認知行動療法とは|発達障害あるある「認知の歪み」の対策

認知行動療法の受け方

認知行動療法は医師やカウンセラーのもとで受けることが基本のため、病院・クリニックで相談してみましょう。診療科目は精神科、または心療内科です。

ただし、すべての病院・クリニックで認知行動療法をおこなっているわけではないので、事前に問い合わせたりWebサイトで調べたりしてから、診察を受ける方がよいでしょう。

なお、発達障害の特性に応じたサポートをおこなっている就労移行支援事業所でも、この認知行動療法に基づいたプログラムを提供していることがあります。

以下は医療機関で認知行動療法を受ける場合の期間・費用の例をご紹介します。

治療にかかる期間は?

相談内容やその人の状況により異なりますが、数か月〜1年程度の期間をかけるのが一般的です。1回30分〜1時間程度の面談を1〜2週間ごとにおこないます。

治療にかかる費用は?

内容により異なりますが、1回あたりの費用は数千円かかります。健康保険が適用されず、全額自己負担となる場合もあるので、事前に病院・クリニックに確認しておいた方がいいでしょう。

自分でやる方法はある?

「かかりつけの病院で認知行動療法をおこなっていない」「費用をなるべく抑えたい」などの理由で、自分で試してみたいという方もいらっしゃるかもしれません。

先ほどご紹介した手法のなかで「セルフモニタリング法」や「コラム法」は、個人でも比較的おこないやすいと言われています。

書籍やWebサイトなどでやり方が紹介されていますので、調べてからおこなうと良いでしょう。Webサイトでは、個人でおこなうときに使えるワークシートを配布しているところもあります。また、最近はスマートフォンのアプリもあります。

参考サイトは以下のとおりです。

障害福祉サービスでは認知行動療法を取り入れたプログラムも

障害の有無にかかわらず、自分のことを客観的にとらえることは難しいものです。もし「病院に相談するのは敷居が高い」「自分でやってみたけど、どうも上手くいかない」という場合には、障害福祉サービスに相談するという方法もあります。

就労移行支援事業所・ディーキャリアでは、仕事を続ける上での体調管理やストレスコントロールをおこなうために、認知行動療法の考え方を取り入れたプログラムを提供しています。

就労移行支援事業所とは、障害のある⽅が就職するための「訓練・就職活動」の⽀援をおこなう障害福祉サービスの一つです。(厚⽣労働省の許認可事業)

就職とは人生の目的を実現するための通過点です。自分の「なりたい」姿を見つけ、障害特性への対策と自分の能力を活かす「できる」ことを学び、社会人として長く働くために「やるべき」ことを身に付ける。

「なりたい」「できる」「やるべき」の 3 つが重なりあうところに仕事の「やりがい」が生まれると、私たちは考えています。

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執筆者

藤森ユウワ(ライター・編集)

ベンチャー企業の社員として働きながら、兼業で個人事業主としてもライター・Webディレクターとして活動。

これまで5社を転職し、営業、営業企画、カスタマーサポート、マーケティングなどさまざまな職種を経験。

子どものころから「コミュニケーションが苦手」「段取が悪い」「集中力が続かない」などの困りごとがあり、社会人になってからも生きづらさを感じつつ何とか働いていたが、あるとき仕事内容が大きく変わったことがきっかけで困難が表面化し、休職や離職を経験。

36 歳で ADHD・ASD と診断される。

診断後、「就労移行支援事業所 ディーキャリア」を運営するデコボコベース株式会社でアルバイトしたことをきっかけに自分に合う仕事や働き方を模索し、現在の形に辿り着く。

誰かの「なるほど!」を作るライティングがモットー。

さまざまな職種を転々とする中、苦手を補うため自分用の業務マニュアルを自作してきた経験を活かして、記事や企画書、プレゼン資料、製品マニュアルなど、幅広く執筆の仕事を行っている。

自分の凸凹を補うためにITツールを使って工夫するのが好き。

記事監修

北川 庄治(デコボコベース株式会社 プログラム開発責任者)

東京大学大学院教育学研究科 博士課程単位取得満期退学。通信制高校教諭、障害児の学習支援教室での教材作成・個別指導講師を経て現職。

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