オープン就労とクローズ就労
おはようございます。ディーキャリア立川オフィスです。
障害特性を持つ方が働く場合、大きく分けて2つの選択肢があります。自身の障害特性を会社に公開し、合理的配慮を得ながら働くオープン就労と、自身の障害特性は会社に公開せず、一般雇用で働くクローズ就労です。どちらが正解というわけではなく、自身にあった働き方を選ぶことが大切です。今回はオープン就労とクローズ就労の温度感の違いやメリット・デメリットを双方の働き方を経験したピアスタッフの体験をもとにお伝えします。
オープン就労のメリット・デメリット
オープン就労は会社に自身の障害特性を開示して働きます。オープン就労の最大のメリットとしては働きやすさにあります。オープン就労では、自身の障害特性上、対応が難しいことに関しては会社側に合理的配慮として助けを求めることができます。例えば、ADHDの特性を持つ方で、マルチタスクをこなすことが困難である方であれば、マルチタスクにならないように業務を割り振る際には、1つずつ割り振ってほしいといった依頼をすることができます。この合理的配慮は会社側の負担がとても大きくない限りは対応してもらえるため、オープン就労では働きやすさを感じることができます。しかし、合理的配慮はなんでもかんでも配慮してもらえるわがままではないため、会社に対して無理難題を押し付けることはできません。あくまでも“合理的“でなければならないので、自分でカバーできるところはカバーし、どうしてもカバーしきれない部分を配慮として求めるものであることを覚えておきましょう。
一方で、オープン就労のデメリットとしては、クローズ就労と比較して賃金が低い傾向にあります。全てのオープン雇用が当てはまるわけではありませんが、多くの場合、賃金が低めに設定されています。理由としては、オープン就労は短時間での勤務が多いためです。一般的な1日8時間勤務と異なり、オープン就労では1日6時間での勤務となる場合が多いです。また、勤務日数も週5日ではなく、週3~4というケースも多いため、必然的に賃金はクローズ就労より低くなってしまいます。そのため、オープン雇用で働く方の多くは、障害者年金を受給し、賃金と合わせて生活を営んでいるケースが多いです。
クローズ就労のメリット・デメリット
クローズ就労はオープン就労と異なり、障害を開示せずに働きます。オープン就労と比較すると賃金が高い傾向にあります。また、仕事内容に関しても高度なスキルを求められるため、よりやりがいを感じやすいでしょう。
一方でデメリットとしては、会社からの合理的配慮はなくなる点です。オープン就労と異なり、こういったことが苦手なのでこうしてくださいといったお願いをすることが難しく、自身で工夫して対処していかなければなりません。そのため、クローズ就労で働く場合、オープン就労で働くときよりも高いハードルを越えなければなりません。
ピアスタッフからの視点
実際にオープン就労・クローズ就労の現場の空気感はどうなのか、両方の就労経験がある私の肌感覚をお伝えします。
まず、オープン就労の場合ですが、やはり働きやすさを1番に感じます。合理的配慮が得られるという点もそうですが、自分以外にも障害特性を持った人が職場に居ることから、会社全体として障害者に対する支援体制が整っていると感じられることが大きいです。また、困った際には相談ができる体制が整っているケースも多く、安心して働くことができるという印象です。業務に関しては、量や内容が適切かを上長が確認してから割り振られるため、キャパオーバーになりにくいです。特に私はADHDの過集中という特性が強く、自身の状態の変化に鈍感であるため、こういった仕組みで業務を割り振ってもらうことで安心して仕事に取り組むことができます。一方、給与については、時短勤務ということもあり、ある程度低くなってしまいます。オープン就労の中でもフルタイムの求人などもあるため、そういった求人で働く場合であれば給与面での差はかなり縮まります。私も最初はフルタイムで勤務をしていましたが、自身の体調と相談し、時短勤務に変更しました。最初はいろいろと悩みましたが、働きやすさが自分の中で1番大事にしたいことだと優先順位をつけることができたため、現在ではこの働き方に納得しています。このように柔軟に働き方を相談できることも、オープン就労のメリットでもあります。
一方、クローズ就労の場合が、オープン就労に比べると高いレベルを要求されます。マルチタスクになることもあれば、曖昧な業務指示が来ることもあります。これらの内容に自身で適切な対処をしなければならないため、就労難易度はかなり高いです。質はもちろんですが、時間に関してもオープン就労より長く、業務が終わらなければ残業になる日もあります。オープン就労の場合、基本的に殆ど残業はありませんが、クローズ就労の場合、月10~時間程度、繁忙期であれば月20~時間程度の残業がある会社が多いです。また、クローズ就労の場合、業務管理が行き届いていない会社も数多く存在します。いわゆるブラック企業と呼ばれる会社も少なくはありません。そのため、自身でしっかりと会社を見極めないと、就労先で鬱病や適応障害といった精神障害を引き起こしかねません。一見するとデメリットしかないように思えるクローズ就労ですが、やりがいに関してはオープン就労よりも目を見張るものがあります。あらゆる困難を自身の力で解決することで自己成長に繋がり、その努力が給与として反映されていきます。自分のスキルアップや昇給などといったできごとで自信がつき、社会的地位の向上を実感することができます。また、自分の裁量でできる仕事も増えていくため、より大きな仕事を任されるといった充足感も得ることができます。
最後に
今回はオープン就労・クローズ就労についてお伝えしました。最初にもお伝えしましたが、どちらが正解というものはなく、自分に合った働き方で働くことが大切です。就職はあくまでもゴールではありません。長期間働いていくことが本当のゴールです。そのため、自分にあったコースで走りきることを意識して働き方を選べるようにしていきましょう。
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■この記事を書いた人は?■
ディーキャリア立川・所沢オフィス編集部
普段は、ディーキャリア立川オフィス、所沢オフィスでそれぞれ支援員として勤務。 主にオフィスの日常やイベント情報、発達障害、注意欠如・多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)、限局性学習障害(SLD)、精神障害、特性への工夫、障害者雇用、セルフケア、ライフハック、日々の支援員の気づきなど、様々な情報を発信しています。 凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凹凸凸凹凸凹凸凹凸
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