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大人のADHDは「反省していない」「ミスを繰り返す」と思われがち、誤解されない方法3選

反省しているのに反省していないと思われてしまう
ミスをしたくないのにミスを繰り返してしまう
やる気はあるのだけれど、なぜかできない
何度も注意をされているが同じミスを繰り返してしまう

ADHD(注意欠如・多動性障害)と診断されている方や
グレーゾーンの方など
自分ではやる気はあるのだけれど
なぜか自分の思っていることと他者からの評価がずれてしまう

仕事をしていくうえですべての業務において
ミスをするわけではないけれど
周りと比べられたり、継続的に働いていると
上司や周りの方から注意を受けてしまうことが多い

今回は大人の発達障害ADHDの特性と
自己理解の方法や相手に理解してもらうための方法をお伝えしていきます

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ディーキャリア柏オフィスの責任者で社会福祉士・精神保健福祉士の高野です
ディーキャリア柏オフィスは発達障害の特性に応じた訓練プログラムを提供している
就労移行支援事業所です

発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD 限局性学習障害SLD)
精神障害のある方などが在籍されております
専門知識のあるスタッフで運営しています

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目次
1.ADHD傾向があるとなぜ誤解されてしまうのか
2.大人の発達障害(ADHD)の解説と特性について
3.誤解されないためにするべきこと3選
4.主観的以外の視点を取り入れるべき理由

1.ADHD傾向があるとなぜ誤解されてしまうのか

ADHDに限らずですが
大人の発達障害の特性があると言葉の表現に偏ってしまう傾向があります
特性として言語的な表現に意味を持たせるため
非言語的な表現がおろそかになってしまう場合が多いです

例えば、
仕事を依頼されたときに「やり方はあたなに任せるね」と
上司から言われた際に
・100%自分にまかせられている
・自分のやりたいように進めてもいい
と感じてしまうことが多い

言葉だけを断片的に見ると
「やり方はあなたに任せるね」=「あなたの好きにやってもいいです」と
とらえることもできますが

仕事の場面では様々なルールやマナーが存在するので
「やり方はあなたに任せるね」というのは
前提として職場であることがあり
ある程度の枠組みのあるで、任せられていることになります

「やり方はあなたに任せるね」というのは
あなたの自由にやっていいよ、ということではないことは認識しておく必要があると思います

ADHDの当事者の方や
ADHDの方と関わるうえで必要なのは
ADHDという障害の理解にあります

ADHDがどのようなものなのか
どんなことで困りそうなのか
それが生活や仕事にどのように影響を及ぼすのかを考え理解する必要があります

時折、ADHDの人が反省しない人と混同されることがありますが
反省していないように見えてしまうこともありますが
反省していないわけではありません

もちろん一概には言えませんが
そういったコミュニケーションが苦手なだけかもしれません
当事者の方も定型発達の方も
お互いに理解しあうことが大切だと思います

2.大人の発達障害(ADHD)の解説と特性について

大人の発達障害とは 
ASD (自閉症スペクトラム障害)
ADHD(注意欠如・多動性障害)
SLD (限局性学習障害)
などの総称になります

発達障害はあくまで先天的なもの(生まれつき)であり
原因は脳の機能不全といわれています

加えて障害特性は障害に適した環境でない
ストレスがかかっている、慣れて緊張がほぐれる等の様々な
要因から特性が出やすくなることもあります

その点を踏まえると自身に関する特性や傾向の理解
当事者の方に関わる前には事前の障害の理解が大切とされています

ADHDは(注意欠如・多動性障害)といい
「多動」「不注意」「衝動性」という特性のある発達障害の1つです

・多動性
大人になると症状が緩和される方もいますが
文字通り「動きが多くなる」特性です
行動だけでなく、多弁にもなります

そわそわと落ち着きがなく社内をうろうろしてしまったり
会議中に話しているテーマにそぐわない発言をして
会議の進行を妨げてしまうことや理解していないと勘違いされてしまうことがあります

・不注意(注意欠如)
注意を持続することが苦手で、やるべきことに集中を向けられず
ほかのことに興味が移ってしまう事で
注意散漫になり忘れ物やスケジュールの抜け等の影響や
整理整頓も苦手でデスクが散らかりがちになり
無くしものや探しものが多くなることや優先順位を見誤ることがあります

・衝動性
先の見通しを持たず思い立ったらすぐに行動に移してしまいます
様々な背景を踏まえ計画を立てることに苦手を感じ
自分の意見や思いついたことが頭に残り
それを実行しないと気になって仕方がなくなります
その結果他の行動へも影響を与えてしまう事があります


要因は「脳の低覚醒状態」が関係している
「脳の報酬系機能」が関係している
「脳の実行系機能」が関係している
などといわれています

脳の低覚醒状態だと
判断力が鈍っている状態になります
衝動性として何か気になったことを行動に移すということもありますが
衝動的に「もぅやらない」と行動をしない選択をしてしまうのも含めて
「衝動性」の一つになります

