障害者雇用が「当たり前」になる日
法定雇用率未達成の【ペナルティ】
こんにちは、橋本です!
先日、名前を言えば誰でも知っている大手企業の子会社であるコールセンター部門の、人事ご担当の方と障害者雇用の推進について打ち合わせをしました。
企業の障害者雇用推進について相談を受けるケースが、ここ数か月でたて続いていました。人手不足や法定雇用率アップなどを背景に、企業の障害者雇用への関心が年々高まってきていることを肌で感じているこの頃です。
そもそも、就労移行支援という存在や役割が、企業様側にまだまだ知られていないなというのが強い印象です。
従業員数が一定数を超えた企業は、定められた率の障害者雇用を下回った場合、納付金を支払う義務が生じますが、障害者雇用に着手出来ない企業様としては、障害者を雇用するためのノウハウ、育成手段、現場スタッフの理解など、さまざまな「障壁」を前にすると障害者雇用の推進を尻込みないし事業の優先順位的に後回しになってしまい、納付金を納めることでの「解決」に甘んじているのが現状と言えます。
納付金は本来、法定雇用率を超えて障害者雇用を行っている企業と、そうでない企業との間に生じる経済的負担の調整を図るための制度であるという名目ですが、現実問題として障害者雇用に着手できない企業側の声としては「罰金」や「ペナルティ」にあたる負担として捉えられています。念を押しておくと、これは私個人の意見や解釈ではなく、私がこれまで聞いてきた「声」です。
就労移行支援は、障害のある方の就労支援と定着をするという当事者様の支援という側面が強いですが、障害者雇用に取り組んでいきたいが、そのためのノウハウや情報を持たない企業へのお手伝いをもっと具体的に、そして実質的に取り組んでいかなければ、社会は変わっていかないな、と強く感じるようになってきました。
以前から感じていた問題ですが、僕は就労移行支援だけではなく障害福祉サービス自体が、世の中にまだまだ全然「知られていない」という事実を目の当たりにし、そこを何とか変えていきたいと常々感じておりました。
人は、知らないものに偏見を持ちます。
僕は外国での生活が長かったですが、海外に在住している間に、アジア人である僕は何度となく差別的な振舞いをされたり言葉を受けたりもしてきました。
逆もまた然りで、日本の街中で外人を見かけたり話しかけられたりすると、妙な緊張感が走ったりコミュニケーションにブロックがかかったりしませんか?? その感覚は、語学に自信がないから、という理由だけで生じるものではない、と僕は思います。
日本の国籍を持つ有色系のスポーツ選手なんかが、偏見を持たれたりする話はあちこちで聞きます。差別は白人から有色人種に向けてのみおこなわれるものではなく、相互に生じるものです。
異形のもの、未確認のもの、未知なもの・・・。こういった対象に人は無意識に恐怖心や抵抗感を抱くものなのです。世界に有色人種への差別が根深く残っているのは、この感覚が原点になっていると思います。
逆に相手を知ることさえできれば、そのような偏見は払しょくされ、対等のコミュニケーションを取ることができるようになり、お互いにリスペクトも生まれます。実際僕はヨーロッパに住んでいるあらゆる人種の方々と、お互いに知り合うことによってたくさんの友情を築き上げることができました。
世の中にまだ根強く残る、健常者の障害者に対する差別的な感情や対応も、まさにこれと同質のものだと僕は考えます。
「知らないから」。その一言に尽きるのではないでしょうか。
必要な情報を、必要なところへ。
障害福祉サービスや行政の取り組みには、その人の人生をより豊かに、過ごしやすくするための優れた内容がたくさん取り揃えられております。
にもかかわらず、それらの情報は必要な人に対して必要なタイミングでなかなか届けられていないのが現状です。
令和4年度の障害者雇用数は過去最高に到達したものの、法定雇用率達成企業の割合は48.3%と未だに半分を下回っています。
現在でも法定雇用率を一定期間未達成の企業は、厚生労働省のHPで公表されますが、世間や社会は今後、企業が障害者の法定雇用率を達成しているかどうかについても、厳しい目線で見るようになっていくでしょう。
10数年前は当たり前のように横行していたサービス残業やハラスメントは、今もなお根強く残っている場合もありますが、当時よりは遥かに厳しい目で見られるようになり、被雇用者側も声を上げやすい社会にこの国もようやくなってきました。企業のコンプライアンスとCSRに対する世の中の関心と評価が高まってきていることは私自身も会社経営をしている中で強く感じているところです。
サービス残業やハラスメントのように世間や社会は今後、企業の法定雇用率達成率についてもなお一層厳しい目線で見てゆくことでしょう。障害者の雇用を整備しない会社は、社会的責任を果たしていない、とみなし、今以上に信用と評価を下げることになりかねません。と、言うよりなっていかなくてはなりません。
病気や障害の疑いがあっても、どこにどう相談すれば良いのか分からず、周りの理解も得られずに一人で悩み、生きづらい思いをしている当事者ないしその周囲の方々。障害者雇用率を達成したいと思っていても、知識や経験がないために踏み切ることができず、納付金という「ペナルティ」を支払うことに甘んじる企業。遠くない将来、障害者雇用に取り組めない企業が支払う本当の「ペナルティ」は、お金ではなく社会的信用の喪失となってゆくでしょう。
どちらにとっても、就労移行支援ないし地域の福祉サービスや行政の制度はもっと知られるべきで、もっとスムーズに活用できるものとして、市民権を得る必要があると強く感じている次第です。
ではまた次回!!
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