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ASDの特性|空気を読みすぎる・過剰適応になる理由や対処方法3選

~はじめに~

「職場で嫌われないように、相手に合わせすぎてしまう」

「相手の表情や声の変化が気になって仕方がない」

「本当はつらいのに、『大丈夫です』と言ってしまう」

「周りに合わせて頑張っているのに、家に帰るとぐったりする」

このような経験はありませんか?

ASD(自閉スペクトラム症)の特性がある方の中には、周囲との関係を気にするあまり、自分の負担を後回しにしてしまうことがあります。

その結果、知らないうちに無理を重ね、心身ともに疲れてしまうことがあります。

今回は、

なぜ「空気を読みすぎる」状態になるのか

なぜ過剰適応につながってしまうのか

どうすれば無理をしすぎずに働けるのか

について、3つの対処方法に分けて紹介します。

1.ASDの人が「空気を読みすぎる」理由

ASDは、人とのコミュニケーションや社会的なやり取り、こだわりや感覚などに特徴が現れる発達特性です。

もちろん、ASDの特性の現れ方には個人差があります。

「空気が読めない」というイメージを持たれることがありますが、実際にはその反対に、

「空気を読みすぎてしまう」

という形で困りごとが現れる方もいます。

例えば

「相手がどう思っているか」が気になりすぎる

職場で上司から、

「ちょっとお願いがあるんだけど」

と言われただけで、

「何か悪いことをしたかな?」

「怒っているのかな?」

と考えすぎてしまうことがあります。

また、相手の表情や声のトーンなどから、必要以上に相手の気持ちを推測してしまうこともあります。

「迷惑をかけてはいけない」と考えすぎる

「忙しそうだから質問できない」

「断ったら嫌われるかもしれない」

「自分が頑張れば何とかなる」

と考えてしまうと、困っていても相談できなくなってしまいます。

その結果、

「周囲に合わせるために頑張る」

ことが習慣になってしまう場合があります。

2.「過剰適応」とは?

過剰適応とは、簡単にいうと、

自分の心身の負担を大きくしてまで、周囲の期待や環境に合わせようとする状態

です。

例えば、

「本当は休みたいけど、頑張る」

「分からないけど、分かったふりをする」

「仕事を頼まれたら断れない」

「困っているけど相談しない」

といった行動です。

一見すると、

「真面目」「責任感が強い」「頑張り屋」

に見えるかもしれません。

しかし、その状態が長期間続けば、疲労やストレスが蓄積してしまいます。

3.過剰適応が続くとどうなる?

