就労移行支援事業所「ディーキャリア」

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  • 注意欠如多動性障害(ADHD)

大人の発達障害(ADHD)の特性対策・マップとカレンダーを活用し「遅刻対策」をしよう

Google カレンダー&マップを使って自分だけの「旅のしおり」を作り、ADHD の特性が引き起こす「遅刻」を防ぐHACKをご紹介します。

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ADHD の脳の特性による困りごと:計画や見通しを立てるのが苦手

大人の発達障害、特に、ADHD(注意欠如・多動性障害)の困りごとの一つに「遅刻」が挙げられます。これは、①ワーキングメモリーの弱さと、②衝動性という 2 つの特性が、遅刻の原因となっているケースが多いためです。

①「ワーキングメモリーの弱さ」が遅刻の原因となるケース

特性 困りごとの例
  • ・予定した時間にあわせて行動することが難しい
  • ・マルチタスク(=同時に作業を行うこと)が苦手
  • ・出発時間を気にしながら「顔を洗う」「着替える」「朝食をとる」「部屋の片づけをする」等の準備を同時に進められず、想定以上の時間が掛かってしまう。
  • ・いろいろな準備をしている間に、予定そのものを忘れてしまう

②「衝動性(抑制の利かなさ)」が遅刻の原因となるケース

特性 困りごとの例
  • ・思いついたら、状況判断をせずに行動に移してしまう
  • ・今やるべきこと以外のものに注意が向いてしまい、別なことに手を付けてしまう
  • ・洗濯機を回すのに30分、干す作業に15分かかるのに、洗濯機の時間だけを考えて、出発30分前に洗濯を始めてしまう
  • ・出かける直前になって部屋の汚れが気になり、掃除を始めてしまう

 

これらの特性から「計画性のなさ」「見通しの甘さ」が生まれてしまい、適切なセルフケアをおこなわないと「遅刻」を繰り返してしまうことになるのです。この記事をご覧になっている方のなかにも、例えば、仕事やプライベートで約束があるときに

「まだ余裕があると思って準備していたら、電車の時間に間に合わなくなってしまった」
「最寄り駅からの所要時間を考えておらず、目的地に遅れて到着してしまった」

……といったご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、ADHD の困りごとである「遅刻」への対策として、無料で使える Google マップと Google カレンダーを使った HACK をご紹介します

ポイント①:移動時間もカレンダーに登録して見通しの甘さをカバー

PC やスマートフォンで「カレンダー」のアプリを使ってスケジュールを管理されている方もいらっしゃるかと思いますが、今回の HACK の一つ目のポイントは、「面接」や「お客様とのアポイント」といった約束そのものだけではなく、移動時間も一緒にカレンダーに登録しておくことです。移動にかかる時間も予定に入れておくことで、時間の見通しが立てやすくなります。

PC でも スマートフォンでも、Google マップ のアプリを使うと簡単に移動時間を調べることができ、そのままカレンダーにも登録することができます。まず、Google マップで場所を調べ始める前に Google アカウントにログインしておきます。

Google アカウントにログインが済んだら、いつもどおりに目的地までの経路を調べます。ここでのポイントは、目的地への到着時刻を指定して検索することです。

Google マップの経路検索では、到着時刻を指定するとその時刻に目的地に着くように検索をしてくれます。

電車・バスに乗車している時間だけでなく、最寄り駅から目的地までの徒歩の時間や、乗り換えに掛かる時間も考慮してくれるため、「何時に家を出て、何時に最寄り駅に着いていれば約束の時間に間に合うのか」を確認することができます。

表示された候補の中から経路を選び、詳細画面を下までスクロールすると「カレンダーに登録」というリンクがありますのでこれをタップします。

すると、先ほどログインした Google アカウントのカレンダーに、移動にかかる時間が予定として登録されます。予定の詳細を開くと、利用する交通機関の詳細も表示されるため、移動中にスマートフォンから確認するのにも便利です。

予定をカレンダーに登録しておくだけだと、「約束の時間に間に合うためには、いつ出発すれば良いのか」までは分かりません。移動にかかる時間も予定としてカレンダーに登録しておくことで、時間の見通しが立てやすくなり、より確実に到着できるようになります。

ポイント②:「待機できる場所」を予め見つけておくことで、急な予定の変更にも落ち着いて対応できる

遅刻しないための対策としてよく言われるのは「予定よりも少し早い時間に到着するようにする」というものです。しかし、10 分〜15 分程度の余裕しかないと交通機関に少しでも遅れがあったり、途中で乗り換えに手間取ったりするだけで、あっと言う間に時間がなくなってしまいます。

