでません。
まずはお気軽にご相談ください。
【あわせて読みたい】
ASD/ADHDをお持ちの方、グレーゾーンの方が抱えやすいコミュニケーション課題については、下記記事で詳しく取り上げていますので、ぜひご覧ください。
【発達障害/グレーゾーンの方向け】コミュニケーションが苦手、の原因を大まかに捉える/その対策案
【発達障害・グレーゾーン】「コミュニケーションが苦手」【対策②:ペーシング/ミラーリング】
【発達障害・グレーゾーン】コミュニケーション対策を考える①【オープンポジション】
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