イヤな記憶がフラッシュバック|大人の発達障害との関連性と対処法
「フラッシュバック」とは過去の記憶が思い出されたり
過去の出来事が急に意識にあがってきてしまうこと
あるいは夢にでてきてしまうことをいいます
発達障害の中に自閉症スペクトラム(ASD)があります
過去のDMS-4の定義(診断基準)だと
アスペルガー症候群、広汎性発達障害、自閉症など
さまざまな呼び方があります
少し前だとカテゴライズされ区分されてましたが
現在DMS-5の定義(診断基準)だと
自閉症スペクトラム(ASD)と一つの枠組みになっていて
区分する事ではなく、特性が濃いのか薄いのかという
スペクトラム(連続体)という表現になっています
自閉症という言葉とスペクトラムという言葉と合わさり
自閉症スペクトラム(ASD) という診断名になっています
その発達障害の一つでもある自閉症スペクトラム(ASD)の
症状として「フラッシュバック」があります
発達障害の中の自閉症スペクトラム(ASD)と「フラッシュバック」
についての関係性や対処法をお伝えしていきます
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ディーキャリア柏オフィスの発達サポーターの大松です
ディーキャリア柏オフィスは発達障害の特性に応じた
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目次
1.発達障害とフラッシュバックの関係
2.PTSD(心的外傷後ストレス障害)・フラッシュバックとは
3.自閉症スペクトラム障害(ASD)とフラッシュバック
4.フラッシュバックの対処法と対策について
5.発達障害とフラッシュバックのまとめ
1.発達障害とフラッシュバックの関係
発達障害の診断をされていたり
自閉症スペクトラム障害(ASD)の傾向があったり
注意欠如・多動性障害(ADHD)の傾向があると
「フラッシュバック」を起こしてしまう可能性が高いという研究があります
発達障害とは
先天的な(生まれつき)もので脳機能の偏りによる障害です
得意・不得意の特性と環境や周囲の関わりの中で
社会生活に困難が発生してしまいます
発達障害は外見からは分かりにくく
その症状などは人によって異なります
発達障害の中のASD・ADHDの主な特性としては
・対人コミュニケーション・対人相互反応に苦手がある
・強いこだわり
・衝動性・多動性
・不注意
上記の特性が起因していまい
社会生活や学生生活あるいは家庭の中で
強い精神的衝撃を受けることが原因で
心の傷(トラウマ)と呼ばれる
心的外傷に繋がりやすいと言われています
心的外傷が発達障害の特性が起因して起こってしまう事もあり
「フラッシュバック」に繋がってしまう傾向があります
要するに
過去の嫌だと感じている経験が
何かをきっかけに思い出してしまい
急に自己嫌悪におちいってしまったり
感情のコントロールが効かなくなってしまいます
一人ひとり「フラッシュバック」の表出の仕方に
個人差はありますが
セルフコントロールが突発的に効かなくなってしまう事があります
発達障害や
発達障害の二次障害として出てくる精神疾患がある場合
「フラッシュバック」を起こしやすい
体験や経験をしていたりすることがあります
もちろんすべての人に該当するわけではなく
一人ひとり異なりますが
「フラッシュバック」を起こしやすい傾向があります
2.PTSD(心的外傷後ストレス障害)・フラッシュバックとは
心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder)の略です。生死に関わるような体験をし、強い衝撃を受けた後で、その体験の記憶が当時の恐怖や無力感とともに、自分の意志とは無関係に思い出され、まだ被害が続いているような現実感を生じる病気です。日本の総人口の1.3%に生じるとされ、それほど珍しくない病気といえます。3カ月以内に半分以上の方が自然回復するものの、1年以上経っても一定数の方は自然回復しないとする研究もあります。持続エクスポージャー療法(認知行動療法)やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの薬で治療することができるようになってきました。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-06-001.html e-ヘルスネット 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトからの引用
PTSDの症状と診断