面接や商談など、ぜったいに遅刻できない約束の場合には、目的地の周辺でカフェなどの待機できる場所を探しておき、1 時間ほど前に到着するよう予定を立てておくことがオススメです。

Google マップには「目的地の周辺施設を検索する」という機能があります。例えば就職・転職の面接の場合、先方の会社周辺のカフェやファミレスを探しておきます。

1 時間余裕があれば、移動途中で何かトラブルがあっても十分対応できます。また、何ごともなく早く到着してもカフェやファミレスで休憩することができますので、気分を落ち着けたり、書類・資料を見返したりしてから、余裕を持って目的地へ向かうことができます。

また「移動途中で何かトラブルがあっても対応できる」という余裕を予め持っておくことで、ASD の「急な予定の変更があると対応が難しい」という特性に対しても効果があります。

まとめ:スケジュールを立てることで、見通しが立てやすくなり、気持ちに余裕ができる

学生時代の遠足や修学旅行で「旅のしおり」を作ったことがある方も多いと思います。しおりには目的地だけでなく、移動にかかる時間や途中の休憩場所など、前後の一連の予定が書かれていたのではないでしょうか。

Google マップと Google カレンダーを使うことで、自分だけの「旅のしおり」を簡単に作ることができ、遅刻への対策を行うことができます。ぜひお試しください。

ディーキャリアは、大人の発達障害の方の「はたらく」をサポートします

「働いても長続きしない」
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こんなお悩みをお持ちではありませんか。働く上で困りごとを感じて就職・転職を考えているけれど、なかなか一人では上手く行かない……そんな方のサポートを行っているのが、就労移行支援事業所ディーキャリアです。

就労移行支援事業所とは、障害のある⽅が就職するための「訓練・就職活動」の⽀援をおこなう障害福祉サービスの一つ。(厚⽣労働省の許認可事業。)

就職とは人生の目的を実現するための通過点です。自分の「なりたい」姿を見つけ、障害特性への対策と自分の能力を活かす「できる」ことを学び、社会人として長く働くために「やるべき」ことを身に付ける。

「なりたい」「できる」「やるべき」の 3 つが重なりあうところに仕事の「やりがい」が生まると、私たちは考えています。

ご相談は無料です。フリーダイヤル、または、24 時間受付のお問い合わせフォームにて、大人の発達障害の方からのご相談を承っております。(ご本人様からだけでなく、当事者のご家族の方や、支援を行っている方からのご相談も受け付けております。)

就労移行支援事業所ディーキャリアは、「やりがい」を感じながら活き活きと働き、豊かな人生を目指すあなたを全力でサポートします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

執筆者

藤森ユウワ

フリーの Web ライター/Web ディレクター

子どものころから「人とうまくなじめない」「段取りよくものごとを進められない」「集中力が継続できない」などの困りごとがあったが、転職で仕事内容が大きく変わったことがきっかけで困難が表面化し、休職や離職を経験。

36 歳のときに ADHD・ASD と診断されたのを機に、自分に合う仕事と働き方を模索し、会社員 → 複業を経て、現在はフリーランスとして活動中。

<ADHD>リマインダーアプリで「やるべきことを忘れず実行」しよう
  • 注意欠如多動性障害(ADHD)

大人の発達障害(ADHD)の特性対策・リマインダーアプリで「やるべきことを忘れず実行」しよう

ADHD の困りごとである「うっかり忘れ」。スマートフォンの無料アプリを使った対策方法をご紹介します。

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ADHD の脳の特性による困りごと:ワーキングメモリーの弱み

大人の発達障害、特に、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性の一つとして、ワーキングメモリーの弱みがあります。ワーキングメモリーとは、脳の一時的な記憶の置き場であり、作業場のこと。この部分に弱みがあることによって、

  • 不注意が起こりやすい
  • 複数の作業を同時に進めることが難しい
  • 注意し続けることが苦手

……といった困りごとが起こる原因にもなります。例えば、忙しい朝の時間帯に

「あ!燃えるゴミの日だったのに、朝出すのを忘れてしまった……」
「今日は通院の日だったのに、準備をしてない!」

……といったご経験をされたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は、ADHD の困りごとへの対策として無料のリマインダーアプリを使った特性 HACKS をご紹介します。

ADHD の特性対策ポイント①:繰り返しの予定を設定する

やるべきことを自分で覚えておくことに困難さがあるのであれば、アプリに任せてしまいましょう。リマインダーアプリには、有料で高機能なものも多くありますが、スマートフォンに最初から入っている無料のものでも十分に使えます。今回の HACKS では、iPhone に最初から入っている「リマインダー」のアプリを例にご紹介します。

