「感覚過敏と聴覚過敏」大人の発達障害がストレスの原因になってしまった時の対策
特定の音に過剰反応してしまったり
普通は気にならないような音が
耐えられないほど大きく感じられたり…
その結果、イライラしてしまうことや
ぐったりと疲れて寝込んでしまうこともあります
たとえばスーパーマーケットでは
人の話している声やカートのきしむ音
エスカレーターの動く音や音楽、館内放送など
いろいろな音のあふれていて
極端に疲労してしまって買い物に行けないという人がいます
周囲の雑音から1つの音を聞き取るのが難しい
目の前にいる人との会話に集中できないという人もいます
今回は大人の発達障害の中でもASD(自閉症スペクトラム障害)の
主な特性にもある感覚過敏に対しての対策と対応についてお伝えします
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ディーキャリア柏オフィスの社会福祉士・精神保健福祉士の高野です
ディーキャリア柏オフィスは発達障害の特性に応じた
訓練プログラムを提供している就労移行支援事業所です
発達障害(注意欠如・多動性障害ADHD 自閉症スペクトラム障害ASD 限局性学習障害SLD)
精神障害(うつ病・適応障害・双極性障害・不安障害など)のある方などが在籍されております
専門知識のあるスタッフで運営しています
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目次
1.音に敏感|聴覚過敏ってどんなものなのか
2.感覚過敏と聴覚過敏の原因は脳の特性
3.実際の例 当事者が感じたケース Bさんのケース
4.Bさんが効果を感じた3つの対策
現場から聞こえる騒音の凄まじさで
[音=イラっとするという体験]をしました
工事の音が「うるさい」ということが聴覚過敏の人の場合
日常生活の音に対してかなり敏感に感じ取ってしまいます
人によってはそこまで大きな音ではないと感じる音でも
聴覚過敏の人にとっては頭の中でガンガン鳴り響く嫌な音になります
ライブ会場などあなたの好きな音であればいいかもしれませんが
不快な音が頭の中で鳴り響いてしまうと
ストレスが溜まってしまいます
また仕事など作業に集中したくても不快音が常にあると
集中する事もなかなか難しいです
「聴覚過敏」かもという方に役立つ情報を実例をもとに作りました
1.音に敏感|聴覚過敏ってどんなものなのか
「聴覚過敏」というのは耳から入ってくる情報が
通常感じられる音よりも大きく感じてしまったり小さな音や気になる音など
頭の中にダイレクトに鳴り響いたりしてしまうことを言います
人によって感じ方は異なりますが
特徴として特定の音色、音声、低い高いに敏感になり
音を不快に感じてしまうことがあります
予期しない音や大きな音で
不安やパニックになってしまう
というようなことがある人もいます
「聴覚過敏」とは発達障害の自閉症スペクトラム障害の特性の一つである
感覚過敏の中の一つで
日常にあふれる環境音が過度に
大きく聞こえてしまう症状になります
どんな感覚なのかを感じたい方や
知ってみたい方はこちらの動画を確認してみてください
【公式】「感覚過敏の疑似体験」VR映像
URL:https://www.youtube.com/watch?v=6MW04Kfi9oQ
感覚過敏の疑似体験ができる動画になっており
これをみて私は疑似体験ではありますが
「感覚過敏」の方の生活のしづらさや
日々のストレスは計り知れないなと感じました
2.感覚過敏と聴覚過敏の原因は脳の特性
感覚過敏は「脳」が原因の一つとしてあるとされ
音の受け取り方や聞きたい音だけを
「選択」する事に難しさがあることとされています
感覚過敏には他にも
「視覚」「触覚」「味覚」「嗅覚」などが過敏な方がいます
逆にその感覚の受け取りが鈍い鈍麻というのも存在しています
「聴覚過敏」は人によって苦手な音が違うとされており
小さい子供の高い声のような高い音や
自動車のいきかう音のような低い音
ショッピングモールや商店街のような
人声や物音が騒がしい事が苦手な方と様々で
抱えているストレスが重なったり
体調不良により過敏が増す傾向があります
「感覚過敏」は発達障害の診断基準の【DMS-5(アメリカ精神医学会)】において
「感覚刺激に対する過敏/鈍麻/独特の興味」という形で記載されています
感覚過敏といってもさまざまな感覚に過敏や鈍麻があります
