ADHDの特性:過集中とは
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスのピアスタッフのKです。
注意欠如・多動性障害(以下ADHD)の特性として有名なものに過集中というものがあります。過集中は一般的な集中している状態よりもより強く集中している状態であり、自身の疲労や眠気なども忘れてしまうほどに集中してしまいます。そのため、ADHDの過集中傾向にある方は他者よりもパフォーマンスを発揮できる一面がある一方で、疲れやすかったり、自身の疲労などに気づけないことから体調を崩してしまったりすることがあります。しかし、これは言い換えれば過集中と上手く付き合っていくことができれば、高いパフォーマンスを維持できるということでもあります。今回は過集中との付き合い方についてピア視点でお話していきます。
過集中とはどのような状態なのか
過集中という言葉を聞くと、とてつもなく集中している姿をイメージされるのではないでしょうか。私は過集中特性がとても強いのですが、集中している本人からすればいたって普通に集中しているだけに過ぎません。しかし、周囲の方からはよく、「ゆっくりでいいよ」と無理し過ぎないよう気を遣っていただく機会がかなりあります。周囲の人から見ると、ものすごく集中しているように見えているようですが、自分ではそこまで集中しているつもりは全くありません。多少、作業が捗ったりしているなと感じる程度であり、周囲から心配されるほどという自覚はありません。しかし、作業が一区切りついて休憩を挟むと、ほぼ毎回、急に疲れや眠気がどっとやってきます。そこで初めて、「あ、自分結構集中していたんだな」とようやく気付きます。そのため、自身でかなり意識してペース配分をしないと疲労のコントロールが難しいのが過集中という特性になります。また、ADHDはASD(自閉症スペクトラム障害)と同時に診断されるケースが多々あります。そして、このASDの特性には感覚鈍麻というものがあるため、過集中傾向と合わさることで、より自身の体調を認識することが難しいケースがあります。例えば、夏場であるにも関わらず部屋を閉め切ってエアコンもつけずに作業していても感覚が鈍いため、暑いことに気づきづらいです。そこに過集中特性が合わさることで作業中の疲労が重なり、熱中症で急に倒れてしまうといったことになりかねません。こういったことにならないためには、しっかりと日頃から体調管理を徹底する必要があります。
どういったケアが効果的か?
私が実際におこなっている対策の中で特に効果のある方法を3つご紹介します。
まず1つ目は何かにとりかかる際には時間を予め決めておくことです。時間を決めずに作業に取り掛かってしまうと、そのタスクにいくらでも集中して取り組んでしまい、終わった後に疲弊してしまうケースが多くありました。そのため、時間を区切ることで、あえて集中状態を切るという対策が効果的でした。時間を見積もることが難しいタスクであれば、1時間作業したら5分休憩するといった区切り方にすることで、長時間集中してしまうことを防ぐことができます。
2つ目は体調管理の記録を付けることです。体調が崩れたとき、その原因を探ろうとしたときにその日1日だけでは分からないことがあります。しかし、全体を通してみると1カ月前から体調を崩す兆しが見られていたなど気づきがある場合もあります。特に過集中状態になりやすい人であればあるほど、作業自体は問題なくできることが多いため、なんとなく「今日は良い感じに仕事ができて良い1日だった」で振り返りが終わってしまいます。これが積み重なることで、なんとなく良い1日をずっと繰り返していたはずなのに、急に体調不良になってしまったというように感じてしまいます。しかし、体調管理の記録をつけていれば、実際は結構無理をしていたことや疲労等に気づけていなかったなどの原因究明の一助になってくれます。また、記録をつけていくことで、体調悪化の兆しも可視化できるため、未然に体調不良を防ぐことにも繋がります。
3つ目は今自分が感じているものを考えることです。私の場合は、作業中・休憩中問わず、できる時は常に意識しておこなっています。自分は今何を感じているのか自分に問いかけます。暑い?寒い?眠い?疲れている?喉が渇いている?お腹がすいている?など逐一自分に問いかけます。その時に少しでも体調の変化に同意できるものがあれば一旦手を止めて、自身の体調を調整してから作業に取り掛かるようにしています。この対策の恩恵を1番感じるのが食事の場面です。私は1度食事を始めたらものすごい勢いで食べだしてしまいます。この時、自身が今腹何分目なのかの感覚がとても鈍いです。全部食べ終わってから苦しくなったり、お腹を痛めたりを何度も経験してきました。現在では1品食べきったタイミングで今自分が腹何分目かを意識することで過食を防ぐことができています。ちなみに、現在皆さんが読んでくださっているこのブログ記事ですが、今書いている部分まででちょうど1時間が経過しました。一旦休憩してみるとやはり疲れているなと感じます。(笑)
ADHD=注意力散漫というイメージがある
ADHDと聞くと「そわそわして落ち着きがない」とか「じっとしていられない」という印象を持つ方も少なくないかと思います。確かにそういった特性もありますが、ADHDの特性はそれだけではありません。自身の興味・関心があるものだけはとても強い集中力を発揮することもあり、得意不得意が明確に現れたりします。また、ASDによるこだわりの強さも相まって、自身の好きなことに関しては、より専門的なことを学ぼうとする積極的な姿勢すら伺えるほどです。そのため、発達障害である方の中には勉強が得意という方もいます。その中でも専門的な知識に秀でている方もいるため、必ずしも悪い面ばかりではありません。むしろ、他者にはない高いパフォーマンスを発揮できる可能性の塊であるともいえるでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか。障害特性は時に強みになる部分がありますが、過集中については特にその傾向が強いと私は感じています。適切なケアや付き合い方が確立できるまでは、集中してしまうという状態に振り回されてしまうかもしれません。しかし、自分でコントロールできるようになった際には、あなたは必ず高いパフォーマンスが発揮できるはずです。自分には他社にはない才能があるんだというポジティブな気持ちで向き合っていけると良いですね。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、様々な情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸
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