災害や事故・犯罪被害などで「もうこのまま自分は死んでしまう」「どうすることもできない」状況に直面して強い恐怖や無力感を体験した後で、その記憶が何度も思い出され、その場に連れ戻されたように感じ、その時と同じ感情がよみがえることがあります(侵入症状=再体験症状)。また、どきどきしたり、物音に驚きやすくなったり、怒りっぽくなったり(過覚醒症状)、現実感がなくなって感情が麻痺したり、自分の体験を遠い出来事のように思ったり、事件を思い出させるものに近寄れなくなったり(回避・麻痺症状)することがあります。また、持続的で過剰に否定的な信念を持つようになったり、様々なことに関心や興味を持てなくなったり、以前は楽しめていたことが楽しめなくなったり、他者から孤立していると感じたり、幸福感や優しさなどの感情が持てなくなったりすることもあります(気分と認知の陰性変化)。体験直後にこうした症状が出現することは普通ですが、それが体験後1カ月経っても続き、生活の妨げになっている場合にPTSDの診断がつきます。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-06-001.html e-ヘルスネット 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトからの引用
「フラッシュバック」はPTSD(心的外傷後ストレス障害)に
特徴的な再体験症状とされ外傷体験に
関連した記憶(トラウマ記憶)が突然に
また鮮明に甦ることを指しています
過去にあった記憶を思い出して嫌な気持ちになるという
日常として使われる「フラッシュバック」と
はっきりと鮮明な映像のように思い出す侵入的記憶想起と呼ばれる
PTSDにともなう「フラッシュバック」は区別する必要があります
過去のトラウマ体験が何かのきっかけあるいは
自身の無意識化で想起されたりする事で
突如タイムスリップしたかのような感覚で
映像が意識下に表れる
PTSDの再体験症状は
生々しい侵入的な記憶や「フラッシュバック」や
悪夢の形でおこります
再体験には恐怖や戦慄などの強く圧倒的な情動
強い身体的な感覚を伴います
一般的には「フラッシュバック」という用語は
PTSD(心的外傷後ストレス障害)の文脈で
外傷体験に関連した記憶が突如鮮明によみがえることを言いますが
自閉症スペクトラム障害(ASD)におけるタイムスリップ現象も
過去の記憶が自生的で、かつ鮮明な想起であるという共有性があることから
最近では同じ「フラッシュバック」という分類に含めて言われることが多いです
でもこの2つの事が同一のものであるかは明らかではありません
自閉症スペクトラム障害(ASD)の「フラッシュバック」の原因としては
大脳辺縁系が関与するとされる情動(激しい感情)に
関連した記憶回路の過剰な活動や
表象機能の障害と関連した記憶の編成そのものの異常などがあると言われています
分類としては同じとして捉えることが多い傾向にあります
「現象」としては同じような事ですが
現象として起こるプロセスに違いがあると言われたりします
3.自閉症スペクトラム障害(ASD)とフラッシュバック
自閉症スペクトラム障害(ASD)における
フラッシュバックの問題について
そのメカニズムは解明されていないです
現段階での「フラッシュバック」に関連する可能性のある
問題について3つの視点があります
1つ目 記憶の想起のコントロール
通常「フラッシュバック」は記憶そのものの
過剰としてイメ―ジされやすいのですが
別の角度から考えると
記憶想起の抑制的なコントロールの欠如
つまり、思い出さないようにすることの失敗ともいえます
発達障害ではない人でも嫌な事を
突然思い出してしまう事はあります
そんな時は嫌な考えを振り払って
仕事なり日常生活なりを続けていくことができます
しかし自閉症スペクトラム障害(ASD)の特性がある場合は
ある考えが頭の中を占めてしまった場合
そのこと以外の事を考えることが難しく
「フラッシュバック」の対象となった
記憶の想起をより強化してしまい
その考えから抜け出せなくなってしまう事があります
2つ目 記憶の取り出しの困難
一部の自閉症スペクトラム障害(ASD)の方は
自分の記憶の想起に異常があって
明らかにあったことを覚えていなかったり
欠落している記憶の部分を作話的に補ってしまう事があります
内容が自分の都合の悪いことなので
自分の都合の良い方向へ作り話をする事があるので
周りからはうそつきだと非難されることが多いです
こういった場合は記憶のメモリーに問題があり
記憶の痕跡が壊れてしまっている場合と
記憶はされるのだけれども取り出すことが出来なくなるという
