発達障害と対人関係の悩み【前編】
こんにちは!
ディーキャリア池袋オフィスです。
今日は発達障害のある方の相談の中でも特に困っているという声が多い、対人関係の悩み、について取り上げていきたいと思います。
そもそも、悩みの9割は人間関係だとも言われています。
ほとんどの人が対人関係の悩みの渦中にいるので、今ある悩みはあなただけではありませんがその中でも特に生きずらさを感じやすい発達障害のある方は、特性から起因する対人トラブルや、疲れやすさや、ストレスの多さゆえ、自身や周囲に当たってしまうことがとても多いと思われます。
今回は発達障害の特性からくる対人関係の悩みの原因、そして、対処方法まで、紐解いていきたいと思います。
ディーキャリアは何と言っても、発達障害の方に特化した就労移行支援事業所です。
対人関係で悩んでいるあなた、もしかしたら、「自分は発達障害かも?」と思っているあなた、
是非この記事を読んでみてください。
目次
発達障害とは
ADHDのAさんのケース
ASDのBさんのケース
発達障害とは
うまれつきの脳機能による発達の偏りから、脳内での情報処理や制御機能に偏りが生じ、社会生活において、困難を生じてしまう状態です。そこには、本人の得意、不得意の特性と、さらには遺伝的要因、環境要因(成育歴)などさまざまな要素が関わってくるためその症状や困り事はさまざまです。また、大きく認知のとらえ方や行動によって、自閉症スペクトラム障害(ASD)、注意欠如・多動性障害(ADHD)、限局性学習障害(SLD)と3つの種類がありそれぞれが、重複していることもあります。
Aさんのケース【ADHD・鬱】
対人関係から悩みが発展、鬱に繋がっていたAさん。「〇〇さんの言葉遣いが気になる、△△さんのあの声が気になる。〇〇さんの言動が気になる」などと、細かなことがとてもとても気になってしまう。いつも気疲れ多く、自分の仕事・作業が手につかないことも多々ある。人間関係では特に同性に対して苦手や不安が強くあった。何故ならAさんは「●●するべきでは?」と思ったら、相手にも強く求めてしまい、結果的に、後輩や同輩からいじめられた経験が影響していたからである。
AさんのADHDの特性からくる要因はどこにあるのか?
①ADHD「不注意」傾向
適切な対象に注意を向けることや、集中を保持することが難しいところがADHDの主症状の1つです。自身の作業に注意を向けるのではなく、他人の言動に気がむいてしまうところに困難が生じてしまいます。
②感覚による特性
感覚特性の特徴として、聴覚、視覚、嗅覚などさまざま情報をひろってしまう特性があります。
人の言動や表情・声など視覚、聴覚共に敏感なAさんには、ADHDの特性がでています。
細かなことを気にしすぎといつも言われてしまうAさは、感覚特性による困難もでています。
③思考の偏り、思い込み
他者に対して、「~ねばらない」という思考を強くもっているAさん。思考の癖は、成育歴など育ってきた環境も強く影響しています。Aさんは自分や他人に対して「~すべき」という思考が強く、そういった視覚から得た情報を、すべき思考で処理してしまっていることも影響しているのだと思われます。
「~ねばならない」という状態から外れていれば、ストレスとなり、行きずまってしまいます。
変えられない相手に対して悩むことは、当然解決に向かいませんので、それに執着していると、結果対人面から気疲れを起こし、心身共に疲弊する結果に影響していたのだと思われます。
Bさんのケース【ASD】
Bさんは、他人との人間関係を築くことに強い苦手意識がありました。働くために最低限必要なコミュニケーションがなかなかとれません。就職活動は1人では困難、病院や、障害福祉課に困っていることを伝えることもできずにいました。日常的なコミュニケーションからサポートが必要でした。
BさんのASDの特性からくる要因はどこにあるのか?
①社会的コミュニケーションの障害
相手の気持ちをよみとることが苦手なBさん。視線や表情も乏しく、非言語情報がほとんどありません。相手が求めている情報がわからないところは大きく特性から起因しています。また独特な話し方がありました。相手があゆみよらないと、Bさんのことを理解することができず、就職活動においては極端に苦労してこられたのだと思われます。
②限定的な興味
自身が好きな分野は話がすすみますが、自身が関心をもてるものでないものは苦手です。限定的な対象に強い関心やこだわりがあるところは、ASDの特性によるものです。ですので就労の意欲こそありましたが、幸いにもすぐに働かなくても良い環境も重なっており、就職への興味が乏しくみえてしまいました。電話1つのやりとりに数か月かかってしまうこと等は意欲がない人なのか?と勘違いをうんでしまいます。関心の低さも関係していたものと思われます。
③時間感覚の乏しさ
ASDのある方は、時間の見通しが持ちずらいと言われています。Bさん自身も時間の感覚に対しての乏しさがありました。提出期限を守れない、スタート時間に間に合わず遅刻してしまう等が多く散見されていました。時間の感覚の乏しさも周囲が「意欲がない」「さぼっている」「やる気がない」などと勘違いを生む原因にも関係していくものと思われます。
では具体的に、Aさん、Bさんは、どのようにすれば、対人コミュニケーションや対人面からくるストレスを回避し、乗り越えていけるのでしょうか。具体的な対策は次回の記事発達障害の対人関係の悩み【後編】でお伝えしていきます。
ディーキャリアでは大人の発達障害によって困難を抱えている方や、そのような方を支えている方、そのような方を理解していきたいという方に向けて発達障害についてより理解を深める情報を紹介しています。大人の発達障害とは?を公開中です。
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