ADHDの衝動性はどういう感覚なのか
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
ADHDは衝動的に行動してしまうことで広く知られている発達障害です。私自身もADHD当事者であり、衝動性が強く出る場面があります。実際に当事者目線からどういった行動が多いのか伝えていきたいと思います。
“待つ”ことが難しい
小さい頃から「何もせずに休む」ということが難しいと感じていました。常に何かしら行動したいという衝動があり、一息つくということをあまりしてきませんでした。授業中に勝手に立ち上がってしまうといったことはありませんでしたが、頭の中では常にいろいろな“やりたい”が散らかっている状態でした。そのため、授業中は頻繁に頭の中での考え事に気がそれてしまい、先生の話を聞いていなくて怒られてしまったり、休み時間も早く家に帰って遊びたい!という意欲が強く、家に帰ったらやることをリスト化して、やりたいことを効率的にできるようにしたりといろいろなことをやってきました。中でも、当時1番しんどかったのが入眠でした。寝る直前の状態というのは、いわば“なにもせずにじっとしている”状態な訳ですから、じっとしていられない自分にとっては苦手な時間でした。「どうせ眠れないなら起きていた方がいいのでは?」と毎日思っていました。入眠以外にも入浴も課題で、湯船に浸かるということが苦手でした。長くても30秒くらいしか浸かることができず、両親からはもっとゆっくり入りなさいと何度も言われた経験があります。
では、大人になってからはどうなのかというと、ある程度改善できた部分もありますが、基本的なところはあまり変わっていません。入眠時にじっとするというのは最近できるようになりましたが、やはりなにもせずにじっとすることは難しいと感じます。最初は自制できるのですが、次第に意識がそれていき、気が付いたら行動に移していることが多いです。特に視覚情報やその場の思いつきなどに影響されやすいです。
例えば、今まで過活動状態で空腹に気づかず、帰宅後に休憩してから空腹を感じることがあります。お腹が空いたので何か作ろうと台所に行くと、洗い物が溜まっていた事に気づきます。そのため、食事より先に洗い物の片付けからおこないますが、台所以外にも掃除したい場所があったことを思い出します。そこから部屋の掃除を進めていくと、明日は2週間に1回しか回収がないペットボトルの回収日であることを思い出しました。そこで、今度は部屋中に散らかったペットボトルを集めて中を洗って乾かしてゴミ袋に詰めていきます。しかし、ペットボトルの水を切るときに、洗い物を放置したままなのが目に入り、慌てて作業を中断して洗い物に手を付けます。このように、視界に入った物事とそれに付随する思いつきが行動に結びつくため、次々とあれこれ手を出してしまう傾向が強くあります。今回の例で言えば、いろいろ片づけはしたものの、結局ご飯は食べられていないので、作業がひと段落したところでエネルギー切れを起こしてしまう可能性もあります。
対処法
まずはやりたいことをリストなどなんでもいいので、書き出してみましょう。自分の中でやりたいことが整理されるだけでなく、定期的に見返すことで、衝動的に次の行動に移ってしまうことをある程度防止できます。リスト化したものは、普段目につきやすい場所に置いておくのがいいでしょう。例えばカレンダーの横や冷蔵庫・玄関の扉などがオススメです。1か所だけではなく、複数個所に設置するのも効果的でしょう。
また、1個取り組んだら、それが終わるまでは次の行動に移らないように心がけることも大事です。ADHDの特性上、複数の物事に興味関心が出てくるのは止められません。しかし、それを一気に消化するのではなく、1つずつ順番にやっていくことで、自身への負担を軽減できます。先ほどのリストと併用し、リスト化したものが完了していくごとに線で消すといった作業をおこなうのがオススメです。自分がどれだけのことをやり遂げたのかも可視化できるため、モチベーションの向上にも繋がります。
また、どんなに些細な内容でもリストに記載することも大事です。興味関心が強いため、次々にあれこれ思いつくと、細々したタスクを失念しがちです。どんなに小さなことでも書きとめておかないと、先ほどの洗い物のように、「あ、やってなかった」という状況になる可能性があります。すぐ終わることだからこそ、後ででいいやと後回しにしてしまい、結果的に失念してしまうというケースは少なくありません。すぐ終わることだからこそ、“すぐにメモする”という癖をつけておくと、生活が楽になるでしょう。
ADHDの特性で苦労していると感じる人は多くいます。しかし、それは言い換えるなら行動力に満ち溢れている証拠でもあります。行動力というのは、そう簡単に見につくものではありません。その土台を活かすためにも、自身の行動力を上手くコントロールし、上手に付き合っていく環境が作れるとよいですね。
凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸凹
○ディーキャリア立川オフィスお勧めブログ
○ディーキャリア立川オフィスのブログ記事一覧はこちら
凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸凹
就労移行支援事業所
【ディーキャリア立川オフィス】
◆お問い合わせ/ご見学のお申込みはコチラ
〒190-0012
東京都立川市曙町2-22-20立川センタービル9階
TEL: 042-595-8163
受付時間: 平日10:00~18:00の間
E-mail:tachikawa@dd-career.com
◆ディーキャリア立川オフィス のご紹介はこちらから
【ディーキャリア 立川オフィス】ご紹介
就労移行支援事業所ディーキャリア立川オフィス
◆同法人 ディーキャリア所沢オフィスのご紹介はこちらから
【ディーキャリア 所沢オフィス】ご紹介
就労移行支援事業所ディーキャリア所沢オフィス
凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸凹
■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸
立川オフィスのブログ一覧
オフィス情報
立川オフィス
- アクセス
- JR「立川駅」北口より徒歩4分
- 電話番号
- 042-595-8163