風呂キャンセル界隈はメンタルのサイン?
長かった猛暑と残暑の日々が過ぎ、やっと本格的に秋めいてきましたね。
温かいお風呂がうれしい季節になりました。
今年4月にSNSでつぶやかれ、世間を賑わせた「風呂キャンセル界隈」というキーワード。
10~20代の若者を中心に支持され、お風呂に入らないことが当たり前になっている彼らに対して眉をひそめる人もいるようですが……。
正直言って「お風呂はめんどうくさい」と思ったこと数知れず、のディーキャリアITエキスパート横浜馬車道のスタッフです。
お風呂は言うまでもなく、日本独特の文化ですね。
湯舟に浸かる習慣がない外国の人々さえも虜にしてしまう温泉や湯治の文化は、今やインバウンドの目玉でもあります。
身体を清潔にすること以外に、副交感神経への切り替え、リラックス効果、睡眠の質を高める、などなど、入浴で得られる効果は数えきれないほど。
それでも、やっぱりお風呂はめんどうくさい……。
これはどうしてなのでしょうか?
入浴はけっこうやることが多い!
一言で「お風呂に入る」と言っても、実はけっこうな数の作業を必要とします。
①浴室を掃除する
②湯船にお湯をはる
③バスタオルを用意する
➃服を脱ぐ
⑤(人によっては洗顔も)髪と身体を洗う
⑥湯船につかる
⑦身体をバスタオルで拭く
⑧パジャマを着る
(⑨人によってはお肌のお手入れや水分補給をする)
女性にとっていちばん億劫なのは、洗った髪を乾かすことではないでしょうか?
そして、大きくて乾きにくいバスタオルを洗濯して干すのも、実は地味にめんどうくさいですよね。
一方で、毎日お風呂に入る人は、それを「当たり前」のこととして習慣にしています。
当たり前だった入浴がめんどうくさくなる場合
・習慣だった毎日の入浴が、あるときから理由がわからず、でもどうしようもなくめんどうくさい、と感じるようになる……。
・お風呂だけでなく、それまで楽しいと感じたこと、好きだったことに、まったく興味が持てなくなる……。
そういったことがあれば、もしかしたらメンタル不調のサインかもしれません。
うつ病と診断される症状の一つに、「思考力・集中力・決断力の低下」があります。
これにより脳の実行機能が低下し、入浴がとても実行困難な作業に思える可能性があります。
また、「倦怠感・疲労感や意欲・気力の減退」の症状により、疲れ果てて何もする気力がなくなってしまったら、これだけ手順の多い入浴をする気が起きないのは当然と言えますよね。
もし、以前は当たり前のように入浴できていたのに、できなくなってしまった…という場合には、精神疾患の可能性も視野に入れて、早いうちに一度専門機関に相談されることをお勧めします。
常にお風呂がめんどうくさい場合
ADHDの特性として、行動の切り替えがスムーズにいかず、なかなかやる気スイッチが入らないことがあります。 物事を先延ばししてしまったり、やるべきことに取り掛からなくても平気だと思ったり……。 その逆で、急にやる気スイッチが入ることもあります。 例えば、家を出る時間なのに、部屋が散らかっていることが気になって片付けに夢中になったりする……。 仕事中に、ふとファイルがきれいに並んでいない棚が目に入って、仕事そっちのけでファイルを並べ直すことに集中してしまう……。 お風呂に入ったら気持ちがいい、とわかっていても、テレビを見たりスマホをいじったりするうちに、 それらの行動を切り上げて「入浴」という次の行動に移ることができなくなってしまうのです。
お風呂がめんどうなときの対処法
スタッフのお勧めは、入浴をルーティン化することです。 入浴してから食事をする、と帰宅後の流れに組み込むのもいいですし、お風呂でやることを決めるのもお勧めです。 湯舟に浸かっている時間を、読書したり、動画を見たり、音楽を聴いたり、歯磨きをしたり、明日の予定を立てたり、考え事をしたり(寝る前に考え事をすると眠れなくなる人は、入浴中にするのがお勧めです)することにあてるなど。 これからセーターを着る機会も増えるので、着た日のうちにお風呂で手洗いするのもよいかもしれませんね。
また、お風呂ができるだけめんどうくさくならない小ワザがあると便利です。
〇入った日のうちにささっと掃除する。
(浴槽がまだ温かいうちであればお湯でこするだけで汚れは落ちますし、スプレーするだけでOKの洗剤も便利です)
〇W洗顔不要のクレンジングや、頭から体まで洗えるシャンプーで、洗う時間を最短で済ませる
〇吸収性のよいタオルやターバンで髪をくるんで、ドライヤーの時間をできるだけ短くする
〇オールインワンジェルでお肌のお手入れを一瞬で済ませる
こうした準備があれば、眠かったり身体が重かったり頭痛がする日でも、「何とかお風呂に入ろう」と思えるかもしれません。 そしてちゃんとお風呂に入った自分を褒めましょう!
毎日お風呂に入っている人はうつになりにくい?
昨年発表された東京都市大学による研究結果では、毎日浴槽入浴することで高齢者のうつ発症を予防できる可能性があることがわかっています。
東京都市大学プレスリリース
高齢者約3200人を対象とした6年間に渡る追跡調査の結果、週0-6回浴槽入浴する人と比べて、週7回以上浴槽入浴していると回答した人にうつ発症のリスクが有意に低いことが確認されたそうです。
入浴の効果・効能は本当に計り知れませんね。
以上、風呂キャンセル界隈とメンタルについてお伝えしましたが、メンタル不調の症状がひどいときには無理しないことが大切です。
日本独自の文化でもある入浴という習慣をしっかり続けて、将来のうつ予防と日本の文化の継承に繋げていけたらよいですね。
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