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発達障害の問題解決|「頑張るだけ」から卒業する考え方

「頑張るだけ」から卒業しよう|発達障害の問題解決の考え方

「仕事がうまくいかないとき、もっと頑張ればいい」

「ミスをしたら、次は絶対に気をつけなければ」

「周りの人はできているのだから、自分もできるようにならないと」

そんなふうに考えていませんか?

もちろん、努力することは大切です。

しかし、仕事や生活で困ったことが起きたとき、「もっと頑張る」だけでは解決できない問題もあります。

こうした困りごとがあったとき、

「自分はダメだ」

「もっと頑張らなきゃ」

と考える前に、まずは**「実際に何が起きているのか」**を確認してみることが大切です。

そして、

事実と、自分がその出来事をどう捉えたのかを分けて考える。

そこから問題を整理し、原因を考え、対策を試していきます。

今回の夏休みシリーズ最終回では、ディーキャリアの訓練でも取り組んでいる「問題解決」をテーマに、

「頑張る」から「考えて工夫する」へ

という考え方をご紹介します。

「頑張っているのに、うまくいかない」のはなぜ?

仕事や生活で困ったことが起きたとき、

「もっと頑張らなければ」

と考えることはありませんか?

例えば、仕事でミスが続いたとします。

そのとき、

「自分は仕事ができない」

「また失敗した」

「このままでは働き続けられない」 と考えてしまうことがあります。

でも、ここで一度立ち止まってみましょう。

実際に起きたことは、

「今日、作業の入力を1件間違えた」

ということかもしれません。

「仕事ができない」

「働き続けられない」

というのは、起きた事実そのものではなく、その出来事に対して自分が持った認知や解釈です。

もちろん、そう考えてしまうこと自体が悪いわけではありません。

大切なのは、

「今、自分は事実を見ているのか、それとも自分の解釈を見ているのか?」

と、一度切り分けてみることです。

「事実」と「認知」を分けて考えてみる

問題解決をするときに、最初に役立つのが、

事実と認知の切り分けです。

例えば、

事実

「上司から『ここを修正してください』と言われた」

認知

「自分は仕事ができないと思われている」

この2つは同じではありません。

上司から修正を求められたことは事実です。

一方、

「仕事ができないと思われている」

というのは、上司本人に確認したわけでなければ、自分の解釈である可能性があります。

この違いに気づくことで、

「自分はダメなんだ」

と一気に結論を出すのではなく、

「では、実際には何が起きているのだろう?」

と考えられるようになります。

例えば、こんな場面を考えてみましょう

仕事中に、上司から、

「この書類、もう一度確認してもらえますか?」

と言われました。

このとき、

事実

「上司から書類の確認を依頼された」

です。

ところが、頭の中では、

「また注意された」

「自分は仕事ができない」

「嫌われているかもしれない」

と考えてしまうことがあります。

ここで、

「それは事実なのか、それとも自分の認知なのか?」

と切り分けます。

すると、

「書類の確認を依頼されたことは事実。でも、上司が自分を嫌っているというのは、まだ分からない」

と整理できます。

この整理ができると、次に考えるべきことが変わります。

問題解決は「事実の確認」から始める

問題解決というと、

「どうやって解決するか」

を最初に考えたくなるかもしれません。

しかし、その前に、

「そもそも何が起きているのか?」

を整理することが大切です。

基本的な流れは、

① 事実を確認する

② 認知・捉え方に気づく

③ 何が問題なのか整理する

④ 原因を考える

⑤ 対策を考える

⑥ まず一つ試す

⑦ 振り返る

つまり、

「困った!」→「頑張る!」

ではありません。

「困った!」→「事実を確認する」→「問題を整理する」→「対策する」

という流れです。

最初に、

実際に何が起きたのか

を確認します。

例えば、

「仕事がうまくいかない」

では少し曖昧です。

そこで、

「今日、入力作業で3件ミスがあった」

まで具体的にします。

これなら、

「何を改善すればいいのか」

を考えやすくなります。

ここで、

「自分は仕事ができない」

「自分には向いていない」

などの評価をいったん横に置いてみます。

まずは事実を見る。

これがスタートです。

次に、

その出来事を自分はどう捉えたのか

を考えます。

例えば、

事実

「今日、3件の入力ミスがあった」

認知

「自分は仕事ができない」

感情

「不安」「落ち込み」「焦り」

というように整理できます。

ここで大切なのは、

認知や感情を否定することではありません。

「そんなふうに考えてはいけない」

ではなく、

「自分は今、こう捉えているんだな」

と気づくことです。

事実と認知を分けたら、

本当の問題は何なのか?

