発達障害は謝罪が苦手?
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
仕事において、謝罪というのは挨拶や報連相と同じレベルで重要なものです。何かミスをしてしまった際に、自身の非を認め、今後改善していくという意思を相手に示すためです。しかし、発達障害の特性上、謝罪をすることが難しい場合があります。どうして謝罪することが難しいのか、どうすれば改善していくことができるのか、詳しく見ていきましょう。
謝罪することの意味
そもそもなぜ謝罪しなければならないのでしょうか。特に仕事においては直接的に自分が悪くなくとも謝罪しなければならない場面が多々あります。時には理不尽な状況に気持ちがもやもやすることだってあります。しかし、働いている以上、仕事として責任を負うために謝罪というのはどうしてもついて回ります。会社とは組織であるため、例え失敗やミスの原因が直接的に自分になくとも、対外的に見れば担当者や責任者の責任となってしまいます。
分かりやすく食品会社を例に説明します。ある食品会社が販売している商品に異物が混入して世間で大騒ぎになりました。原因は製造に携わった従業員の不注意によるものでした。この場合、誰が謝罪をするでしょうか?直接的な原因は確かに従業員にありますが、実際に記者会見などに登場して謝罪をするといった光景はありませんよね。例え従業員のミスだったとしても、こういった事件が起こってしまう会社の体制が問題視されます。その際に責任者が「直接的には自分たちの責任ではないから謝罪する必要がない」と発言したら周囲はどう捉えるでしょうか。現代社会においてこういった不適切な対応はすぐにネットで拡散され炎上するでしょう。このように謝罪というのは相手に対して真摯な態度を示すといった意味合いもあるのです。
発達障害の特性上、謝罪が難しい理由
ASD(自閉スペクトラム症)の特性として想像力の欠如があります。さまざまなことをイメージすることが難しいという特性が代表的ですが、この特性が自分に責任があるというイメージができない理由になります。直接的な原因は自分じゃない、自分のミスではないというところから、なぜ自分が怒られているのかを想像することが難しいです。そのため、自分が悪くないのに自分が怒られたという認識になり、つい怒りが出てしまい、職場での人間関係が悪化してしまうケースがあります。
また、謝罪のタイミングが把握できなかったり、こだわりの強さから、自分の中ではミスではないという認識から衝突が起きてしまう場合もあります。ASDは非言語情報を不得手とする傾向が強いため、空気を読むといったことが非常に苦手です。そのため、適切な謝罪のタイミングが分からず、さらに上司から叱責を受けてしまうケースも珍しくありません。また、こだわりの強さもあり、自分の中では完璧に仕事をこなしたのだからミスなんて発生するはずがない、それは他人のミスだという認識になり、謝罪をしないといったケースもあります。いずれも特性が由来していますが、障害特性を知らない人からすると、社会性がない人間だという印象を持たれてしまうこともあります。
改善方法
仕事とは一人で完結するものではありません。チームで一丸となって取り組むため、自分の仕事が完璧だったとしても、チーム全体では完璧ではない可能性があります。そのため、自分だけではなく、チーム全体としてどうかといったフォーカスが必要になります。例えばA→B→Cの順番でおこなう仕事で、Bの仕事を任されたとしましょう。独自のやり方でBの仕事を仕上げて完璧にできたとしても、前後のAとCの仕事をしている人たちと連携が取れなければ、チーム全体としてはマイナスになってしまいます。そのため、自分だけでなく、相手のことも考えて行動することが求められます。
具体的な方法としては、直接相手に“こういったやり方で仕事をパスしても問題ないか”と尋ねると良いでしょう。特に初めて仕事に従事する場合にはこういった確認は念入りにおこなっておいた方が良いです。また、最初だけでなく定期的に問題がないか様子を伺うことも大切です。何か途中で問題が起きていないか確認できるのもそうですが、確認をしっかりとおこなうことで「慎重に仕事に向き合っているんだな」という印象を持たれる他、自然と会話する頻度が増え、仕事がスムーズに進めるようにもなります。また、万が一ミスが発生してしまった場合は、自身の担当範囲でなくとも、間接的に自分に非がある可能性があるため、謝罪することは大切です。直接的なトラブルの原因でなかったとしても、自分のやり方を変えてみることでチームとしてより良くなる可能性があります。
例えば、情報共有は完璧だが、手書きのメモが汚く、別の従業員が読み間違いをしてしまうことがあった場合、情報共有をチャットなどの電子上のやり取りに変更するといった工夫が挙げられます。当然ながらいつもと仕事のやり方が変わるため、やり辛さがあったり、今までは起きなかったミスが起きてしまうといったことはありますが、それらに対する工夫を施すことができれば、自分だけでなく周囲のことも意識できる人間だと好印象を与えることができます。
いかがだったでしょうか。
仕事において大事なことは部分最適化ではなく、全体最適化です。自分だけ良ければ良いのスタンスで仕事をしていると、必ずどこかで行き詰まったり、壁に衝突してしまい、改善する必要が出てきます。そうなる前に、周囲と歩調を合わせていくことを少しずつ意識していくことで、仕事を円滑に進めることができるでしょう。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、さまざまな情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸
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