大人の発達障害|同じミスを繰り返してしまうのはなぜ??
こんにちは!ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスです。
仕事や日常生活の中でこんなお悩みを持っていませんか?
注意されてもミスを直せない…
この「同じミスを繰り返す」という一つの悩みに関しても、背景にある原因は人それぞれ違います。また、原因が性格や意識不足のこともありますが、発達の特性を持っている方に関しては、それが大きくかかわっていることも・・・。
ミスの原因を振り返ることで、対処の方法が見つかるかもしれません。
この記事では、特性に関して可能性がある原因とそれに対する対処を紹介していきます。この記事を読みながら、ご自分のミスの原因を振り返ってみてください!
何度もミスを繰り返してしまう原因は??
<ADHDの場合>
◆不注意傾向
適切な対象に注意を向けることや、集中を保持することが難しい特性です。
作業の内容で見るべきポイントにフォーカスを当てることが難しく目移りしてしまう、集中力を一定時間持続させることができず短時間で集中が切れてしまう、面倒なことややりたくないことを避けようとする、などの困りごとが起こることがあります。
ミスが多い=不注意傾向と考えてしまいがちですが、他にもさまざまな要因が考えられます。
◆衝動性の強さ
自分の行動を抑制することが難しい特性です。
自分の気になったことに衝動的に意識がそれてしまう、作業が終わって見直しをせずに提出をしてしまう、などの行動からミスにつながることがあります。
◆ワーキングメモリの低さ
ワーキングメモリ(短期記憶)の低さから、短期的に情報を覚えておくことが苦手になる特性です。作業内容や、注意されたことを覚えておくことが難しい、作業中に違う情報(話しかけられる、他のことを考えたなど)を受けたことにより目の前の作業の内容を忘れてしまうなどの困りごとが起こります。注意をされたのに忘れてしまう、話を聴きながらメモを取れないなどで、同じミスを繰り返してしまうことがあります。
<ASDの場合>
◇シングルフォーカス
1度にとても狭い範囲の情報しか取り入れられない特性です。この特性があると、ミスしていてもミスに自分で気づいて修正することが難しいなどの困りごとが起こります。誰しもミスは起こしますが、自分で修正することで他者への影響は少なくなります。しかし、自分で気づけずに、怒られてしまうということがあります。
◇シングルレイヤー
1つ1つの情報しか頭で処理できず、さまざまな情報を統合して考えることが苦手な特性です。過去の経験をもとに作業を進めたり、以前に注意されたことを現在の作業に反映させることが苦手になりやすいです。そのため、同じミスを同じところで起こしてしまいます。
◇切り替えの苦手さ
物事の切り替えをすることが難しい特性です。その影響で、今おこなっている作業を終わらせて、次の作業に移るのが苦手になりがちです。そのため、作業中に電話がかかってきて対応して、誰かに話しかけられて答えて、他の仕事を振られて…といろいろなことが同時に起こるとパニックになってしまうことがあります。焦りや、集中力の切り替えがうまくいかないことからミスが多くなってしまっていることが考えられます。
◇感覚の過敏性
視覚、聴覚などの感覚を過敏に受け取りすぎてしまう特性です。目から入ってくる人の動きや、耳から入ってくる人の話し声、電話の音、外部の音などの雑音が気になってしまい、集中力が続かず、ミスが増えてしまうことが考えられます。
◇こだわりの強さ
ある特定のことについて、強いこだわりを持つ特性です。例えば、ミスを指摘されてもこだわりがあり修正できない、ミスが増えてしまう作業方法を指摘されても同じ方法を繰り返して、ミスを繰り返してしまうなどの困りごとが起こることがあります。
<その他>
◆理解の優位性
脳が情報を理解し処理する過程で優位性があることがあります。例えば視覚優位―聴覚優位や同時処理―継次処理などがあります。視覚優位だと視覚からの情報のほうが理解しやすく、聴覚優位だと耳からの情報のほうが理解しやすい傾向があります。同時処理の場合は、複数の情報をまとまりとして理解するため、全体像を示されたほうが理解しやすく、継次処理の場合は一つずつ情報を処理するのが得意なため手順を追って説明すると理解しやすい傾向があります。
視覚優位で継次処理の人が、口頭のみの指示でやることを一気に伝えられると理解が追い付かず、ミスにつながってしまう可能性があるなど、自分の優位な方法以外で伝えられるとミスをしてしまうことがあります。
ミスを防ぐにはどうしたらいい??対処法の例をご紹介!
