【当事者が聞いてみた】障害者就労支援センターのリアル
突然ですが、皆さんは「障害者就労支援センター」という機関を知っていますか?
障害のある方の「働きたい・働き続けたい」という思いを応援・サポートするために、
東京都内の各区を始めとした自治体に設けられている機関です。
障害のある方が「働く」に困ったときに頼れるこの障害者就労支援センターについて、
下記の気になるポイントについてまとめました!
【障害者就労支援センターのここが知りたい】
・どんな人が対象になるのか
・利用するための手続きは
・具体的にどんなサポートをしてくれるのか
また、障害者就労支援センターの担当者の方にインタビューし、実際のサポート内容などについてお聞きしました!ぜひ最後までご覧ください。
●この記事を書いた人:井上(ピアサポーター)
幼い頃から「人の話を聞いていない」「うっかりが多い」「失言してしまう」などがあり、
人間関係の悩みを抱えながら育つ。大学卒業後公務員として勤務するも、自分に合わず1年もたたず離職。その後も、短期離職が続く。「このままではだめだ」という思いから2019年クリニックを受診し、ADHD(注意欠如・多動性障害)と診断を受ける。2020年入社し、発達障害や精神障害をお持ちの方の就労支援に携わる。同年12月、障害者雇用に切り替え、現在は自分の障害を開示し、その経験を役立てながら支援をおこなっている。
目次
障害者就労支援センターとは
東京都において、「区市町村障害者就労支援事業」として、区市町村が実施主体となり実施しているサポートです。障害のある方が安心して働き続けられるよう、身近な地域で「働く」を応援する事業で、
「就職支援」「職場定着支援」「企業向け支援」などをおこなっています。
どんな人が対象?
該当自治体に在住している方で障害のある方であれば、基本的には障害がある方で、就労を希望しているようであればどなたでも利用できます。区によっては、障害者手帳がある方に限定されている場合もあります。
【こんな人が利用できます】
・当該自治体在住の障害のある方
・当該自治体在住の障害のある方のご家族及び関係者
・障害のある方を雇用している、または、雇用を考えている当該自治体内の事業主
※自治体によって条件が異なるため、詳しくはお住いの自治体の障害者就労支援センターにお問合せください。
利用するにはどうしたらいいの?
利用のためには、利用登録(無料)が必要です。
登録面談をおこない、現在どんなことで困っているのか、就労支援センターでどのようなサポートをしてもらいたいのかなどについてすり合わせをおこないます。
具体的にどんなサポートがあるのか
自治体ごとに少しずつ差異がありますが、一般的にはこのようなサポートを受けることができます。
●障害者雇用に関する情報提供
障害者就労支援に関して、情報提供を受けることができます。
ハローワークなどの就労支援機関とも連携してサポートをしていただけます。
●就職活動に関する伴走支援
応募書類の作成のサポートや面接練習など、就職活動に関する支援を受けることができます。
面接同行もお願いできるため、面接に不安がある場合には支援スタッフの方に相談してみましょう。
●職場定着支援
就職した後も、職場で安定して働くための支援を受けることができます。
必要に応じて支援スタッフの方が企業とやり取りして、困りごとや不安などをヒアリングして問題解決をしてくれます。
【当事者が聞いてみた】豊島区障害者就労支援センターに直撃インタビュー
■豊島区障害者就労支援センターってどんな場所ですか?
障害のある方の働く機会を拡大し、安心して働き続けられるよう、生活面と就労面の両面からサポートをおこなう機関です。
障害のある方ご本人、そのご家族や、障害のある方の雇用をされている企業からのご相談を受け付けております。区市町村障害者就労支援事業として、区市町村が実施主体となり東京都内の各自治体に設置されており、豊島区では区直営で運営しています。
【こんな支援を提供しています】
・一般就労を目指す障害のある方への就労支援
・一般就労中の障害のある方への職場定着支援
・障害のある方を雇用している又は雇用を考えている企業に向けた支援
・地域課題を解決するための取り組みなどの意識改革支援
【こんなスタッフがいます】
・生活支援コーディネーター
就労の基盤となる生活を整えるためのアドバイスをおこないます。
・就労支援コーディネーター
就労面の支援を担当し、安定した就労への伴走支援をおこないます。
・地域開拓促進コーディネーター
就労希望者を積極的に掘り起こし、企業側に対する障害者雇用へのアプローチをおこないます。
【場所・営業時間】
場所:豊島区役所本庁舎4階障害福祉課(豊島区南池袋2-45-1)内
営業時間:8時30分~17時(※土日・祝日・年末年始を除く)
Webページ:https://www.city.toshima.lg.jp/172/kenko/shogai/shisetsu-02/002553/index.html
【利用までの手続き】
豊島区障害者就労支援センターを利用するには、予約が必要です。
まずは電話で、面談の事前予約をしてください。
その後、対面の面談で意向をうかがい、当センターの事業の説明をしたうえで、登録の手続きに移ります。
【利用対象の方】
・区内在住または区内就労移行支援事業所等に通所している障害のある方
・区内在住の障害のある方、指定難病の認定を受けている方のご家族及び関係者
・障害のある方・難病患者を雇用している、または、雇用を考えている区内の事業主
※原則障害者手帳をお持ちの方に限ります。
■よくあるご相談はどんなことですか?
