【なぜ?】生まれつきの特性なのに「大人の発達障害」と呼ばれる訳
発達障害はご存じの通り、生まれつきの特性です。後天的なものではないのに「大人の」と表現されているのはなぜでしょうか?
私が普段利用者と関わる中で感じた、3つの理由について書いていこうと思います。
その3つとは、
- 子どもの頃には気づかなかった
- 以前は今ほど発達障害について詳しいクリニックがなかった
- 生きづらさを抱えながらも、自分なりのライフハック(対処法)を身に付けてきた
です。ひとつずつケースを挙げてみます。
1.子どもの頃には気づかなかった
ご家族や学校の先生、クラスメイトなどがご本人にとって良い環境となっていたため、生きづらさや周りとの違和感を感じることなく過ごしてきた方に多いケースです。中学から高校にかけてに生きづらさを感じ始めますが、思春期だから…と結論づけられてしまうこともあるようです。
学生生活が終わり、社会人として働くようになってから、周りとの違和感や生きづらさを強く感じるようになります。仕事が上手くいかず、上司とのコミュニケーションに悩んだ挙句に体調を崩し、クリニックを受診した結果、発達障害の診断を受けたという「大人の発達障害」です。
2.以前は今ほど発達障害について詳しいクリニックがなかった
子どもの頃から周りとの違いを感じ、クリニックを受診してはいるのですが、発達障害ではなく「適応障害」「不安障害」「軽度うつ」などの診断(発達障害の特性による二次障害)を受けた方のケースです。
これでは、表に出ている症状への対処はできているのですが、本当の原因である発達障害には気づいていないため、二次障害を繰り返してしまうことになります。
発達障害はまだ解明されていないことも多く、確定診断できるクリニックも限られているのが現状です。いくつかのクリニックを回ってやっと診断を受けた「大人の発達障害」です。
3.生きづらさを抱えながらも、自分なりのライフハック(対処法)を身に付けてきた
子どもの頃から周りとの違和感を感じながらも、その場その場の対処を身につけて学習することでライフハックを増やしてきた方のケースです。
例えば相手の気持ちが分からなくても、表情や声のトーンなどを分析し、これまでの経験から導き出して予測する、という方法で相手の気持ちを考えることができる方がいます。
大人になってくるとそのライフハックにも限界が生じ、自分だけでは対処ができなくなってしまった結果、クリニックを受診し診断を受けるという「大人の発達障害」です。
さいごに
あくまでも私の主観によるところであることはご承知おきください。
利用者に子どもの頃のお話をうかがうと、
- よく考えてみると子どもの頃からよく忘れ物をしていた
- 子どもの頃からひとりでいることが多かった
- 小学生の頃はとにかくよく怒られていた
などのエピソードが出てきます。やはり子どもの頃から多少なりとも特性が現れている出来事があるようです。
大人になってから診断を受けた感想を聞いてみると、安心した、ほっとした、とのお声が多いです。
なんとなく感じていた生きづらさや違和感の原因が分かったからとのことです。
もしかしたら・・・と考えている方はぜひ行動を起こしていただけると嬉しいです。
どこに相談したらよいか分からない!という方はぜひディーキャリア横浜オフィスまでご相談ください。
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