【利用者さんブログ】鯛と呼ばれる魚たち(パート1)
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こんにちは、”むん”です。
突然ですが、今回は魚の話をします。
魚はこの世界にたくさんいます。
これを読んでいる皆さまは、いろんな種類の魚を想像して頭の中を泳がせていることかと思います。
魚にはたくさんの種類があり、新種も世界中で毎年のように発見されています。
日本では、最近では2016年に駿河湾で発見された個体が、2021年1月に新種である事が分かり、ヨコヅナイワシと命名されました[1]。
このヨコヅナイワシは、2021年10月に2メートル53センチメートルの個体を発見したことで、2022年7月1日に最大の深海硬骨魚類と紹介され話題になりました[2]。
ヨコヅナイワシの話も面白いのですが、今回は同じ魚でも「違う種類の魚」の話をします。
なんの種類の魚の話をするのかというと、魚の「タイ」の話です。
なぜタイなのか、急にタイの話になったきっかけは、以下の通りです。
①ニンジンを題材にした創作キャラクターをつくろうと思って、ニンジンについて調べていた。
②調べた結果、ニンジンの仲間ではないのに「〇〇ニンジン」という名前がついている植物がいくつか見つかった。
③どの〇〇ニンジンがニンジンに近いのかを調べていたが、「〇〇ニンジン」の数が少なくて物足りなかった
④同じような事象で、調べがいがありそうなものはないかを考えていたら、鯛がいいんじゃないかと思いついた。
⑤しかし、鯛の仲間のなかに「タイ」という名前の生き物はいない(「〇〇ダイ」しかいない)らしい事が分かった。
⑥そこで、どの「〇〇ダイ」がタイのシンボルなのかを調べることにした。
といったきっかけがありました。
タイの話、本当は一回に収めたかったのですが……やっぱり一回に収まらず何回かに分けてやることになりました!
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皆さんは、タイという魚といえば、どんな形の魚を思い浮かべるでしょうか。ただし刺身や料理ではなく、加工前の魚を思い浮かべてください。
おぼろげな魚の姿を思い浮かべることができたでしょうか?
キンメダイ(金目鯛)やイシダイ(石鯛)をはじめとして、様々な「タイ」がいますが、何となく赤くて、えびす様が持っているあの形の魚を思い浮かべた人が多いと思います。
現代では、鯛といえばタイ科の魚のみをさします。
中でも赤い色をもつタイ科の魚の形は鯛の象徴となっています。
えびす様が持っている鯛や鯛車の鯛などがそうですね!
タイ科の赤い鯛は主にマダイ(真鯛)、チダイ(血鯛)、キダイ(黄鯛)の三種類です。
この中でもチダイとキダイはマダイの代用品として扱われることが多いことから、鯛といえばふつうはマダイの事をさすといえます。
また、タイ科の黒い鯛は主にクロダイ(黒鯛)、キチヌ、ヘダイ(平鯛)の三種類です。
クロダイはチヌとも呼ばれます。
鯛の仲間でも鯛と呼ばれないことがあるのです。
しかも、キンメダイやイシダイなどのほとんどの「〇〇ダイ」はタイ科ですらありません(タイ科ではないタイを鯛の価値にあやかる意味で「あやかり鯛」と呼ぶことがあります)。
そんなこんなで鯛といえばマダイなんだなとわかりますが、マダイが鯛になったのはいつ頃のことなのでしょうか?