ミスを繰り返してしまう背景には、いろいろな特性があることはわかりましたね。背景にある原因によって対処方法は変わります。また、特性を重複して持っていることも多くあるため、自分に合った対処法をすることがミスを減らすことにつながります!
今回は対処法の代表例をいくつかご紹介します♪
①自身でダブルチェックするクセを付ける
資料ができあがったら衝動的に提出してしまう、不注意傾向がある、シングルフォーカス特性等でミスに気づけないなどでミスが増えてしまう人にとっては、“意識的にミスしていないかチェックをする”ことが有効です。「いやいや。チェックしながら進めているんだから変わらないでしょ…?」と思うかもしれません。しかし、作業しながらおこなうチェックと作業が終わった後に改めておこなうチェックだと見え方は違います。「あれ?なんでこんなところで間違えているんだ?」と気づくことも。
ですから、資料作成やメールを送る際は意識的に必ずダブルチェックするようにしてみてください!
②第3者にチェックしてもらう
①で「自分で意識してダブルチェックしてみる」と書きましたが、それだけでミスが減らない場合、第3者にチェックを頼んでみましょう。シングルフォーカス・シングルレイヤーの特性やこだわりの強さがあることで、自分ではなかなかミスに気づけないという人もいます。その人にとっては、「第3者の視点」が非常に有効です。
もともと一般企業で、ミスを減らすチェックの仕組みとして2人態勢でチェックをしているところもあるかもしれません。その仕組みがない場合は、自分から依頼しましょう。
③仕事の指示書を用意してもらう
ワーキングメモリの低さやシングルレイヤーの特性を持つ方、また理解が視覚優位の方にとっては、「仕事の指示書を用意してもらう」ことは有効な手段の一つです。ワーキングメモリが低く指示を忘れてしまいミスにつながってしまう人や頭の中で情報を整理するのが苦手な人は、視覚的に常に指示が見える状態にしておくと忘れたり、整理できないことは少なくなります。また、口頭で指示されるより、文面で指示をされた方が理解しやすいという方もいます。指示書やマニュアルは相手にとって作成が手間なこともあるため、配慮事項として依頼する場合が多いです。
④休憩を定期的に挟む
不注意傾向や感覚過敏で集中力が続かない人や、物事の切り替えが苦手な人にとっては有効な手段です。休憩のタイミングに関しては人それぞれ集中の持続時間が変わるため、自分にとってどれくらいの間隔で休憩をとるのがよいかは自分なりに検証をしてみるとよいと思います。午前・午後に1回ずつ休憩をとるくらいでよいのか、1時間毎に10分・30分毎に5分などこまめに取らないと集中が持続できないのか。自分に合った休憩時間を知り、会社に配慮として依頼することが必要です。
また、切り替えが苦手な人にとっては「この作業は一旦15時までにしよう」など時間を意識的に区切ることも一つかもしれません。
⑤集中できる環境を作る
これは誰しもに言えることですが、「どのような環境だと自分は集中が持続しやすいのか」を知っておくことは必要です。どんな環境でも集中できる人も中に入るかもしれませんが、室温や外や周囲の音、視覚的な情報など、さまざまな要因によって集中が途切れてしまっているかもしれません。自分にとって集中を阻害する要因は何なのかを知り、それを取り除くことで集中が続くようになり、ミスが少なくなるかもしれません。
ディーキャリアITエキスパート海老名オフィスでは、訓練を通して自己理解を進めていくことができます。自分の持つ特性を知ることで、仕事において発生する困りごとやそれに対する対処が見つけられる可能性があります。また、実際の職場に見立てた模擬職場の環境で対処を実践し、検証することも可能です。
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