感情をぶつけるな、〇〇〇にしろ。
やらない息子を叱りました
こんにちは、橋本です。
先日、サッカーをやっている現在小3の息子のために買った防寒具、長袖のインナーを2枚と、毛糸の手袋だったんですが、ものの見事に全部紛失してきました。
しかも1回しか使わずに、です。
寒くなってきたので、練習前は着用しているのですが、身体が暖まってくると脱いで、そこらへんに放り投げているんでしょうね。ええ、全部なくしてきました。
脱いだ後、カバンに入れておくなりすればいいのに、そういうところまで頭が回らないんでしょうね。
以前から忘れ物は多い方でしたが、ここまで酷いのは今回が初めてです。
最近、学校や習い事に行くのも親の僕が「行くよ、準備して!」って言わないと、いつまでもネットフリックスでアニメを観ていたり、だんだん自分のことをやらなくなってきたので、とうとうパパの堪忍袋の緒が切れて、恐怖の激詰めタイムが始まりました。
怒鳴り散らすわけではないですが、「このままだと自分のことを自分でやらなくなってしまうし、モノも大切にしない」、「他人から言われないとやらないようだったら、サッカーだって自分のプレーに責任を持てないし、言われないと動けない判断できないし、同じミスを何回も繰り返して反省もしない。現にそうなっている」ことを、淡々かつズバズバと伝えました。
ボロボロ泣いている息子を見て、言わなきゃならばい時だってあると思った反面、「これじゃ自分が親にされて嫌だったことをそのままやっているだけよなー」と後味の悪い気持ちにもなりました。
僕も小学生のころはお世辞にも、というか全くもって自立している方ではなかったですし、カバンの中はいつもグチャグチャ、宿題や予習復習も親に言われてから仕方なくやっていました。
ゲームやテレビも「やめなさい!」と言われるまで永遠にやってましたし、自分で言うのもなんですが、息子に説教できるような小学生では決してなかったです。
当時の僕は、親からうるさいことを言われると「うるさいなー」と思いましたし、強い口調で言われたり、今だったら虐待案件ですが平手やグーで殴られたり、お気に入りのゲームやおもちゃを捨てられたり、おやつや食事を抜きにされたりすると、全力で泣いていました。
このような指導、教育は自立心の改善には全くつながらなかったです、というよりむしろ親の抑圧という負の感情が潜在意識に刷り込まれただけで、その先の精神的に不安定で不均衡な10代~20代の自己肯定感や自己重要感を無意味に低下させるだけの結果に終わったことを思い出しました。
感情は、コスト
しばらくして、「じゃあどうすれば忘れ物が減って、自分のことは自分でできるようになれるか、一緒に考えよう」と切り出して、【方法を一緒に考える】という僕が親から受けてこなかったアプローチを追加してみることにしました。
そこでまずは、自分のことを自分で用意するために、ホワイトボードに1週間の予定を書いて、マグネットで今日が何曜日か分かるようにしました。
そうすることで翌日、学校の他に何の習い事があって、何を用意しておかなければならないか、一目瞭然で分かるようにしました。たぶん、これをやるまで息子は、今日が何曜日だかも意識して過ごしていなかったんだと思います。
大人も1日、1週間、1か月の予定を、スケジュール帳などで予定を管理しているわけですから、その術を持たない子どもに、全ての予定を把握・記憶して「前もって準備しなさい」と叱るのは、ちょっと酷だな、と僕は思い直しました。
そして大好きなテレビのリモコンは、このスケジュールの書かれたホワイトボードの前を定位置にし、テレビを観る前に明日用意しなければならないものを準備するように意識付けました。
物を失くす癖については、学校での忘れ物や失くしものはさほど頻繁ではないことがヒアリングで分かったので、やはり原因はサッカーの練習中に脱ぎ着したものを失くしてしまうことが頻度としては最も多いことが判明しました。
「どんなに急いでいても、脱いだものはカバンの中にしまう」というルールを作りました。すぐにできるようになるか分かりませんが、ルールを作っておけば失くしものは改善されるのではないか、というのが第一段階です。
さらに1か月に千円の「経費」を設定することにしました。サッカーの練習で必要なものは、このお金から出して買うことにして、使わなったらお小遣いにして良いことにします。
もし、失くしものをしてしまうと、このお金から再度購入しなければならないため、自分の取り分は減ってしまう仕組みです。こうすることで物を大切にする意識と、紛失という「失敗」をしたときに、痛みを味わえる経験をすることができるようになります。
このように、子どもができないことを「なんでできないんだ!」って感情的になって叱ることは簡単ですが、たぶんそれでは改善はされないでしょうし、第一子どもの自己肯定感を下げてしまう原因になるでしょう。
できないことはまずはそれができるように、意識を向けるための【仕組み】を一緒に考えて、作るというアプローチに切り替えました。
まだ取り組んでから日は浅いですが、明らかに失くしものや忘れものの頻度は減少し、次の日の準備を自発的に取り組むようになりました。
できるようになったことで、「できるようになったじゃん!」って褒めると、下がった自己肯定感も再び上がることでしょう。
僕は、子どもと大人の大きな違いの一つは、「術を持たない」ことだと思います。
大人は何か障害が生じたときに、同じ失敗を繰り返さないように何かしらの対策や改善を図る「術」を、多かれ少なかれ編み出すことができます。
しかし小学生、ましてや低学年の子に、大人と同じような対策や改善を求めることは、少なくとも僕は少々酷なんじゃないかなって考えています。その部分は、大人が手を差し伸べて一緒に考えるように心がければ、できないやらない我が子にイライラしたり感情をぶつける頻度も減るでしょうし、親と一緒に考えたことを実践し、できるようになったことを称賛してあげられれば、子どもだってストレスが減って親の抑圧を感じるリスクも下がるでしょう。
感情は、コストです。自分の感情を我が子にぶっ放すことによって、子どもからの信頼や、のびのびとした情緒などの喪失と、さまざまな代償を親は支払うことになります。
他者に感情をぶつけるようなコストを支払うくらいなら、対話と仕組み作りによって、わざわざ失わなくて良いものを守ることに繋がります。
これは発達障害の特性対策でも大いに用いられるべきことで、できないこと上手くいかないことを指摘のみで済ますのではなく、対策や改善案を一緒に考えるというアプローチを、支援者や一緒に関わる周囲の方々が積極的に取り入れていただきたいことだと提言します。
ではまた次回!
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