時代をさかのぼってみましょう。
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縄文~弥生時代の鯛
鯛はとても昔から食べられていたようで、その証拠が縄文時代や弥生時代の遺跡から見つかっています。
遺跡を調べると、遺跡が使われていた当時のものが出土します。その中には魚の骨もあります。
詳しく調べることでより細かい種類まで判明させることができる場合もあります。
タイ科(鯛の仲間)の魚の骨は日本各地で出土していて、種まで判明しているものとしてはクロダイやマダイが多くありました(東関東[3]、最花貝塚(青森県)[4]、三内丸山遺跡(青森県)[5]、朝日遺跡(愛知県)[6]、西北九州[7])。
万葉集や古事記の鯛(奈良時代)
鯛について記載された書物として確認された最古の書物は万葉集(7世紀後半から8世紀後半)や古事記(712年)だと言われています。
これらの書物にどのように鯛が登場したのかを順番に紹介していきます。
それでは万葉集から説明します。
万葉集には鯛の和歌が載っています[8][9]。この和歌では、鯛という漢字が使われている上、鯛を使った料理も類推することができます。
また和歌の様子から、当時から鯛がごちそうとして認識されていたことも分かります。
鯛が登場するといわれるもう一つの書物は古事記です。
古事記には神様の話が載っていて、その中に鯛が出演する話があります[10][11]。
ただしその話では直接鯛と書かれているわけではなく「赤海鯽魚」と書かれています。
ここで海鯽魚がクロダイで、赤海鯽魚がマダイであると推測されています。
これの理由は「③平安時代の鯛」で述べます。
平安時代の鯛
平安時代に記された書物には、生物の名前とその特徴とを記載した書物がありました。
鯛という魚の特徴はここで詳しく記載されることになります。
鯛の記載がある書物として紹介されているのは和名類聚抄と延喜式です。
ここでは、和名類聚抄を紹介していきます。
和名類聚抄では、「鯛」「海鯽」「鯽」という三種類の魚が関係しています[12][13][14]。順にみていきましょう。
「鯛」は、鯽に似るがヒレが赤いと説明されています。
「海鯽」には説明がありませんが、名前から海に住む鯽だと考えるのが妥当です。
そして「鯽」は、フナ(鮒)を指すことが説明されています。
ここで古事記に書かれた「赤海鯽魚」を踏まえると、鯛の説明にある鯽は海鯽を指す可能性が高い事が分かります。
さらに古代の遺跡から見つかった骨の中でマダイとクロダイが一定数含まれていることから、色の違うよく似た魚が「海鯽魚」と「赤海鯽魚」と分けて名付けられたと考えられそうです。
加えてフナ(鯽)は灰色であることから「海鯽魚」も灰色であると推測できます。
このことから、「鯛」が「赤海鯽魚」であり、マダイにあたると考えてもよさそうです。
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どうやら、マダイは縄文時代から食べられていて、少なくとも奈良時代からご馳走だったことが分かりました。
そして、よく似た黒い魚であるクロダイから独立した名前を獲得することで奈良時代からじわじわと「鯛」になっていき、平安時代で「鯛」と定着したことも分かりました。
鯛の歴史はとても古いのですね!
これで、パート1は以上となります。
マダイがいかに鯛なのかがお分かりになったかと思います。
次回では、そんな鯛の象徴たるマダイを中心にして、大量にいる「〇〇ダイ」の中から鯛に近い順ランキングをご紹介したいと思います(本当のことをいうと、今回のブログはランキング紹介の前座です……)。
キンメダイやイシダイ、フエヤッコダイなど、推しの鯛を選んでおくと楽しめるかもしれません。
それではまた次回、パート2でお会いしましょう!
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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参照
[1]新種の巨大深海魚「ヨコヅナイワシ」を発見~駿河湾深部に潜むアクティブなトップ・プレデター~
[2]ヨコヅナイワシが2000 m以深に棲息する 世界最大の深海性硬骨魚類であることを明らかに
[4]吉永亜紀子・佐藤孝雄, 最花貝塚の貝類・魚類遺体―同志社大学所蔵「酒詰コレクション」資料の内容―, 同志社大学歴史資料館館報, 2018, 20, p.13-32
[5]樋泉岳二, 魚貝類遺体群からみた三内丸山遺跡における水産資源利用とその古生態学的特徴, 植生史研究, 2006, 特別2, p.121-138
[6]山崎健, 宮腰健司, 朝日遺跡出土の魚類遺存体, 愛知県埋蔵文化財センター研究紀要, 2005, 6, p.34-45
[7]橘昌信, 石銛 : 西北九州における縄文時代の石器研究 2, 史学論叢, 1979, 10, p.81-164
[8]奈良県, はじめての万葉集vol.26, 県民だより奈良, 平成28年6月号
[9]国立国会図書館デジタルコレクション, 万葉集.[17], コマ番号29, 左ページ
[10]古事記~鯛の喉 原文対訳
[11]国立国会図書館デジタルコレクション, 太安萬侶 [編], 古事記 3巻, コマ番号56, 右ページ
[12]国立国語研究所 日本語史研究用テキストデータ集 二十巻本和名類聚抄[古活字版]和名類聚抄巻十九
[13]古事類苑データベース 全文・抜粋検索版 国文学研究資料館
[14]コトバンク 精選版 日本国語大辞典「海鯽・茅渟」の解説
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