発達障害当事者体験談!やって良かったこと・やめて良かったこと
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
私は現在、障害者雇用で働き始めてから2年ほど経過しました。障害者雇用で働くまでは一般雇用の事務として働いていましたが、業務上のミスが多く、叱責される毎日でした。そこから会社を辞めて1年以上引きこもり、就労移行支援事業所の利用を開始し、現在に至ります。私はここまでの経験からやっていて良かったこととやめて良かったと感じることが多々あります。
やって良かったこと
- マニュアル作成
仕事をするうえでミスを減らすために自分に最も効果的だったのがマニュアル作成でした。自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性があり、特に口頭指示は言っていることは理解できても、自分の中に落とし込むことができず、どうしても抜けてしまいます。そこで、新しく仕事を教わる際にはしっかりとメモを取り、その後にマニュアルを作成することで抜け漏れを大きく減らすことができました。メモを取ってマニュアルを作成するという手順を踏むことで、自分の中で作業をしたという感覚が残ります。そのため、作業指示が頭から通常よりも抜けづらくなることに気づきました。
- 一般雇用
自分の中では辛い経験の1つですが、今になって思えば経験して良かったと感じています。もしも就労経験がなければ働くということのイメージが持てないまま就職活動をすることになっていたため、職場というものの温度感が分かりません。前職は自分にとってはあまり良い環境とは言えず、叱責ばかり受けてはいましたが、学ぶことがあったのも事実です。例えば仕事に対するスピード感や引き出しの多さ、事前準備など学校の授業だけでは学べないものがありました。正直、当時の自分は学生気分が抜けていなかったこともあり、この温度感を最初に知れて逆に良かったのではないかと感じています。
- 趣味
どんなに忙しいときであったとしても頑なに趣味だけは続けていました。何よりも自身の心の拠り所であるため、しんどいと感じた仕事でも乗り切れたのは、間違いなく趣味があってのことだと思います。仕事が安定して貯金ができるようになってからは、趣味に打ち込める金額も増えるため、次第に趣味が生きがいになりました。また、仕事だけでなく節約のために自炊をしたり、部屋を掃除したりと他のことにも身が入るようになり、良い方向に向かうきっかけになってくれていると感じています。
やめて良かったこと
- 過度な業務の引き受け
私はいつも自身のキャパを考えずにあれもこれもと安請け合いをする傾向にありました。断ることが苦手で、断ってしまうと相手に失礼なのではないか?という考えもあり、そういったことを考えるのが嫌でその場ですぐいいですよと引き受けてしまっていました。しかし、注意欠如・多動性障害(ADHD)の特性上マルチタスクの処理ができず、引き受けた業務に対しての抜け漏れが頻発してしまいました。結果、仕事のミスが重なって叱責を受けてしまうというのがいつもの流れとなってしまっていました。ですが、就労移行支援事業所の訓練を受けてからは仕事を断るという選択肢が取れるようになりました。
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- 完璧主義
私は昔から細部までこだわる傾向がありました。例えば、作成した資料が見づらいから見やすいように細かい修正をするといった、100%の状態にすることを常に意識してきました。しかし、毎回100%を目指すことは現実的なことではありませんでした。特に仕事においては、細部のきめ細かさよりも早さが大事であったため、次へ次へと仕事が舞い込んでくる状況に対応しきれませんでした。また、完璧主義でいると自然に100%と100%未満の二極化で考える癖がついてしまいます。100%でなければ意味がないと考えるようになってしまい、その過程で得られる経験や成長を見逃してしまいがちです。そのため、100%に達しなければできなかったという感覚しか残らないため、自己肯定感の低下にも繋がってしまいます。まずは、100%でなくてもいいので、期日を決めてそれを継続して取り組むところから始めて改善してみるのが良いでしょう。最初は気持ち悪く感じてしまうかもしれませんが、慣れてくることで自然と生活が楽になるのを実感できます。
- ネットでネガティブなものに触れる
引きこもっていたときに1番時間を割いていたものがネットでした。無料で無限に時間をつぶせるため、引きこもりの自分には相性ピッタリでした。しかし、ネットにはネガティブな情報がつきものです。匿名で誰でも情報を発信できるようになった現在では、多くの人がさまざまな思惑を持って情報を発信しています。単純に愚痴をこぼす人もいれば、誹謗中傷をする人、他人のスキャンダルでお金を稼ぐ人など多種多様です。ネットの利用時間が長いと自然とこういった情報に触れる頻度も高くなります。最初は自分も一緒になって批判したりしますが、こういった内容に長く浸ってしまうと、その言葉がそのまま自分に跳ね返ってきます。例えば誰かの誹謗中傷をしたとして、自分が社会復帰しようとした際、自分が吐いた言葉を周りからも言われるのではないかとおびえてしまい行動の足枷になってしまいます。結局行動に移すことができず、引きこもりの生活に戻ってしまうという負のスパイラルに陥ってしまいます。こういった連鎖を断ち切るためにも、まずはネットのネガティブな面とは距離を取り、自分自身のことだけに集中しましょう。他人や周囲の環境がどうなろうと、自分自身の身を守ることは自分にしかできません。誰かを貶めるよりも、自分の生活が豊かになるように建設的な考えができる環境を作ることが大事です。掃除・洗濯・自炊など引きこもっていてもできることに挑戦してみることがオススメです。
最後に
今回紹介した内容についてはあくまでも個人的に良かったと感じたことですので、必ずしも全ての人に同じことが言えるわけではありません。障害特性が違えばまた別の手立てが有効なことも大いにあり得ます。今回紹介した内容を参考にして自身にあったやり方を取り入れていただければ幸いです。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹
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