働きたいと思っている当事者の悩み
「就職がなかなか決まらない」「自分にあった仕事がわからない」というご相談が多いです。
又は、体調管理がうまくできなかったり、会社でうまくコミュニケーションが取れないのではないか、といった悩みもよく伺います。さらに、勤務時間や勤務体系との体調のバランスや、休職の方の場合は職場復帰への不安をこぼされる方も多いですね。
障害のある方ならではの苦労とは
自分自身の特性をマイナスととらえて、考え方や発想に余裕がなく、「良いか/悪いか」という二極で捉えてしまったり、相手がどのように感じているかを想像することが難しく、自分の中で自己完結してしまっていることに由来する困りごとが多いようです。
また、職場や周囲に対して自分に必要なサポート・配慮を言い出せず、それが原因で体調を崩してしまわれる方もいらっしゃいます。
■豊島区障害者就労支援センターのサポートの特色とは?
豊島区障害者就労支援センターでは、既に障害者雇用で就労されている方や、
その企業様からのご相談が一番多くなっています。
そのため、職場定着支援・就労継続支援が中心になっておりますが、「就労」に関するご相談であればどんなことでもご相談いただけます。
職場定着支援の詳細について
必要に応じて面談や職場訪問をおこないます。面談の頻度は、ご本人の状況に合わせて調整します。また、休職されている方に対して、円滑な職場復帰のための支援をおこなっています。
就職に関する支援について
お困りの内容をお伺いし、ハローワークや就労支援施設等の関係機関をご紹介しています。
就労支援コーディネーターがあなたの困りごとをお聞きし、「安定した就労」までの伴奏走支援をおこないます。
【具体的な支援内容】
・応募書類などの作成支援
・面接練習
・キャリア面談
豊島区直営であることによる強みとは?
豊島区直営であることで、障害福祉サービスの支給決定をおこなうケースワーカー等と身近に連携しやすく、支援のネットワークを構築しやすいことですね。
身体・知的・精神・発達障害者の支援のグループや、くらし・しごと相談支援センター、豊島区立心身障害者福祉センター等の職員と必要に応じて密に連携を取り合い、支援にあたっています。
■最後に、皆さんにメッセージをお願いします!
「働く」ということは、障害のある方が地域で自立した生活を送るということにおいて、非常に重要な要素です。
豊島区障害者就労支援センターでは、障害のある方の「働く」を全力でサポートし、よりよい生活を送ることができるよう支援しています。
もし、就労に関して不安や相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせください
【豊島区障害者就労支援センターをもっとよく知りたい方はこちら!】
豊島区障害者就労支援センターのサポートの内容や、支援体制についてわかりやすくまとまった動画をご紹介します!ぜひご覧ください。
豊島区の障害者就労支援事業
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、障害者就労支援センターにフォーカスし、
そのサポートの特色や対象となる方についてご紹介してきました。
■ 就労移行支援事業所か、障害者就労支援センターか?
ちなみに、「就労移行支援事業所と障害者就労支援センターの違い」についてはご存じでしょうか。
障害者就労支援センターは、
・その自治体に住む障害のある方が無料で利用でき、
・かつ面談支援が中心であること が特徴です。
一方就労移行支援事業所は、
障害者総合支援法が根拠法となる福祉サービスの一つで、
・サービスを利用するために自治体から発行される受給者証が必要
・前年の世帯収入に応じて費用負担がある場合がある
・通所支援が中心
・平均利用期間は8か月~1年程度
と、障害者就労支援センターとの違いがいくつかあります。
就労移行支援がおすすめな人ってどんな人?
就労移行支援では平均利用期間が8か月~1年と長期にわたるため、
「一定期間を訓練に費やしてしっかり働くための準備をしたい」という方におすすめです。
特に、下記のような方にはおすすめできるサービスです。
・障害特性による困りごとがあり、今まで仕事が長続きしてこなかった方
・生活リズムを整え、働くための体力をつけたい方
・離職期間(ブランク)が長い/転職回数が多い等、1人で就活をすることに不安があり、専門家のアドバイスを受けたい方
・働くためのスキルを身に着けたい方
通所支援が中心のため、毎日通うことで自然と体力が身につき、
またカリキュラムに沿って学習していくことで「働くためのスキル」を習得できます。
何より、自身の障害特性をより深く知り、その対策を支援員と一緒に考えたり、
企業に依頼する配慮事項の言語化に取り組むことができます。
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