ADHDの診断から就職へ。自分の特性を理解し、新たな一歩を踏み出すまで【利用者さんの就職体験談】

今回ご紹介するのは、ADHDの診断をきっかけに自分の特性を見つめ直し、就労移行支援を利用しながら就職を目指してきた利用者さんの体験談です。
ご家族の介護による離職期間を経て、自分の健康管理や生活習慣について考え、就職活動に取り組んできました。そして、2026年12月から株式会社日立製作所で働くことを予定しています。
ここに至るまで、どのような経験があり、何を感じ、どのような変化があったのでしょうか。
ご本人の歩みを通して、自分らしい働き方を考えるヒントをお伝えします。
1. ADHDの診断をきっかけに、自分の特性を見つめ直す
ADHDについて意識するようになったことをきっかけに、ご自身の特性について改めて考えるようになりました。
職場の健康相談窓口に相談したところ、産業医から医療機関を紹介され、心理検査や相談を経てADHDの診断を受けました。
特に印象に残っているのは、仕事で突然のトラブルが起きたときのことです。
自分では冷静に対応しているつもりでも、無意識のうちに話すスピードや動作が速くなり、周囲からは慌てているように見られてしまうことがありました。
自分の感覚と、周囲から見た自分の様子には違いがある。
診断を受けたことで、これまでうまく説明できなかった自分の特徴を理解するきっかけが生まれました。
自分の特性を知ることは、自分を否定することではなく、自分に合った対処方法を考えるための出発点になる。
この気づきが、その後の就職に向けた取り組みにもつながっていきます。
2. 介護による離職から、就職に向けて再び動き出す
ご家族の介護のために仕事を離れた後、再び働くことを考えるようになりました。
まず相談したのは、厚木にある「サポステ厚木」です。
履歴書や職務経歴書の作成、面接練習などの支援を受ける中で、就職に向けた準備を進めていきました。
その過程で知ったのが、就労移行支援というサービスでした。
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害のある方などを対象に、働くために必要なスキルの習得や自己理解、就職活動などを支援する福祉サービスです。
就職活動を進めるだけでなく、自分の特性や体調との付き合い方を考えながら、働き続けるための準備ができる。
そうした支援に関心を持ち、利用を検討するようになりました。
3. ディーキャリア海老名オフィスを選んだ理由
就労移行支援の利用を検討する際には、複数の事業所を比較しました。
その中で、ディーキャリア海老名オフィスを選んだ理由は、発達障害に関するプログラムが用意されていたことと、スタッフが発達障害への理解を持っていると感じたことでした。
自分の特性について、もっと深く理解したい。
そして、自分に合った働き方を考え、就職に向けた準備を進めたい。
そうした思いが、利用を決める後押しになりました。
就労移行支援を選ぶとき、事業所の場所やプログラムだけでなく、**「自分が知りたいことを学べるか」「安心して相談できそうか」**という視点も大切です。
事業所によって、プログラムの内容や支援の進め方は異なります。複数の事業所を見学し、自分の目標や希望に合う場所を探すことも、納得できる選択につながります。
4. 通所を通じて気づいた、自分の体調との向き合い方
家族の介護をしていた期間は、自宅で過ごす時間が多く、昼夜を問わず突発的な出来事への対応が必要だったため、自分自身の小さな体調の変化を把握することが難しい環境でした。
しかし、ディーキャリア海老名オフィスに毎日決まった時間に通うようになったことで、日々の体調の変化に気づきやすくなりました。
例えば、体調が優れない日や眠気が強い日には、前日の睡眠や食事、直近の生活習慣などを振り返ることで、不調につながる要因を考えられるようになりました。
特に食事については、食べる内容やタイミングによって体調が変わることがあり、同じ食事でも体調が良い日とそうでない日があるなど、さまざまな発見がありました。
私は以前から健康・栄養学・心理学・脳科学・発達障害について独学を続けてきましたが、規則正しい通所生活によって、学んだ知識を日常生活の中で実践し、その変化を観察する機会が増えました。
