利用者インタビュー「就労移行支援を利用したきっかけは?」

就労移行支援(ディーキャリア)を利用して良かったことは?

ディーキャリアを実際に利用してみて、よかったことは何ですか?

ディーキャリアを利用した理由でもお話ししたのですが、「ライフスキルコース」で学んだ知識を「ワークスキルコース」で実践できたことが良かったです。
「ライフスキルコース」では、テキストに沿って特性や課題への対策方法や知識を学んでいくのですが、学んだことを活かして実践をしてみるのが「ワークスキルコース」なんですね。
本を読んで終わりではなく、学んだことを活かす機会があるのが良かったです。テキストを読み返して、実践して、を繰り返す感じです。

学習するだけではなく、実践を繰り返すことで、習得ができるわけですね。
「ワークスキルコース」では、具体的にどのようなことに取り組まれたのですか?

例えば、チーム内で訓練用の模擬業務をするときには、リーダー役や調整役などの役割をそれぞれ担当して、みんなで協力し合って、成果物を期日までに完成させるっていうものがありました。その中で、やっぱりもちろんうまく物事がいかないことがあって、怒りっぽくなってしまうこともあったんですが、気持ちをコントロールするようにしたり、人のせいにしないように考えたり。チーム内で何かを成し遂げようとすればするほど、不安とかストレスがあるので、ライフスキルコースで学んだことを実際に活かしてみる練習をしました。「The実技」です。

物事の考え方を変える「リフレーミング」の訓練などが、チームでの業務において役立ったということですね。
Yさんの場合は、もうすぐディーキャリアを卒業予定かと思いますが、卒業を目前にした今、「ディーキャリアに通ってよかったな」と改めて感じることはありますか?

そうですね、通ってよかったと十分に思っています。
まずは、人とのコミュニケーションがものすごく楽になったと思います。
具体的に言うと、ガーって自分の話したいことを一方的にしゃべったりとか、自分の興味ある話は饒舌になって、他の人を置いてきぼりにしてしまうことがあったり。
コミュニケーションの場では、その場の空気感を察することとか相手の話を聞くことが重要だったり、話すときも「端的に」っていうのが重要だったりするということを学びました。
そういったことを学べるので、ディーキャリアに通って楽になったなって。今までは、意思疎通ができなかったりするところも多かったので。

なるほど。コミュニケーションの取り方のコツが身についたから、コミュニケーション楽になったっていうことですね。

そうです。コミュニケーション楽になるともう、どんな仕事も楽になりますね。仕事だけじゃなくて、プライベートも楽になりました。

プライベートの面でいうと、どんなことが楽になりましたか?

友達などの表情や様子をみたりとか、その場の雰囲気を察したりして、声をかけるべきかそうじゃないかを判断できるようになりました。心配になって、衝動的に「何があったの?」って聞いたりすると思うんですけど、相手の状況や関係性によっては、かえってその人を苦しめてしまうことがあるということを学んだんですよ。
なので、そういったときは、そっとしておいてあげるのが一番なんですよね。

相手の状況などを踏まえた上で、行動がとれるようになったんですね。

あとは、端的に話せるようになりました。一番分かりやすい例でいうと、LINEの文章とかですね。相談事があるときに、論文みたいにかなり長い文章を書いちゃってたんですよ。序論・本論・結論みたいなかんじで一方的に。でも、それってやっぱり送られた側からすると、読んでいてすごく疲れるし、文字の羅列で分かりづらいっていう風になっちゃってて。
それが、ディーキャリアを利用してからは、「こういう質問があるんだけど、今時間いいかな?」と相手の状況を聞いたあとに、端的に短い文章で送ることを心がけていて、会話のキャッチボールができるようになりました。

相手の立場になって、返信がしやすいメッセージが送れるようになったということでしょうか?

そうですね。そのほうが相手にとっても自分にとってもストレスがないことに気づきました。
恋愛面でもそうですね。自分の考えを一方的に押し付けるんじゃなくて、相手の話を聞くことが大切だと気づきました。結構、思い込みが激しくて、すれ違うことが以前は多かったのですが、今は、相手の話をちゃんと聞いて、自分の思っていることを端的に伝えられるようになりました。

ちなみに、ディーキャリアで学んだことのうち仕事において活かせそうな、コミュニケーションのコツはありますか?

話が長くなってしまいがちなので、端的に情報をまとめることですね。例えば、メールであれば、長文を送るのではなくて、箇条書きにしたり、内容によってメールを分けたりするなどの工夫をすることです。
口頭で質問をするときも、一度情報を整理してから、端的に話をするための練習をしました。

それもワークスキルコースでの訓練で対策を身につけたのですか?

そうですね。話が長くて、何を言っているか分からないとディーキャリアのスタッフから指摘を受けました。問題が2つあったときに、その2つをごちゃごちゃにして話してしまうことがあったんですね。なので、2つ話したいことがあるときには「別件なのですが」とか「質問が2つあるのですが、1つ目が」とそれぞれ分けて話すように心がけるように練習しました。
この工夫ができるようになって、自分の伝えたいことがちゃんと相手に伝わるようになりました。

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