怒りってどこからくるの?
みなさんこんにちは。ディーキャリア草津オフィス中川です。
ディーキャリア草津オフィスでは感情のコントロールの練習としてアンガーマネジメントという訓練をおこなっています。
なぜかというと、怒りという感情は人生に大きい影響を与える感情だからです。
ちょっとしたことでついイライラしてしまい、大したことじゃなかったのに感情がコントロールできずに烈火のごとく怒ってしまった・・・なんて経験はありませんか?
実は、発達障害を持っている、持っていないに限らず強い感情をコントロールすることはとても難しいことです。
とはいえ、発達障害の特にADHDの特性をお持ちの方は感情のコントロールに苦手感がある方が多くいらっしゃいます。
なぜだと思いますか?
理由は脳の働きに関係があります。
ADHDと怒りの関係
先ほどもお伝えしたように、ADHDの特性があると特に感情のコントロールが難しい傾向にあります。それはなぜかというと、脳の動きが緩やかだからです。
ADHDという名前だけ聞くと、注意欠如・多動性障害という名前の通り、衝動的に体が動いてしまいやすかったり、思ったことがつい言葉に出てしまったり、じっとしている事が苦手だったりと、脳の動きが緩やかとは思えないかもしれません。
脳は場所によって処理をしている内容が違います。その中で、感情や衝動などのコントロールをつかさどっている前頭葉という部分があります。ちょうど皆さんのおでこあたりに位置する部分です。
前頭葉は感情や行動に直接関係があるのですが、その動きを制御している前頭前野という部分があります。
前頭前野は、前頭葉の働きを制御する、いわばブレーキのような働きをしている部分です。
実はADHDの特性が強い方はこのブレーキが利きにくく、前頭葉が活動し過ぎてしまうため感情のコントロールや衝動が抑えられないといった原因に繋がるのです。
怒りってどこから来るの?
では、さっそくですが、みなさんの『怒り』はどこからやってくるのでしょうか?
空から降ってくると思いますか?
道端に落ちているのでしょうか?
おそらくそんなことはないと思います。
実は、怒りというのは自分の中から出てくるのです。
それって一体どういう事?と思われる方がいらっしゃるかと思います。
今日は怒りがどのように生まれるのかをお伝えしていこうと思います。
怒りの発生のステップ
少し想像してみてください。街中で肩と肩がぶつかった!電車で足を踏まれた!頼んだことを忘れられていた!というできごとに出会ったとします。
そんな時、『イラっ』とすることがありませんか?
実は、その『イラっ』は、自分がそのできごとに意味づけをおこなうことで発生しているのです。
どういうことかというと、怒りは
第一段階 できごとに遭う
第二段階 できごとに意味づけをおこなう
第三段階 怒りの発生
の段階を経て、自身の怒りとなり出てくるのです。
もう少しできごとを具体的にしてイメージしてみましょう。
ぜひみなさんも、一緒に想像して考えてみてください。
『あなたが会社に出勤した時に、たまたま同じ部署の人が前を歩いていました。
そのため、その人に「おはよう。」と声をかけましたが、相手はこちらを振り向きもせずスタスタと歩いていってしまいました。あなたは、「あの人は、絶対自分の事を無視したんだ!嫌な奴だ!」と思い、朝からイライラが止まらなくなってしまいました。』
このできごとを、怒りが生まれるステップに分けて考えてみましょう。
第一段階 できごとに遭う
この中のできごととはどこを指すでしょうか?
それは・・・
『挨拶をしたのに、返事が返ってこなかった』
ここの部分になります。
自分は挨拶をしたけれども、それに対しての返事が返ってこなかった。これができごとです。
⇓
第二段階 できごとに意味づけをおこなう
では、第一段階で起きたできごとに対して、どのように感じたでしょうか?
それは・・・
『あの人は、絶対自分の事を無視したんだ!嫌な奴だ!』
ここの部分になります。
できごとに対して、自分がどのように感じたのか?また、どのような考えが出てきたのか?これが、できごとに意味づけをおこなうということです。
⇓
第三段階 怒りの発生
第二段階で出来事に対して、自分がどう捉えたかという意味づけをおこないました。
こうして、怒りという感情が発生します。
怒りの感情の緩め方
しかし、実はこの中のある部分を変えてみると、怒りが落ち着くようになってきます。
それは、どこだと思いますか?
正解は、第二段階のできごとに意味づけをおこなうの部分です。
できごとに対して自分がどのように意味づけをおこなうのかによって、怒りが生まれるかが変わりますし、もし生まれたとしても怒りが弱い状態になります。
先ほどの例で考えてみましょう。
第一段階 できごとに遭う
『挨拶をしたのに、返事が返ってこなかった』
できごとは先ほどと変わりません。状況は起きたできごとを客観的に捉える必要があります。
⇓
第二段階 できごとに意味づけをおこなう
先ほどは、できごとに対して『無視された!嫌な奴だ!』という意味づけをおこない、結果として怒りが出てしまいました。
では、別の捉え方を考えてみましょう。
例えば・・・
『挨拶が聞こえていなかったのかな?もしかするとイヤフォンで音楽を聴いていたのかもしれないな。』
『急いでたのかも?』
『自分の声が小さかったかな?』
このように、起きたできごとを変えることはできませんが、自分の考え方・捉え方は変えることができます。
⇓
第三段階 怒りの発生
先ほどの捉え方だと、イライラ感が強く出てしまっていましたが、今回のような意味づけの仕方をしてみるといかがでしょうか?
『まぁ、仕方がないか(怒りの発生なし)』
『モヤモヤするけど、怒るまでもないか。(怒りが発生しても弱い)』
このように変化するかもしれませんね。
考え方を変えてみたり、一歩引いて現状を客観的に見てみたり、相手の立場になって考えてみたり、自分の考えだけにとらわれずできごとを見てみると意外に冷静になれるかもしれませんね。
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