【発達障害・グレーゾーン】コミュニケーション対策を考える①【オープンポジション】
こんにちは、職業指導員の五十嵐です。
先回こちらの記事で課題整理をおこないましたが、今回からそれぞれの苦手について事例と対策を見ていきたいと思います。
今回のスキルは「オープンポジション」。
相手の話を「傾聴」するための基礎の基礎、ここができていないとどんなにコミュニケーション技術が高くても相手によく取られないことが増えてしまいます。
前回の記事で課題「1、3、6、11」に当てはまるな、と思った人はぜひこの記事を参考にしてみてください。
1.ただ黙っているだけなのに、怒っていると誤解される
3.腕組みや足を組むのが癖になっている
6.何かをしながらの「ながら聞き」をよくしている
11.相手に悪い印象を与えるようなコミュニケ―ションをしている気がする
【事例】
上司に指示をもらっている場面。自分としてはしっかり話しているつもりだが、上司の顔は険しいまま。あるとき相手が「○○さんさ」と切り出して「それ、話を聞く態度じゃないよね」と。
自分としてはしっかり耳は傾けていたつもりだし、頷きや相槌が大事と聞いたから、ちゃんと反応は返しているつもり。指示だってたまにしか聞き漏らしていないし。
なぜそんなことを言われなくてはいけないのか、わからないままもやもやだけが残ってしまった。
【解説】
「反応する」前に「聞く姿勢は意識できている?」
人間には個人の「クセ」があります。例えば無意識に足組みしながら話を聞いていたり、手遊びしながら聞いたりしていませんか?
また、忙しい時につい「ながら聞き」もやりがちです。パソコン作業しながら話を聞く、スマホをいじりながら話を聞く、自分では気づきにくいですが、話し手から見れば「聞く気がない」と捉えられかねません。また、ながら聞きは集中が分散するので聞き漏らしが増える原因にもなるでしょう。
最後に「表情」です。発達障害がある方は「表情が出づらい/適切な表情を選びづらい」、傾向が出ることもあるそうです。特にASD傾向がある方は、業務に集中すればするほど無表情になってしまったり、姿勢が崩れていくことが多いようで、結果「聞いていない」印象を相手に与えてしまう可能性が高まるようです。
【対策】
解説で挙げた3点の「聞く姿勢」ですが、これらは「クローズドポジション」と呼ばれる聞き方になります。閉じた姿勢、ということで「相手を受け入れない姿勢です」。
クローズドポジションが悪い聞き方であれば、良い聴き方はその逆ということになりますよね?
つまり相手を受け入れる姿勢「オープンポジション」を意識することで「相手を受け入れる姿勢」を見せていくことが、良いコミュニケーションにつながります。
では「オープンポジション」とはどんな姿勢なのかを見ていきましょう。
ポイントは
- ながら作業をしないこと
- 明るい表情で相手を見ること
- 相手の方を向くこと
自分が話しているとき、相手が他の作業をしてながら聞いていたらどう思いますか?
なんとなく、「この人、ちゃんと聞いてるのかな?」と思いますよね。
相手が難しい表情をしながら聞いていたら、
「何か間違ったこと言ってるかな」「失礼なことを言ってしまっただろうか」と心配になりますよね。
これは、相手にとっても同じこと。せっかく話してくれているのに、ながら作業や険しい表情は
相手の話したい気持ちを削いでしまいます。
また、足組みをする、腕組みをする、これは相手を威圧するような聞き方です。体の角度が斜めになっていたり、視線が相手に向いていない、というのも相手から見たら「本当に聞く気があるのかな?」と感じてしまいますよね。
話しやすい雰囲気を作るポイントは
相手が話しかけてきたら
・自分のやっていることの手をいったん止める
・明るい表情を意識して相手を見る
・なるべく目線を合わせるようにする(相手の目を見るのが苦手な場合は、体の向きは相手に向け、口元や首のあたりをみるようにする)
この3点です。今回取り上げた課題で困っている方は、上記3点を意識してみるようにしてください。
【おわりに】
とはいえ「自分の苦手とその原因」を正しく理解していなければ、いくらコミュニケーションのスキルを身に着けたり、本を読んでもその課題は解決できない可能性が高いです。
もしかしたら自分では「できない」と思っていることが他者から見たらできていたり、「できている」と思っていることが他者から見たらできていなかったり。
「自己理解」と言いながらも、自分のことを本当の意味で理解するためには、「他者視点」や「フィードバック」が必要になってくるわけです。
そんな「自己理解」と「コミュニケーション課題の対策」を一緒にできてしまう場所がここ「ディーキャリア新潟オフィス」です。
一人で悩んでもいい結果はでません。
まずはお気軽にご相談ください。
【あわせて読みたい】
ASD/ADHDをお持ちの方、グレーゾーンの方が抱えやすいコミュニケーション課題については、下記記事で詳しく取り上げていますので、ぜひご覧ください。
【発達障害/グレーゾーンの方向け】コミュニケーションが苦手、の原因を大まかに捉える/その対策案
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