発達障害|依存症になりやすい?症状は進行する?原因と対処法
この記事では、発達障害のある方はなぜ依存症になりやすいのか?依存状態が進むとどうなるのか?その原因と解説をしています。
この記事は5分~10分で読んでいただけます。※参考動画を見ると10分増えます。
目次
1. 発達障害(ADHD/ASD)のある方は依存症になりやすい?
さて、発達障害のある方が依存症になりやすいかと言えば、なりやすいと言えます。
実際にディーキャリア海老名オフィスを利用中の方にも、スマホ依存症の方が少なくありません。
では、原因を見ていきましょう。
原因1. ストレス
依存症になる傾向の人は主に「ストレス」が原因ということが言えます。
発達障害のある方が依存症になる傾向が高いというのは、特性により起こる生き辛さが原因でストレスが溜まりやすく、その結果、たばこ、お酒、スマホなどの何かに依存してストレス発散しようとする行動を取りがちなのが、依存症になりやすいの要因であると言えます。
原因2. ドーパミン不足
依存のメカニズムについては脳内物質のドーパミンが深くかかわっています。
このドーパミンと言う脳内物質は酒やたばこ、スマホ、ギャンブルなどで出てきます。
ドーパミンとは快楽をつかさどる物質で、やる気を引き起こす物質でもあります。
ADHDの方は前頭葉にドーパミンが届きにくいためドーパミン不足になり、酒やたばこ、スマホなどのドーパミンを出すものに手を出してハマってしまうのがあります。
他にも、自閉傾向のある人や、引きこもっている人はドーパミン受容体が少なく、同じようにドーパミンを出すものに手を出しがちな傾向があります。
2. 依存はどんどん強化されていく
酒、たばこ、ギャンブル、スマホをやっていると、次第に慣れてきて、ドーパミンが効き辛くなり(別の説ではドーパミンが出づらくなる)、量、数、時間を増やしてドーパミンの量を増やさないと快楽を得られなくなります。
その結果、酒やたばこの量を増やす、スマホを見る時間が増えていくということになっていきます。
例えば、今までは一日一杯酒を飲んで満足していたけど、一杯では気持ちよくならなくなって、一日二杯、三杯、四杯と増えていく感じです。
3. 依存が進行するとどうなる?
依存しているものでドーパミンがドンドン出てくると以下のような、困りごとが出てきます。
1. ストレス耐性が弱くなる
ドーパミン自体は苦痛を和らげる脳内物質である側面があります。依存を続けるとドーパミンが効き辛くなり、苦痛に耐えられないようになっていきます。
その苦痛を和らげるために、効く量のドーパミンを得ようとして、嫌なことがあった時に酒、たばこ、ギャンブルなどに手を出すという流れがあります。
2. 失楽園仮説
依存症によりドーパミンが効き辛くなって、普段の生活で幸せだと感じていたことで幸せを感じづらくなるようになります。
幸せはタバコ、酒、ギャンブル、スマホなどの依存になっていく。これを失楽園仮説といいます。
3. 度が過ぎると精神疾患へ
ドーパミンはやる気や快楽物質を出す良い面がありますが、多く出過ぎると統合失調症、幻覚、落ち着きが無くなる、強迫性障害などを引き起こしてしまいます。
これは覚せい剤を使用している時と同じ状態です。そもそも、覚せい剤は大量にドーパミンを出すので、依存症となるのは覚せい剤の依存と同義なものと言えます。
4. 参考動画|もしもゲーム依存症になったら(かなチャンTV)
もしも依存症になったらどうなるのか、分かりやすく解説している動画を紹介します。
この動画では、コロナ禍で増加したと言われるゲーム依存をもとに依存症の解説をしています。
かなチャンTV(神奈川県公式)
神奈川県の魅力や県の取組みなどをわかりやすく楽しく動画コンテンツ遵守でお届けしている神奈川県公式の動画チャンネルです。
5. 依存症から脱却するには
ここからは、依存症から脱却するための方法をお話ししていきます。
1. 物理的排除、距離を取る
一番いけないのは数を減らすという事ですが、これは失敗します。手を付けると「もっと欲しい」と渇望してしまうので減らすことがストレスになり結局、無くすことはできません。
それよりも、依存対象物を自分の近くに置かない。きっぱり、止めるのが一番の対処策です。
ただし、スマホなど、生活に必要なものは時間を決め、それ以外の時間は隔離するみたいな形で対処すると良いです。
2. 人と触れ合う、コミュニケーションを取る
集団の輪の中でコミュニケーションをとると脳内のドーパミン受容体が増えます。その結果、酒やたばこ、スマホなどの依存を引き起こすものがなくとも、ドーパミンの効果が顕著に出て、依存を引き起こす物質に依存しないようになります。
それがなくとも、毎日が楽しく、満たされているので、酒やたばこなどは必要ないという事になります。人とのコミュニケーションはストレス発散に効果的なので人と話すことを心がけるといいですね。
周りに人がいない場合は、何かを習いに行く、趣味のサークルに顔を出す、家族と話すことを心がけると良いでしょう。
3. 医者に相談
自分が依存症かもしれない、分かっているけどやめられないという場合は、医者に相談するというのがいいでしょう。
依存症は自分一人では脱却は難しいので専門家の意見などを聞いて、依存からどうやって抜けるかを相談することが効果的です。
6. まとめ
以上の3点が依存症から脱却するカギになります。
何より、2番目の人と話す事、仲間と遊び、コミュニケーションを取ることをしていき、ドーパミン受容体を作ることが一番かと思います。
しかし、発達障害のある方はコミュニケーションが苦手で、そもそも、コミュニケーションを避ける人が結構いたりします。
だから、一人でやってみようというのはかなりハードルが高いかもしれません。
ディーキャリアではコミュニケーションの訓練や、ディスカッションの訓練を多く取り入れております。
まずは1人で抱えず、気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【執筆者】小野貴弘
ディーキャリア海老名オフィス 生活支援員
保有資格:発達障害学習支援エキスパートサポーター
「成長」と「気付き」を促す支援をモットーに日々サポートしております。
【監修者】井上高宏
ディーキャリア海老名オフィス
サービス管理責任者/精神保健福祉士
この記事の関連ページ
【ディーキャリア海老名オフィス】職場定着率100%(2021年度実績)
発達・精神障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している就労移行支援事業所です。
【発達障害フレンドリーサポート施設】にも認定されており、発達障害の専門知識を持つスタッフが
「生きやすさ」「働きやすさ」「働き続ける」の支援をおこなっています。
凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹
神奈川県指定 就労移行支援事業所
ディーキャリア海老名オフィス
平日10:00~18:00
TEL:046-240-1002
Mail:ebina@dd-career.com
海老名オフィス公式Twitter
凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹
海老名オフィスのブログ一覧
オフィス情報
海老名オフィス
- アクセス
- 小田急小田原線/相鉄線「海老名駅」東口より徒歩6分
- 電話番号
- 046-240-1002