【感覚過敏】
●視覚過敏
特定の視覚刺激がつらい(蛍光灯の光をまぶしく感じる)
特定のあかるさにさゆうされやすい
●聴覚過敏
特定に音色・音声・高低に敏感・不快に感じる・つらい
よきしない音や大きな音でパニックになる
●触覚過敏
特定に触覚刺激が苦手(衣服の肌触りなど)
塗れる・汚れる・触られることへの抵抗感・極端に嫌う
●嗅覚過敏
特定ににおいに敏感(タバコ、化粧品、インク等)苦手
●味覚過敏
特定に味や触感へのこだわり
【感覚鈍麻】
●痛覚
通常考えられない水準で、痛みに対して鈍感(大きなケガに気が付かない)
●その他
空腹感や疲労感 自分の感情などの内部感覚に対してセルフモニタリングの苦手がある
感覚過敏はASD(自閉症スペクトラム障害)の特性といわれています
一人ひとりどの感覚に関してなのか
また程度に差があります
我慢する事が出来ることがあれば
どうしても我慢できないこともあります
また社会生活(学校や会社)を送っていく中で
自分なりの対処をなんとなく行っている方もいます
多くの場合はもともと持って生まれた特性になるので
他者が違う感覚を持っているとは思いません
他者との関わりの中で
自分とは違う事や感覚の違いを理解できる環境があれば
自分の感覚に対して認識することができるので
自分の事を知ることができますが
ASDの特性があるとセルフモニタリングが苦手な方も多いです
自分自身の状態の変化に気が付くことが苦手であったり
自分の感情の変化に気が付きにくいことがあります
セルフモニタリングの苦手さという特性が重なってしまうと
自分自身の今の状態を言語化する事が苦手なので
相手に自分の情報を伝えることができません
たとえ親などの近親者であっても
本人からの説明をされないとなかなか理解しずらいです
なんとなく嫌なのかな、なんとなく苦手なのかなということを
他者が理解しても
本当に感覚過敏なのかという判断がしずらいので
「気持ちの問題じゃない?」
「頑張ればなんとかなるよ」という反応になってしまいがちです
感覚過敏は非常に感度の高いアンテナを常に張っている状態になるので
定型発達(発達障害ではない人)には
なかなか経験する事ができないので
本当の意味で理解する事が難しいです
定型発達の人からするとそのぐらいでという程度でも
感覚過敏の方の場合は身体面や精神面、感情面に対して
かなりのストレスを感じてしまうこともあります
感覚過敏と似ている特性があるHSP(Highly Sensitive Person)
という特性を持っている方もいます
特性としては似ているのですが
現段階の医療の分類としては別の特性になります
3.実際の例 当事者が感じたケース Bさんのケース
就労支援事業所ディーキャリア柏オフィスの
卒業生に聴覚過敏の方がいました
<以下、仮として「Bさん」とさせてください>
2年か3年前の事です
ちょうど春先で気温も心地いい
桜の花びらが咲く時期に
「Bさん」は就労移行支援事業所ディーキャリア柏オフィスに通所開始されました
当時、「Bさん」は聴覚過敏がある事に気が付かず
漠然とした体調不良が定期的に起きてしまい
学校生活やグループホームでの生活に
支障が出てしまっていたとの事でした
「Bさん」がディーキャリアで訓練の中で
過去の出来事を振り返っていくと
幼少期から人込みが苦手で
人込みに行くのを嫌がっていたことや
体調不良時に静かな環境で休むと回復すること
他にも好きなアイドルの音楽を聞くと
モチベーションが上がる事など
Bさんにとって効果のある「セルフケア」を知ることが出来ました
ディーキャリアでは日々
「発達障害の特性に特化した」訓練を行っています
その日は「訓練」の中でちょうど
感覚過敏の特性について実施していました
訓練後、Bさんとの面談時に
今日の訓練内容の「聴覚過敏」の特性が
自分にすごくあてはまっているとのことで
「感覚過敏」があるのではないかと相談がありました
そこでBさんとスタッフで聴覚過敏かもしれないと
仮説を立て検証をしてみることにしました
体調不良の時には「イヤーマフ」を使用し休憩を取る事
ストレスが重なると、不快と感じる音が増える事
作業時にも「イヤーマフ」を活用し作業を行なう
そういった特性の検証を重ね
Bさんにあう方法(セルフケアの方法)を試していきました
雑音のある環境で休憩を取るとBさんの
回復具合や回復速度が違う事
Bさんに合ったケアの方法を実践すると集中力や