を考えます。

例えば、

「自分は仕事ができない」 という問題ではなく、「入力作業でミスが3件発生した」

ことが問題なのかもしれません。

さらに、

「なぜミスが起きたのか?」 を考えていきます。手順が複雑だった

確認方法が分からなかった

急いでいた

疲れていた

指示が曖昧だった

一度に複数の作業をしていた

など、いろいろな可能性があります。

原因は一つとは限りません。

例えば、

「午後になるとミスが増える」

という問題があった場合、

  • 睡眠不足ではないか?
  • 暑さで疲れていないか?
  • 昼食後で眠くなっていないか?
  • 作業量が多すぎないか?
  • 作業手順が複雑ではないか?
  • 分からないまま進めていないか?

など、いくつかの可能性があります。

ここで、

「全部、自分の能力の問題だ」

と決めつけないことも重要です。

体調・環境・仕事の進め方・コミュニケーションなど、さまざまな要因から考えてみます。

原因が見えてきたら、

「では、どうすれば少し良くなりそうか?」

を考えます。

例えば、

作業手順が複雑

→ 手順をメモにする

優先順位が分からない

→ 上司に確認する

一度に複数の指示を受けると混乱する

→ 一つずつ確認する

疲れるとミスが増える

→ 休憩の取り方を工夫する

このように、

原因に合わせて対策を変える

ことがポイントです。

「頑張る」ではなく「工夫する」

ここまで考えると、

「もっと頑張らなきゃ」

という選択肢以外にも、いろいろな方法があることに気づきます。

例えば、

「仕事が遅い」

「もっと急いでやろう」

だけではありません。

「どの作業に時間がかかっている?」

「手順を変えられない?」

「優先順位を確認できない?」

と考える。

これが、

「頑張る」から「工夫する」への切り替え

です。

キャリアについて考えるときも「問題を整理する」

仕事で困ったときだけではなく、キャリアについて考えるときにも、問題を整理することは役立ちます。

例えば、

「自分に向いている仕事が分からない」

と悩んでいる場合、

「自分には能力がない」

と考えるのではなく、

  • どんな作業が苦手なのか
  • どんな場面で困るのか
  • 逆に、どんな作業なら取り組みやすいのか
  • どんな環境なら力を発揮しやすいのか
  • どんな配慮があると働きやすいのか