可能性の両方があります
3つ目は記憶の定着の部分の問題
一般に自分の生活の経験から得た記憶
繰り返すことで記憶に定着しているという事がある
例えば誰かの誕生日なども何度も何度も繰り返すことで
思い出そうとする必要がないぐらい覚えている
逆に数回しかその人の誕生日を意識する事がなければ
10年後、20年後には忘れている
つまり記憶の思い出す機会の頻度が高いと
その記憶にあった出来事を鮮明に思い出すことが出来ます
この状態のようにたとえそれが嫌な記憶であったとしても
頻繁に思い出す嫌な思い出は
自分自身でも忘れてしまいたい出来事なはずなのに
繰り返されることで嫌な事でも鮮明に自身の記憶のメモリに深く記憶をきざんでいる状態になる
4.フラッシュバックの対処法と対策について
原因がはっきりとしていない中でも
効果的な対策や対処法はあります
3つの視点からみた方法を伝えていきます
・ストレスに対してのケア
・薬物治療法
・環境面に対しての配慮
・ストレスに対してのケア
いろいろなケースで比較的共通していえるのは
全般的なストレスのレベルが高い状態では
「フラッシュバック」を起こしやすくなります
逆に言えばストレスが軽減されている場合は
「フラッシュバック」が起きにくくなります
日々のやるべきことが明確になっていて
見通しがつきやすく、不安材料がない状態を
対策として作ることで
「フラシュバック」を起らならい状態を作ることが可能になります
・薬物治療法
薬物治療のメリットとしては方法が簡単で
有効な場合は数週間で効果が得られることもあります
しかし「フラッシュバック」の原因は明確にはなっていないので
すべての場合に薬物治療が有効的ではありません
薬物治療と生活の工夫は分けて考えられることが多いですが
薬物治療によって生活への間接的な作用をする場合もあるので
全く切り離して考えていくものではありません
抗精神病薬などが使用されることが多いです
その他一部のケースでは抗てんかん薬が使われることもあります
いずれにしても一人ひとり症状と服薬に関しての効果が異なる為
医師と相談しながら調整していくことが大切です
・環境面に対しての配慮
多くの場合、自己対処をしているされている事が多いです
その自己対処を手助けるような周りの手助けも効果的です
単純な対処ではありますが
「思い出さないようにしています」
といった対処をされている方が多いです
この方法は非常に合理的で
「フラッシュバック」減少に関しては
臨床的な観点から考えてみても
思い出せば思い出すほど思い出しやすくなる可能性があります
これはだんだん慣れているという耐性現象の逆なので
逆耐性現象の一種といわれてます
周囲の対応としては
関連した記憶を引き出さないように注意する事や
関連した刺激を環境からなくすこと
あるいは時間経過や睡眠、休憩などを挟むことで
記憶の想起が中断する事を待つ
「フラッシュバック」で想起されている事ではなく
現在の出来事へと本人を引き戻すことなどが
出助けとなってくると思います
記憶の強化をしない働きかけが大切です
本人も周りの人にそのことを伝えておくことも大切です。
5.発達障害とフラッシュバックのまとめ
フラッシュバックはPTSD(心的外傷後ストレス障害)のなかの
1つの現象になります
一般的には自閉症スペクトラム障害(ASD)でおこるフラッシュバックも
PTSD(心的外傷後ストレス障害)でおこるフラッシュバックも
ひとくくりにされていることが多いです
明確な答えとしては
はっきりとはわかっていないけれど
自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠如・多動性障害(ADHD)の
発達障害が起因して起こるフラッシュバックと
PTSD(心的外傷後ストレス障害)でおこるフラッシュバックとは
現象は同じものになりますが
原因や起因している事柄や脳の中で起こっていることが
異なっていると考えると
対策や対処法が異なってくるので
現象として捉えるのではなく
どのような環境で起こりやすいのかという事や
ストレスのかかり具合などをしっかりと見た上で
対応していくといいと言われています
アスペルガー症候群のタイムスリップ現象も理由があり
現象として起こっています
それは大人であっても子供であっても
一人ひとり異なっていて状態や経験
感覚、気持ち、ストレスなど異なっっています
恐怖体験だけが理由ではないの
専門機関やあなたの周りの方など
相談したうえで症状に対してアプローチをしていく必要があります
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