業務の精度が格段に上がったりという事がありました
結果、「聴覚過敏」があるのではないかというという事に気が付きました
Bさんの「感覚」としては
幼いころから同じ感覚だったので
気が付きにくかったこと
体調不良に目がいってしまい
原因が抽象的になっていたとのことでした
その後、本人と対策として「イヤーマフ」や「耳栓」の
使い方を一緒に実際に試してみました
「イヤーマフ」は音を遮ることはできますが
その環境になれることで手放せなくなる懸念な点や
他者との関りを減らしてしまう恐れがあることも
ディーキャリアで実証検証していきました
他にも、自身の音からのストレスを減らすための
用途での使用は効果的ですが
苦手な人がいるからイヤーマフを使い
コミュニケーションの遮断してしまう事は
自分の苦手を助長してしまうという
可能性もある事も伝えました
一見、同じ「対処」ではありますが
苦手な人の根本的な原因は音ではないですし
自分自身の考え方が苦手意識を生み出しているあることもあります
「イヤーマフ」を使用するときは
体調不良時、PCでの事務訓練時のみの使用としました
Bさんは自身が「聴覚過敏」と分かってから
いろいろな自己対処を見つけていました
4.Bさんが効果を感じた3つの対策
🔶「出来るだけ買い物は人のいない時間を狙うかネットで済ますこと」
買い物をスーパーに足を運ぶことなく
店内の喧騒に影響を受けずに済みました
スーパーでは
さまざまな騒音があります
機械音や人の声
大きな声で販売を促進する声
エスカレーターなどの機械音
🔶「夜はベランダで虫の音を聞く時間を作る」
聴覚過敏なのであれば聴覚から癒しを得ることが
人よりできるのではないかという発想だったそうです
自分にとって質の良い音を聴くことで
リラックスできる環境を作っているそうです
🔶「さらにリラックスする飲み物で脳のリラックス」
ベランダでのリラックスタイムには
温かい飲み物を用意し
ラベンダーなどのハーブティーを飲む
こうして1日のどこかで静かに時を過ごすと
次の日頑張れるとの事でした
Bさんはディーキャリアを卒業され就職しています
会社での働き方として
会議議事録を作成する担当を
自ら引き受けているとのことでした
これも「会議中の発言を聴き記録する」という
自身の聴覚過敏を逆手にとり
「短所」と捉えていたことを「長所」として捉えたと言っていました
周囲が進んでやりたがらない
仕事をすすんでることで
周囲の人に自身の「聴覚過敏」の説明もしやすいとの事でした
「感覚過敏」があるのか、ないのかだけではなく
Bさんは自身の特性を理解して
感覚過敏という特性に対していい部分と苦手な部分を見出し
自分に出来る対処をおこない
他者にも協力をしてもらうための説明をして
感覚過敏の特性があったとしても
自身で出来る対処や対策をおこなったうえで
他者にも協力を求めることをされています
そうして自身が活躍できる環境や状況を
自分自身で作り上がられています
ディーキャリア柏オフィス(就労移行支援事業所)では
日々の活動や実習などの体験を通じて
そういった特性に対しての認識や
対策や予防策をしっかりと明確にした上で
長期就労に結びつくための訓練を通じて
新しい世界観や価値観を学ぶ場所になります
ディーキャリア柏オフィスで取り組めること
実際の職場の環境に近い状態で
合理的配慮の視点でも特性検証の視点でも
訓練を実施して長期就労をめざすことができます
あなた自身の働きたいを実現するために
効果のある方法や対策などを実施する事ができます
3つのコースを通じてそれぞれの特性に合う方法を伝えています
各コースの詳細は下記よりご確認ください
3つのコースだけではなく他の取り組みも実施しています
オフィスの詳細や雰囲気を知りたい方はこちらを見てください!!
ディーキャリア柏オフィス
就労移行支援事業所 ディーキャリア 柏オフィス による説明
ディーキャリア柏オフィスは、千葉県柏市「柏駅」にある就労移行支援事業所です発達障害の特性による働きづらさをフォローする「働き続けるためのプログラム」と
自分の価値観や適職を見極める「やりがいを見つけるためのカリキュラム」で
就職後職場定着率100.0%(2021年度実績)を実現しています
[やりがいを感じられる仕事探し]×[あなたらしい働き方探し]を
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