2. 職務経歴書の書き方の基本的なルール
「自分の持っている経験やスキル、仕事に対する姿勢・心構えが、企業の求める人材とどのようにマッチしているかを伝える」ということは、つまり、応募する求人によって職務経歴書で伝える内容を変える必要があるということです。
それをふまえた上で、基本的な書き方のルールから押さえていきましょう。
2-1. 職務経歴書の作成方法〜できれば PC で作る方がおすすめ〜
職務経歴書も履歴書と同じく、文具店や書店、コンビニなどで購入することができます。(履歴書とセットで売られている場合もあります。)
これを買ってきて手書きで作成する方法もありますが、求人ごとに内容を変える必要があることを考えると、紙に手書きするよりも最初から PC で作成する方がおすすめです。
前回の記事「応募の準備をしよう〜履歴書編〜」
でも、PC から簡単に作成できる“履歴書作成サービス”をご紹介しましたが、職務経歴書にも同様のサービスがあります。自分でゼロからオリジナルを作成するより、まずはこうしたサービスを使って「どのように職務経歴書を書けば良いのか」を探ってみると良いでしょう。
- ・職務経歴書 – テンプレート – ブラウザでつくれる履歴書「yagish(ヤギッシュ)」
- ・職務経歴書をかんたん作成!レジュメビルダー
- ・職務経歴書作成ツール 職務経歴書エディター
また、大手求人サイトで公開されているテンプレートを利用するのも一つの手です。
2-2. 職務経歴書に書くべき 5 つの項目
職務経歴書には、基本的に以下の 5 つの項目を記載します。
(1)書類名・作成日・自分の氏名
書類の一番最初に書類名(職務経歴書)と、書類を作成した日付、作成者(自分の名前)を忘れず記載しましょう。(職務経歴書に限らず、公の文書を作る際の基本項目とも言えます。)
(2)職務要約
これまでの経歴の全体像を 3〜4行程度でまとめます。小説や映画で言えば“あらすじ”のようなものです。
自分の経歴のなかから、応募する求人の内容と「特に関係が深いこと」や「特にアピールできる実績や経験」を抜き出し、この後に書く詳細情報に興味を持ってもらえるよう短く整理して書きましょう。
(3)職務経歴
職務経歴書のメインとなる部分です。2 社以上の勤務経験がある場合、基本的に新しい順にさかのぼって書きます。①いつ ②どの会社のどの部署で ③どのような業務を ④誰に向けて行い ⑤どのような実績を上げたのか/どのようなスキル・経験を積んだのか…を、勤務した会社ごとに書いていきます。
同じ会社のなかで異動したり、担当業務が大きく変わったような場合は、分けてそれぞれ書きましょう。
本記事の冒頭で解説したとおり、職務経歴書の目的は「自分の持っている経験やスキル、仕事に対する姿勢・心構えが、企業の求める人材とどのようにマッチしているかを伝えること」ですので、求人の内容に応じて強調する部分を変え、うまく伝わるように書くことが大切です。
(4)活かせるスキル・経験・資格・免許
自分が持っているスキルや、これまでに得た経験、公的な資格や免許の一覧を記載します。
アピールできるのは、なにも「簿記○級を取得」「TOEIC ○○点を獲得」といった資格だけではありません。例えば、多くの職業では PC を使って業務を行いますので「PC のソフト(Word、Excel など)が使える」ということもアピールになります。
営業職の求人であれば「これまでにどんな商材を取り扱い、どの規模の顧客を担当したか」もアピールになりますし、管理職の求人であれば「部下○人をマネジメントした経験」や「過去にリーダーを務めた経験」をアピールすることもできます。
ここでも、大切なのは企業の求める人材と自分が持っているものがどのようにマッチするかという点です。求人の内容に応じてアピールすべきポイントをしぼり、5 つ程度までにするのが良いでしょう。
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