まずは、ゴミ出しや公共料金の支払い、通院や薬の服用など、日々のやるべきことをアプリに登録していきます。

リマインダーアプリに「やること」を設定

登録するときのポイントは、繰り返しの設定をすること。例えばゴミ出しのように「一定の期間で何回も繰り返す」ようなことであれば、繰り返しの設定を一度してしまえば、毎回設定し直す必要がありません。

日々のやることは「繰り返し設定」をする

ADHD の特性対策ポイント②:事前準備もリマインダーに登録する

もう一つの大事なポイントは、事前に必要な準備も一緒に、リマインダーに登録することです。例えば「ゴミ出し」の場合、一見すると「ゴミを出す」という一つの行動で済みそうですが、実際には

  1. 1. 部屋のゴミ箱からゴミを回収する
  2. 2. ゴミ箱からいっぱいになった袋を取り出して、口を縛る
  3. 3. ゴミ箱に新しいゴミ袋をセットする
  4. 4. ゴミ置き場にゴミを出す

……というように複数の行動が必要です。収集日当日の朝に「ゴミを出す」というリマインダーアプリからの通知が鳴ったとしても、忙しい朝の時間帯に出かける準備をしながらこれだけの行動を忘れず行うことは難しくなってしまいます。

そこで、事前に(前日のうちに)準備できることは先に済ませておくようにします。上記の 4 つの行動であれば、1〜3までは前日の夜にやっておくよう、リマインダーに登録します。こちらも繰り返し設定をしておけば、毎週ゴミ出しの日の前夜に忘れず準備をすることができます。

やることの「事前準備」もリマインダーに登録しよう

このように、事前準備も一緒にリマインダーに登録しておけば、「当日の朝、リマインダーは鳴ったけれど、忙しくて結局できなかった」ということを防ぐことができます。

今回の特性HACKSまとめ:頼れるものには頼る

今回の HACKS の最大のポイントは「自分が苦手なことは、アプリに思い切り依存して任せてしまう」ということです。

例えば、プロ野球やプロサッカーチームでは、選手それぞれに得意な領域があり、ポジションが決まっています。自分の得意を活かし苦手を補い合うからこそ「チーム」としての強さを発揮することができます。

それと同じように、自分が苦手な領域は、それが得意なアプリに任せてしまえば良いのです。アプリは絶対に怠けることもありませんし、ウッカリ忘れてしまうこともありません。

もちろん、自分で対策をしようと努力をすることは大切ですが、苦手なことを気をつけようと必死になってパワーを浪費するより、頼れるものは頼って任せてしまった方がラクになりますし、本来、自分がやるべきこと(仕事や日常生活など)に集中することができます。

ADHD の特性対策に、リマインダーアプリをぜひご活用ください。

ディーキャリアは、大人の発達障害の方の「はたらく」をサポートします

「働いても長続きしない」
「人間関係がうまくいかない」
「就職/転職をしたいが、こんな自分でもできるのか自信がない」

こんなお悩みをお持ちではありませんか。働く上で困りごとを感じて就職・転職を考えているけれど、なかなか一人では上手く行かない……そんな方のサポートを行っているのが、就労移行支援事業所ディーキャリアです。

就労移行支援事業所とは、障害のある⽅が就職するための「訓練・就職活動」の⽀援をおこなう障害福祉サービスの一つ。(厚⽣労働省の許認可事業。)

就職とは人生の目的を実現するための通過点です。自分の「なりたい」姿を見つけ、障害特性への対策と自分の能力を活かす「できる」ことを学び、社会人として長く働くために「やるべき」ことを身に付ける。

「なりたい」「できる」「やるべき」の 3 つが重なりあうところに仕事の「やりがい」が生まると、私たちは考えています。

ご相談は無料です。フリーダイヤル、または、24 時間受付のお問い合わせフォームにて、大人の発達障害の方からのご相談を承っております。(ご本人様からだけでなく、当事者のご家族の方や、支援を行っている方からのご相談も受け付けております。)

就労移行支援事業所ディーキャリアは、「やりがい」を感じながら活き活きと働き、豊かな人生を目指すあなたを全力でサポートします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。

執筆者

藤森ユウワ

フリーの Web ライター/Web ディレクター

子どものころから「人とうまくなじめない」「段取りよくものごとを進められない」「集中力が継続できない」などの困りごとがあったが、転職で仕事内容が大きく変わったことがきっかけで困難が表面化し、休職や離職を経験。

36 歳のときに ADHD・ASD と診断されたのを機に、自分に合う仕事と働き方を模索し、会社員 → 複業を経て、現在はフリーランスとして活動中。