ここで大切なのが、

「頑張れている=問題がない」

とは限らないということです。

例えば、

職場では問題なく仕事をしている

↓

家に帰ると何もする気になれない

↓

休日はほとんど寝ている

↓

それでも月曜日になると頑張って出勤する

という状態になっている場合。

「仕事には行けているから大丈夫」と考えてしまいがちですが、実際にはかなりのエネルギーを使っている可能性があります。

大切なのは、

「できているか」だけではなく、「無理なく続けられているか」

を見ることです。

4.ASDの方が取り組みたい対処方法3選

対処方法①「事実」と「自分の認知」を分ける

空気を読みすぎてしまうときに有効なのが、

「事実」と「認知」を分ける

という考え方です。

例えば、

上司が少し無表情だった。

これは「事実」です。

しかし、

「上司は自分に怒っている」

これは、現時点では「認知」です。

本当に怒っているのかは、まだ分かりません。

そこで、

事実:上司の表情が少し険しかった

認知:自分に怒っているかもしれない

と分けてみます。

これだけでも、

「きっと怒っている」

と決めつけてしまうことを防ぎやすくなります。

ポイント

「それは事実?それとも自分の考え?」

と、一度立ち止まってみましょう。

対処方法②「自分の負担」を数値化する

過剰適応しやすい方は、

「まだ大丈夫」

と頑張り続けてしまうことがあります。

そこでおすすめなのが、

「疲労度を10段階でチェックする」

方法です。

例えば、

0=まったく疲れていない

5=少し疲れている

8=かなりつらい

10=限界

と決めます。

仕事中に、

「今の自分は何点くらいだろう?」

と確認してみましょう。

例えば、

午前中:3

↓

昼休み:5

↓

午後:7

となっていたら、

「まだ頑張れる」

ではなく、

「負担がかなり高くなっている」

と判断できます。

早い段階で休憩を取ったり、相談したりすることができます。

対処方法③「相談する基準」をあらかじめ決めておく

「困ったら相談してください」

と言われても、

「どのくらい困ったら相談すればいいの?」

となってしまうことがあります。

そこで、

自分なりの「相談基準」を作っておく

ことがおすすめです。

例えば、

  • 同じミスを2回繰り返した
  • 30分以上考えても分からない
  • 疲労度が8以上になった
  • 優先順位が分からなくなった
  • 一人で判断することに不安がある

などです。

「困ったら相談」ではなく、

「○○になったら相談する」

と具体的に決めておくことで、相談するハードルを下げられます。

5.ディーキャリアの訓練で身につける「自分に合った働き方」

ディーキャリアでは、就職することだけをゴールにするのではなく、

「働き続けるための力」

を身につけることを大切にしています。

例えば、

ライフスキル

自分の体調やストレスを把握し、安定した生活を送るための力。

ワークスキル

仕事をする上で必要となるコミュニケーションや問題解決などの力。

就労支援

自分の特性や希望を整理し、自分に合った働き方を考えていくこと。

今回紹介した、

「事実と認知を分ける」

「疲労度を把握する」

「相談する基準を決める」

といった考え方も、働き続けるための大切なスキルです。

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引用・参考情報

厚生労働省「e-ヘルスネット」

6.今日からできる!1アクション

今回のブログを読んだら、まずはこれだけやってみましょう。

「それは事実?それとも自分の考え?」と一度確認する

例えば、

「上司の機嫌が悪そう」

と思ったら、

事実:上司の声がいつもより小さかった

認知:自分に怒っているのではないか

と分けてみます。

すぐに結論を出すのではなく、

「本当にそうなのかな?」

と一度立ち止まる。

それだけでも、必要以上に周囲の反応を気にしてしまうことを減らすきっかけになります。

まとめ

ASDの特性がある方の中には、

「空気を読みすぎる」

「周囲に合わせすぎる」

「困っていても我慢してしまう」

という形で悩む方もいます。

そして、その頑張りが続きすぎると、過剰適応につながってしまうことがあります。

大切なのは、

「もっと頑張ること」ではありません。

まずは、

① 事実と認知を分ける

② 自分の負担を把握する

③ 相談する基準を決める

この3つから始めてみましょう。

自分の特性を知ることは、

「自分を変えること」ではなく、「自分に合った働き方を考えること」

にもつながります。

ディーキャリア海老名オフィスでは、発達障害・精神障害のある方の「働きたい」「働き続けたい」という気持ちをサポートしています。

【スタッフからひと言】

「周りに合わせられること」は、決して悪いことではありません。

むしろ、相手のことを考えられることは大切な強みです。

ただ、その強みを使い続けることで自分が疲れ切ってしまっては、長く働き続けることが難しくなります。

大切なのは、

「もっと頑張る」ではなく、「どうすれば無理なく続けられるか」を考えること。

自分の特性を知り、自分に合った対処方法を一緒に見つけていきましょう。

「自分も周囲に合わせすぎて疲れてしまう」

「仕事で頑張っているのに、なぜか長続きしない」

「自分の特性について相談してみたい」

そんな方は、まずはお気軽にご相談ください。

ディーキャリア海老名オフィスでは、見学・相談を随時受け付けています。

↓↓↓LINEでも大歓迎です。まずはお気軽に↓↓↓

【執筆者】佐藤努
ディーキャリア海老名オフィス/生活支援員                                            

【監修者】
井上 高宏
ディーキャリア海老名オフィス
サービス管理責任者/精神保健福祉士

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