障害者雇用と一般雇用のよくある質問集

Q9. 障害者雇用は給与が安いって本当?

A9. 給与の水準は、一般雇用に比べると障害者雇用は低いです。障害の特性により、仕事内容や就業時間、勤務環境に配慮を受けられる分、「配慮の必要がない(一般雇用の)社員」とは、給与の条件が異なってしまうのです。

ただし近年では、「障害があっても、能力や経験から、求められる業務を行うことができる」「特性への対処が十分にできており、業務に支障がない」場合は、一般雇用と同等の給与条件が提示されるケースが増えてきています。

なお、障害者雇用の給与について「給与が低いのは、障害年金をもらえるためなのか?」という質問をいただくことがありますが、障害年金を前提に給与を設定している企業はほとんどありません。

障害年金とは、「病気やケガなどが原因で、一定程度の障害が継続する場合に生活を保障する目的で支給されるものです。受給条件によっては支給されないケースもあり、必ずしもすべての障害のある方が受けられるわけではありません。

障害年金の対象となる方は、それだけ「障害によって、仕事上の制約が大きい状態」ということですので、できる業務が限られることにより、給与が低くなってしまう傾向がある、ということなのです。

 

Q10. 「障害者雇用」で入社した場合は、障害者だけのチームで働くの?

A10. 就職先の企業や職場により、ケースバイケースです。

障害者雇用で入社した場合に所属する部署(チーム)には、以下のような例があります。

  • 特例子会社…会社そのものが障害者の雇用の促進や安定を図るために設立されていますので、従業員のほとんどは、障害のある方です。
  • 社内の「障害者雇用チーム」…特例子会社ではなく、自社内の部署として設置している場合もあります。この場合も、チームメンバーは障害のある方です。
  • 人事部付…社内の相談先である、人事担当者の近くで業務を行うケースです。
  • 一般雇用の方が働く部署に配属

「特例子会社」や「障害者雇用チーム」は、障害に配慮した職場環境を整備しているため、より働きやすい環境です。一方、一般雇用の方が働く部署においては、障害の有無に関係なく、仕事のやりがいを感じながら、スキルアップを目指しやすい環境があると言えるでしょう。

企業選びをする際には、「障害のある方中心で、理解や配慮が得られやすい職場」と「一般雇用の社員と同じ環境で働く職場」のどちらが自分の希望を実現できるのか、考えてみることが大切です。

 

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