叱られても特性による失敗・苦手であるために、自分では改善のしようがない場合がある
障害による特性がある事から
「反省していない」「やる気がない」のではなく
そもそもコントロールできない場合もあります

その要因として「自己理解が進んでいない」
自身に合っていない環境であることから本人も意図せず
特性として繰り返していることがあります

脳の性質のになり「意識する」では解決できない問題のため
この状態を続けることで自身の評価も「出来ない」
他者の評価も「何度行っても直らない/反省してない」という摩擦から
他の疾患を併発することもあります

するとさらに活動が困難になり自身も相手にとっても良いことは何もありません
なので「発生させないこと」だけに着目するのではなく
「発生を予測できるようになる」
「発生した後どうすれば良いか」にも目を向けていくことや
環境の選択と設定の必要があります

これは当事者の方にも関わる方にも必要な視点であり
相互理解をして自己理解/他者理解を進めていく必要があります
また他者からの意見やアドバイスをもらうことも必要になります

3.誤解されないためにするべきこと3選

他者に誤解をされないための解決策として重要な3つのこと

【過去を振り返り傾向を知る
当事者の方は自身の過去の経験を振り返り
自身のトラブルが発生した時のこと
逆に上手くいったことを思い返し

「なぜできたのか」
「なぜできなかったのか」
ということをその時の環境や
自身の状態等様々な要因を含めて分析していく必要があります

要因の分析を行うことで自身の傾向をつかむことができ
次回以降はどうしたらいいのか
自分に必要なサポートや自力でできることは
どのようなことなのかを知ることができるためです

【自身に適した環境なのかを考える】
特性上ケアレスミスが発生しやすいのであれば
人的なサポートを受けられる環境という視点と
そもそもの求められることが無い物理的な環境の2つの視点で環境を考えると良いです

自身が最終チェックの業務ではなく
工程の途中に携わる業務にしてもらうことや
ダブルチェックをしてもらえるよう依頼する≪人的な環境≫
または慎重さが必須とされる業務を選ばない≪物理的な環境≫
という選択をする等の環境を整えることも必要です

【発生を防ぐ自己対処を考える】
障害特性の話を踏まえると
これはミスを0にするのではなく
少しでもミスを減らすことの出来る対処を考えるということになります

注意が散漫にならないようデスクを整理し
掲示物などを無くすことで情報を制限する
聴覚からの情報も制限する

入力であればミスが出やすいのは文章なのか数字なのか
大体何文字に1回ミスが発生するのか集中の持続できる時間はどれくらいかなど
知ったうえで対応していく方が建設的です

上記のような自己対処を考えやってみることを
「特性の検証」等と言いますが
頭の中だけで考えていくだけではなく
実際に行動してみることが大切になります

また1度やってみるだけだと検証にならないので
複数回試していくことが重要になります

1度試してみてもたまたまうまくいっただけ
たまたまうまくいかなかっただけの場合もあるので
必ず複数回試したうえで
自身に合う自己対処法を見つけ出す必要があります

客観的な視点で物事を捉えることが苦手な場合は
他者の協力を依頼していくことも大切です

4.「主観的」以外の視点を取り入れるべき理由

人は誰でも主観的に物事を考えてしまう傾向があります
「認知バイアス」という言葉があります

認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)とは、物事の判断が、直感やこれまでの経験にもとづく先入観によって非合理的になる心理現象のことである[1]。認知心理学や社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題でもある。従って認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪めてしまうことがある。  <~ウィキペディア 引用~>

認知バイアスの中に「自己中心性バイアス」というものがあります
自分に不利益にならないように、自分にとって都合の良い形で解釈をすることです

自分自身の解釈のみになってしまうと
自分では理解ができることでも
相手が理解できないことがあります

相互理解をしていくためには相手にわかる形で説明をしていく必要があります

【他者に説明できるようになる】
「発達障害」は今やだれもが知っている単語になりましたが
「知っている事」と「理解」している事は違います

相手が「理解」しそれを踏まえたうえで話をしてくれるように
自身から促す必要があります
特に仕事の面では他者評価になります

言った、言わないという事実上の判断ではなく
相手に伝わったのか?
きちんと理解してくれているのか?
ということが大切になります

その際に自身のことを理解していないと
どこから説明していいのか
いいわけだと思われてしまわないかなど
考え込んでしまうことやタイミングを逃してしまって説明に踏み切れないこともあると思います
自身の性格やこれまでの経験も踏まえたうえで相手に特性を説明できるように
事前に整理しておくと良いと思います

自分の特性を適切に理解し
他者に説明をするスキルが「働きやすさ」を実現するための必要でだと感じます

特性に関しても「特性があること」ではなく
「特性がありながらもどの様にすれば自分らしい活動を続けていけるのか」の
視点で考えることで他者のサポートを受け入れやすくなると思います

ディーキャリア柏オフィス|就労移行支援事業所

ディーキャリア柏オフィスでは
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