ASDあるある|言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすい理由と対策3選
このコラムではASD(自閉症スペクトラム障害)のある方によくある困り事である、相手の言ったことを言葉通りに受け止める・ 真に受けやすい理由とその対策について触れていきます。
このコラムは5分前後でお読みいただけます。
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発達・精神障害の特性に応じたプログラムを提供する就労移行支援です。
発達障害(ADHD/注意欠如多動性障害)(ASD/自閉症スペクトラム障害)(SLD/限局性学習障害)のある方、精神障害(うつ病など)のある方が多く利用されています。
【発達障害フレンドリーサポート施設】にも認定され、専門スタッフがサポートをおこなっています。
目次
1.ASDのある方は、言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすい?
2.言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすい理由
3.対策3選
4.まとめ
1.ASDのある方は、言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすい?
ASDのある方は特性上、相手から言われた言葉をそのまま受け取りやすい、真に受けやすい
と言われています。
例えば、
「郵便物届いてないか見てきてくれない?」と言われ、郵便物が届いているにも関わらず見てくる
だけ、のようなイメージでしょうか。
「郵便物届いてないか見てきてくれない?」の言葉の中には、届いていたら郵便物を持ってきて欲しい
という意味も含まれますが、これを汲むことが苦手であるためです。
仕事での困り感としては、
・言われた通りにやったつもりでも、違うと言われてしまう
などがあり、
・上司の指示が悪いのか、自分の理解が悪いのかの判断もつかずモヤモヤ
するといった状況があるのではないでしょうか。
2.言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすい理由
ASDのある方の特徴として、
①社会性の障害
人とうまく関われない、トラブルになりやすい など。
②コミュニケーションの障害
一方的に喋る、冗談を真に受ける、大人びた言葉遣い、表情が乏しい など
③社会的想像力の障害
他人の気持ちを理解しづらい、経験したことがないことを想像できない、こだわりが強い など
この3つが大きな特徴となっています。
なので、言葉通りにしか受け止められない・ 真に受けやすいというのはASDのある方の特性の一つになります。
また、ASDのある方は、視覚優位な方も珍しくありません。
これは聴覚からの情報処理が苦手であり、聞こえにくいだけでなく、誤って聞こえて
しまうこともあります。
聞き逃した部分を以前の経験で埋め合わせをしようとして、誤って受け取るケースもあります。
ただ、ポジティブに捉えると、言葉をそのまま受けとめることができるとも言えます。
じゃあ、何が困るのかというと、その逆である「抽象的な表現」の理解が苦手であることと、指示を出す人にも当然、具体的に言語化して伝えることが苦手な人もいるということです。
3.対策3選
①指示者と作業や業務の認識をすり合わせる
特に仕事の場面では、相手の言ったことを復唱するなど、すり合わせをする事で双方にメリットがあります。
「念の為、もう一度確認させてください。○○の件は△日の○時までに…」など復唱することで、
指示理解のズレを防げる可能性が上がるでしょう。
②経過報告を行う
復唱などをしても、理解がズレている可能性は残ります。
そういった時のために、業務の経過報告や確認をおこなうと、そこでズレに気付ける可能性が上がります。
・間違いがないように、中間報告をしても良いですか?
・何か間違っていたら教えてください。
のような形でやり取りができれば、途中で気付き、訂正することができるのでムダを減らせるでしょう。
③間違いを指摘された時に礼を伝える
何か間違っていた時に、指摘をしてくれる存在は仕事を進める上で、必要な存在です。
例ですが、
・指摘をありがとうございます。他にも何かあれば遠慮なく教えてください。
などと相手に気持ちを伝えておけば、今後も助けてくれる可能性が高くなります。
ASDのある方は、
・相手の目を見ながら話しをすることが苦手
・表情を作るのが苦手
などもあり、相手に気持ちが伝わらづらいこともあるので、
上記のように、しっかりと言葉にして伝えると良いかと思います。
その他:自身の苦手を周囲に伝えるなどして配慮をしてもらう
これはすでにASDの診断を受け、障害者雇用で働いている方は、比較的ハードルが低いと言えます。
・抽象的な表現の理解が苦手です。自身もメモをしっかり取るように対処しますので、可能であれば具体的に指示をもらえると助かります。
などと伝えることで、配慮を受けることができます。
ASDの診断を受けているが、障害を非開示で仕事をしている場合は、配慮を受けられない可能性もあるので①~③などの自己対処をしっかりやっていくことが大切です。
周囲に伝えていく方法は、職場の環境や風土、信頼し相談できる人がいるかによってもかなり変わってくると思います。
こういった困り事などを就労移行支援事業所で対策することも一つの方法です。実際にディーキャリア海老名オフィスでは、自身の特性理解と対処法、障害者雇用とクローズ就労のメリット・デメリットや企業ではどんな合理的配慮を受けることができるのか、などのプログラムを受けることができます。
他にも、
・ビジネスマナー
・コミュニケーションのプログラム
・模擬職場での実践
など豊富なプログラムがあり、就職前準備をしっかり進め、就職に向かうことができます。
4.まとめ
このコラムではASD(自閉症スペクトラム障害)のある方によくある困り事である、
相手の言ったことを言葉通りに受け止める・ 真に受けやすい理由とその対策について触れてきました。
・言われた通りにやったつもりでも、違うと言われてしまう
などの困り事が理由で仕事などに影響が出ているなどがあれば、1人で抱えずにぜひご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
【執筆者】松澤 涼
ディーキャリア海老名オフィス 管理者
【監修者】井上 高宏
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