と、一つずつ整理していきます。

「分からない」という状態を、そのままにしない。

「何が分からないのか」を分解していくことも、問題解決の一つです。

参考:グロービス経営大学院「キャリアノート」

最初から完璧な答えを出さなくてもいい

問題解決をするとき、

「正しい答えを出さなければ」

と考える必要はありません。

大切なのは、

まず一つ試してみることです。

例えば、

「午後にミスが増える」

という問題に対して、

  • 休憩の取り方を変える
  • 作業手順を確認する
  • 優先順位を確認する
  • 作業環境を見直す

など、いくつかの方法が考えられます。

その中から、

「まずこれを試してみよう」

と一つ選んでみます。

そして、実際にやってみます。

やってみて「どうだった?」までが問題解決

対策を実行して終わりではありません。

「やってみて、どうだった?」

と振り返ることも大切です。

例えば、

「手順をメモしたらミスが減った」

なら、

→ その方法を続けてみる。

反対に、

「手順をメモしてもあまり変わらなかった」

なら、

→ 別の原因を考えてみる。

つまり、

事実を確認する → 認知に気づく → 問題を整理する → 原因を考える → 対策する → 振り返る

というサイクルを繰り返します。

最初から正解を出す必要はありません。

「自分はダメだ」と決めつける前に、まず何が起きたのかを確認してみる。

起きた出来事と、自分自身への評価を分けて考えることで、

「何が起きているのか」

「何を工夫できるのか」

を整理しやすくなります。

参考:グロービス経営大学院「キャリアノート」

ディーキャリアで身につける「問題解決」の力

困ったことが起きたときに、

事実を確認する → 認知を整理する → 問題を整理する → 原因を考える → 対策を考える → 実行する → 振り返る

という流れで、解決方法を考える力です。

出来事そのものと、自分がその出来事をどう捉えたのかは、同じではありません。

例えば、

事実:上司から修正を依頼された

認知:自分は仕事ができないと思われている

というように分けて考えることで、出来事を必要以上に大きく捉えていないか確認できます。

まず、

「何が起きているのか」

に気づくことが必要です。

自分の体調や気分、行動などを振り返ることで、問題の早期発見にもつながります。

原因や自分の状態が分かったら、

「自分には何ができるのか」

を考えます。

休憩、環境調整、気分転換など、自分に合った対処方法を身につけます。

自分一人では解決できない問題もあります。

その場合は、

「何に困っているのか」

「どうしてほしいのか」

を整理して、周囲に相談することも問題解決の一つです。

スタッフからひと言

「頑張ること」から卒業するのではなく、「頑張り方」を変える

「頑張る」という言葉には、もちろん良い面があります。

一生懸命取り組むことは大切です。

ただ、仕事を続けていくためには、

「頑張り続ける」だけではなく、「無理なく続けられる方法を考える」ことも必要です。

うまくいかないときに、

「もっと頑張らなきゃ」

と自分を責めるのではなく、

まず、

「実際に何が起きたんだろう?」

と事実を確認する。

そして、

「自分はどう捉えているんだろう?」

と認知を確認する。

そのうえで、

「じゃあ、どうすれば少し良くなるかな?」

と考えてみる。

それだけでも、問題との向き合い方は変わっていきます。

「頑張っているのに、うまくいかない」と感じていませんか?

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もしかすると、必要なのは「もっと頑張ること」ではなく、問題を整理して、自分に合った方法を見つけることかもしれません。

ディーキャリア海老名オフィスでは、

  • 自分の状態を知る
  • 事実と認知を整理する
  • 困りごとを整理する
  • 原因を考える
  • 対策を考える
  • 周囲に相談する

といった、働き続けるための問題解決の力を訓練しています。

「自分の困りごとを整理したい」

「仕事で同じ失敗を繰り返してしまう」

「働き続けるための準備をしたい」

という方は、お気軽にご相談ください。

今日からできる!1アクション

今回の1アクションは、とてもシンプルです。

「もっと頑張らなきゃ」と思ったら、自分自身に3つ質問する

何か困ったことが起きたとき、

  • ① 何が起きた?【事実】
  • ② 自分はどう捉えた?【認知】
  • ③ どうすれば少し良くなりそう?【行動】

この3つだけ考えてみましょう。

例えば、

何が起きた?

午後に入力ミスが3件あった。

自分はどう捉えた?

「自分は仕事ができない」と感じた。

どうすれば少し良くなりそう?

作業手順を確認して、チェック方法を変えてみる。

これだけでもOKです。

「頑張る前に、事実・認知・行動を分けてみる」

これを今日の1アクションにしてみましょう。

初めての方へ|ディーキャリア海老名オフィスQ&A

大丈夫です。 問題解決は、考え方の手順を知り、実際に練習することで身につけていくことができます。

例えば、

「上司から修正を依頼された」

は事実です。

一方、

「上司は自分を仕事ができないと思っている」

は、上司に確認していなければ、自分の捉え方である可能性があります。

このように、「実際に確認できること」と「自分がどう捉えたのか」を分けて考えていきます。

まずは「困っていること」をそのまま言葉にしてみるところから始めます。 そこから事実と認知を整理し、何が起きているのかを一緒に確認していきます。

原因を一つに決めつける必要はありません。

体調、環境、仕事の進め方、人間関係など、いくつかの可能性を整理していきます。

相談することも問題解決の一つです。

自分だけで抱え込まず、何に困っているのかを整理して、周囲に相談する方法を練習します。

はい。

「何から始めたらいいか分からない」という段階からでもご相談いただけます。

現在の状況や困りごとを整理しながら、これから必要な準備を一緒に考えていきます。

まとめ

「頑張るだけ」から卒業しよう

問題が起きたとき、

「もっと頑張ろう」

と考えることは悪いことではありません。

でも、それだけでは解決できない問題もあります。

だからこそ、

何が起きたのかを確認する。

事実と認知を分ける。

何が問題なのか整理する。

なぜ起きているのか考える。

どうすれば改善できるか考える。

まず一つ試してみる。

結果を振り返る。

この流れを身につけていきましょう。

そして、必要なときには、

誰かに相談する。

これも立派な問題解決です。

「働き続けるために必要なのは、頑張る力だけではない」

ということです。

自分の状態に気づく。

事実と認知を整理する。

困ったことを整理する。

原因を考える。

自分に合った方法を試す。

必要なら相談する。

こうした力を少しずつ身につけることで、「頑張り続ける」以外の選択肢を持つことができます。

夏休みが終わり、これから仕事や就職活動が始まる方もいると思います。

そんなときこそ、

「もっと頑張らなきゃ」ではなく、
「実際には何が起きているんだろう?」
「自分はどう捉えているんだろう?」
「どうすればうまくいくかな?」

と考えてみてください。

それが

です。

\自分に合った働き方を一緒に考えてみませんか?/

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ディーキャリア海老名オフィスでは、就職することだけではなく、**「働き続けること」**を見据えた訓練を行っています。

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【参考文献】

参考:グロービス経営大学院「キャリアノート」

【執筆者】佐藤努
ディーキャリア海老名オフィス/生活支援員                                            

【監修者】
井上 高宏
ディーキャリア海老名オフィス
サービス管理責任者/精神保健福祉士