【発達あるある】二次障害の予防策!思考の捉え方の実践(後編)
こんにちは!
ディーキャリア池袋オフィスです。
本日は【発達障害あるある】思考の捉え方(前編) に続く、後編をお伝えしたいと思います。
たくさんの方の相談をお受けしてきましたが、生きずらさの中に「思考の捉え方」が原因となっていたということがよくあります。この思考の捉え方が原因で、二次障害へと繋がってしまいます。二次障害の予防策にもなってくるのが、今回の対処方法です。
生活面、仕事面の生きやすさに繋がればと思います。
目次 【発達障害あるある】捉え方を変えていく
1、自動思考について
2、できごとに対する捉え方の違い
3、自動思考の対応方法「リフレーミング」とは?
1、自動思考について
根拠なく思い浮かぶ評価的な思考のことで、「どうせまた嫌われる」「どうせ頑張ってもだめだ」「今度失敗したら、もう終わりだ」など考えているつもりがなくても、瞬間的に生まれる思考のパターンです。この自動思考には、考え方の癖が影響をしており、それが前提にあることから、認知に影響し、それが結果に影響を及ぼします。それが正しいわけではなく、誤っていることの方が多い、ということがポイントです。そこを認識し、変えることはとても有効的な手段です。
事例①
【できごと】
仕事でミスをしてしまった
【自動思考】
報告したら怒られる、できないやつだと思われる
【結果】
できないやつだと思われるのが嫌だし、怒られるので、報告しない
【さらなる結果】
ミスが発覚し、怒られる。実際に、できないやつだと言われてしまう
※この事例は「できないやつだと思われる」という自動思考が働いています。
事例②
【できごと】
職場で挨拶をしたが、Aさんが挨拶を返してくれなかった
【自動思考】
自分は皆に嫌われているに違いない
【結果】
Aさんや他の人にも自分から挨拶をするのをやめる
【さらなる結果】
職場に居るのが苦痛になってしまい、体調不良となってしまった
※この事例は「自分は皆に嫌われているに違いない」という自動思考が働いています。
上記のように皆さんの生活、仕事、プライペートで、こういった自動思考はありませんか?
自動思考によってどんなことが起こっていますか?
どちらも「自動思考」の存在に気づけずに、「自動思考」にコントロールされ行動を起こしています。コントロールできなければ、今後同じようなことが職場で、繰り返されることが予測できます。
2、できごとに対する捉え方の違い
それでは、同じできごとに対して、捉え方が異なった人の結果をみてみましょう。
この事例では、自動思考は働いていません。
事例①
【できごと】
仕事でミスをしてしまった
【思考】
早急に報告して相談した方が対応も早いし、影響も少なくてすむ。
その方が、信用の回復も早いだろう。報告しない方が、周囲に迷惑をかけるだろう。
【結果】
すぐ上長に報告し、経緯を説明し、対応の指示や判断を仰いだ方が安心だとわかり、注意はされたが、迅速な対応方法を学ぶ事ができる機会となった。
事例②
【できごと】
職場で挨拶をしたが、同僚のAさんが挨拶を返してくれなかった
【思考】
おかしい。いつもは挨拶を返してくれるAさんなのに、、。
心配なので、仕事で何かあったのか尋ねてみよう。
【結果】
「挨拶を返してもらえかったので心配になってしまったけど、何かトラブルでもあったのですか?」と尋ねたところ、「トラブルがあった」ことが確認できた。原因がわかり気がかりも解消された。
上記は、どちらも自動思考ではなく、現状を見てより良い結果になるために行動を選択しています。
行動した結果、自分自身が思い描く結果が、起こらないかもしれませんが、捉え方の違いがあることを、お分かりいただけたでしょうか。
ここでお伝えしたいことは、起きることは完全にコントロールすることはできないけれど、起きたことをどう捉えるかを、自分で選択し、感情や気持ちを望ましい方向にもっていくことは可能であるということです。
3、自動思考の対応方法「リフレーミング」とは?
リフレーミングは、【リ】再生する、新しくする【フレーミング】物事の枠組み を意味します。
今回は、リフレーミングの方法を2つご紹介します。
①状況のリフレーミング
ある特定の行動を起こしている環境や状況を役立つ場面に、捉えなおしていく方法です。
「細かいことが気になってしょうがいない」→「誤字や数値などエラーを見つける仕事が得意」
細かいことを気にすることができるタイプであれば、経理業務等、数字を扱う事務作業が向いている可能性があります。
「見通しがもてないと不安」→「同じことを繰り返しおこなう作業が得意」
見通しのはっきり見える業務であれば、安心を感じるタイプかもしれません。
臨機応変さを求められる環境より、繰り返しおこなうといったルーティン作業や、1日が見通せる業務などの環境の方が、見通しが持てて安心に繋がる可能性があります。
②内容のリフレーミング
状況は変えずに、本人にとっての意味づけを肯定的に捉えなおしていくものです。
「最近、何もやる気が起きない」→「今は充電期間である」
「何をしても自分は上手くいかない」→「たくさんのことにチャレンジしてきた経験がいっぱいある」
「人前で話すのが緊張する」→「話慣れていないだけである。これから成功体験を増やしていこう」
「自分はいつも嫌われてしまう」→「人付き合いの方法がわからないだけ。人付き合いの方法を学ぼう」
「自分は必要とされていない」→「自分の強みと思える仕事を探そう。相手から感謝される仕事は何かみつけよう」
上記のように、物事には、1つの側面だけでなく、さまざまな側面があります。
多様な味方が見えることで選択肢が広がり、二次障害が予防できます。しかし特性から異なる側面を見るのが難しいといったこともあるかもしれません。成育歴の影響等から思考の癖が強くなっている場合や、障害特性上のものです。これは、ご本人の生きづらさに繋がってしまっている可能性が高いケースの1つです。
そういう時には、支援者や周囲の人に、助けてもらうのも1つでしょう。
自身のネガティブな感情が減り、気持ちが前抜きに転じる、プラスにとらえ治すことができれば、二次障害も防ぐことは可能です。それだけ、リフレーミングはとても効果的です。
1人でできる程簡単な作業ではないかもしれません。
そういった方は、一度リフレーミングの体験会にお越しいただければと思います。毎月2回開催しておりますのでご希望の方は、ディーキャリア池袋オフィスまで気軽にお問い合わせください。
いかがでしたでしょうか。
ディーキャリアでは大人の発達障害によって困難を抱えている方や、そのような方を支えている方、そのような方を理解していきたいという方に向けて発達障害についてより理解を深める情報を紹介しています。大人の発達障害とは?を公開中です。
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