こうした日々の積み重ねを通じて、自分自身の体調の傾向や、健康管理の方法について、より実践的に理解できるようになったことが大きな変化だと感じています。
5. 就職先が決まり、新たなスタートへ
就職活動を進めた結果、株式会社日立製作所への就職が決まりました。
2026年12月から、障害者雇用の正社員として製造業務に携わる予定です。
担当する予定の業務は、電線加工や端子圧着など。これまでの製造業での経験も生かしながら、新たな職場で働き始めることになります。
ご本人は、再び働けることへの期待を感じる一方、これから覚えていく仕事にも目を向けています。
まずは一つひとつの業務を確実に身につけ、周囲から信頼されるチームの一員になること。
その先には、担当できる業務の幅を広げ、複数の仕事をこなせるようになることや、後輩の育成、職場の改善にも関わっていきたいという目標があります。
さらに、昇進や昇給も視野に入れながら、新しい職場で人間関係を築き、充実した生活を送っていきたいと考えています。
就職はゴールであると同時に、新しいスタートでもあります。
働き始めてからも、自分の特性や体調と向き合いながら、経験を積み重ねていくことが大切です。
6. これから働く方へ伝えたいこと
私は健康・栄養学・心理学・脳科学・発達障害などについて3年以上にわたり独学を続け、学んだ知識を日常生活に取り入れることで、以前と比べて体調が大きく改善しました。
その経験から、心身の健康を維持するためには、日頃の生活習慣が非常に重要だと考えています。
特に意識しているのは、規則正しい生活、十分な睡眠、バランスの良い食事、適切な栄養管理、ウォーキングなどの適度な運動です。
こうした生活習慣を整えることで、私自身は体調や精神面が安定し、継続的に活動しやすくなったと実感しています。
そのため、まずは日々の生活習慣を見直し、自分自身の体調を安定させることが、継続的な通所や就職に向けた大切な土台になると考えています。
生活習慣が安定してきたら、食事や栄養素が心身の健康にどのように関わっているのかを学び、日々の生活に生かしてみることもおすすめします。
また、心理学や脳科学、発達障害について学ぶことは、自分自身の考え方や行動の傾向を理解するうえでも役立ちました。
もちろん、効果には個人差がありますが、私の場合は生活習慣を整え、自分自身の特性を理解することで、日常生活で感じていた困りごとへの対処がしやすくなりました。
知識を得るだけでなく、実際に試し、自分自身の変化を観察することが大切だと思います。
最初からすべてを変える必要はありません。
まずはできることから一つずつ取り組み、自分に合った健康管理やセルフケアの方法を見つけていただければと思います。
7. まとめ|自分を知ることが、次の一歩につながる
今回の体験談では、ADHDの診断をきっかけに自分の特性を見つめ直し、就労移行支援を利用しながら就職を目指してきた過程をご紹介しました。
ご本人の歩みから見えてくるのは、就職に向けた準備は、応募書類の作成や面接対策だけではないということです。
- 自分の特性を理解する
- 自分の体調や生活習慣を振り返る
- 自分に合った対処方法を探す
- これからどのように働きたいかを考える
こうした積み重ねも、働き続けるための大切な準備になります。
もちろん、自分を理解する方法も、働きやすい環境も、人によって異なります。すぐに答えが見つからないこともあるでしょう。
それでも、自分の状態を知り、自分に合う方法を少しずつ探していくことは、これからの選択肢を広げることにつながります。
もし今、「働きたいけれど、何から始めればよいかわからない」「自分の特性を理解して、仕事に生かしたい」と感じているなら、一人で抱え込まず、相談できる場所を探すことも一つの方法です。
今回の体験談が、これからの働き方を考えるきっかけになれば幸いです。
記事について
※本記事は、ご本人の体験をもとに構成しています。体調管理に関する内容は個人の経験であり、すべての方に同じ効果があることを示すものではありません。
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利用を決めていなくても、まずは話を聞いてみることからで大丈夫です。ご自身の状況や希望に合った方法を、一緒に考えていきましょう。
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